半可通素人の漂流

哲学から魚のお話まで。半可通素人が書き散らかすネットの海を漂流するブログ。

思考

勉強するっていうことはノリが悪くてキモくなること

「勉強の哲学」。書名を見ただけではピンときません。むしろ勉強と哲学の結びつきって何?とか、来たるべきバカって何のこと?というのが頭に浮かぶので訳が分かりません。この第一印象だけで食わず嫌いされそうで損していそうな書名です。しかし中身を読み…

「うさぎと亀」に学ぶ「とっつきやすさ」という価値

誰もが知っているあのお話について。 ■ 意外な題名 「うさぎと亀」という有名な童話があります。説明するまでもないですが、うさぎさんが亀さんと競走をすることになり、鈍足の亀さんに比べて当然足が速く歴然と差をつけたうさぎさんが油断をして昼寝をした…

「車が突っ込んだ事故」と先入観

(2017/05/06 加筆修正しました。) ■ 目を引く画像を見て Twitterでふと目にした以下の画像。 近所で事故。嫁撮影。訳 が わ か ら な い よ ! pic.twitter.com/Zjf4FAmZGM— ゆんま@RTおじさん (@_yunma) 2017年4月23日

話せば分かる、というのは言葉足らず

■ 話せば分かる…本当に? 巷ではよく、「話せば分かる」という言葉を聞きます。 これはある程度まではその通りです。きちんと誠意を持って話し、お互いの対立点を丁寧に紐解いて妥協点を探れば合意に至ることも可能です。議論、というととかく相手を理屈をも…

あなたは見えない杭に繋がれていませんか?

またもやらかしました。ブログ放置。 このままでは2016年は1月に3記事、7月にも3記事、以上!で終わってしまいます。それではブログを開設している意味合いも極薄です。遅れを取り戻す、などとても言えない体たらくですが、書かないことには始まらず。書かな…

社会の窓がどんどん小さくなっていると思う

http://www.flickr.com/photos/57433821@N00/17128969040 また途絶えないうちにブログ更新。今回は抽象的なことを書きます。 ◆「社会の窓」 ある時からふと、人々が世界を切り取る、その窓がどんどん小さくなってきているのでは?ということを考えるようにな…

「みんなちがって、みんないい」じゃないと病んでるし楽しくないよね

先日の記事で川についての話を幾つかご紹介しました。少しでも興味を持っていただけたら幸いですが、私がいわばニッチな分野である「川マニア」になっている理由の一つに大学在学時に行っていた研究があります。 photo by Storm Crypt

戦後70年の節目に「西洋政治思想史」から考える:何故私達は過ちを犯すのか

※8/18追記修正しました。 photo by --Tico-- 今日は70回目の終戦記念日です。 70年という年月は長いもので、私は直接戦争を知らない世代ですし、日本に住んでいれば「戦争」という言葉はどこか実感を伴わないものになってしまっているというのが偽らざる感覚…

何も話さなければそこにいないのと一緒である、という不都合な真実

時折何気ない瞬間にふと、昔のことを思い出すことがあります。その中でも「自分の考えに大きな影響を与えた言葉」というのが幾つかあり、昨日そんなことを考えていたので記事にします。 photo by a2gemma

巷でよく言う「電子書籍に押され気味の紙媒体」を擁護する

前回までの記事で、行き過ぎた効率化の弊害について書き連ねました。今回もそれに類する話。 photo by masaaki miyara

行き過ぎた効率化はシステムへの依存を生み「余裕」と「らしさ」を失わせる(その3)

行き過ぎた効率化はシステムへの依存を生み「余裕」と「らしさ」を失わせる(その1) - 半可通素人 行き過ぎた効率化はシステムへの依存を生み「余裕」と「らしさ」を失わせる(その2) - 半可通素人 前回からの続きです。 効率化も度を過ぎるとそれ自体が目…

行き過ぎた効率化はシステムへの依存を生み「余裕」と「らしさ」を失わせる(その2)

行き過ぎた効率化はシステムへの依存を生み「余裕」と「らしさ」を失わせる(その1) - 半可通素人 続きです。 前回は、効率化を推し進めるほどにシステムへの依存が強まる、そして現代社会の代表的なシステムである資本主義による効率化の手段としてのお金…

行き過ぎた効率化はシステムへの依存を生み「余裕」と「らしさ」を失わせる(その1)

世の中「効率化」という言葉が花盛りです。特に企業活動においては効率が優先され、それは生産性という言葉で表されたりもします。 photo by mag3737 しかし巷間でよく言われるように、行き過ぎた効率化は歪みや弊害をもたらします。このことはしばしば議論…

エンジンスタートボタンだと責任感が生じないワケ

過去記事使い勝手を優先すると責任感が劣後するという話 - 半可通素人で、車のエンジン始動がスタートボタンに変わったことによってかつての「鍵を回すことによるこれから運転する感の発露」が薄れ、それが「車を運転することに対する責任感の希薄化」に繋が…

よそ者、ばか者、わか者であれ

前回も書いたように、最近はリクルーターとして就職活動中の学生に向けたイベントに参加する機会があるのですが、その中で印象に残った話があったのでここに紹介します。 私は社員として現場の声や自分の就職活動を含めた経験などを話しに行くのですが、だい…

会話の熱量というもの

先週末はリクルーターとして新卒向け採用イベントに参加し、土曜日に福岡、日曜日に札幌とちょっと過密な日程をこなしていました。 過去記事(街場の就職活動論 ‐ 武器が無いなら作ればいい - 半可通素人)でも書いた就職活動に関する考えを含めて学生と話…

人は全てのものが見えている訳ではないし不幸せも人生には必要

心の運転の仕方を知ると、知らずに自分を縛っていたものから楽になれます。そんな本のご紹介。 ブッタとシッタカブッタ (心の運転マニュアル本) 作者: 小泉吉宏 出版社/メーカー: メディアファクトリー 発売日: 1993/01 メディア: 単行本 購入: 2人 クリック…

いつの間に忘れていた、「質問をすること」

photo by Raymond Bryson 昨日は久々に友人主催の読書会がありました。お題は以前このブログでも紹介したこの本。 賢人たちからの運命を変える質問 作者: マツダミヒロ 出版社/メーカー: かんき出版 発売日: 2014/12/17 メディア: 単行本 この商品を含むブロ…

「自分2号」のすすめ

photo by dsevilla 以前の瞑想に関する記事(感情の激化と感覚の鈍化 - 半可通素人)で、瞑想の利点として自分を客観視できるということを書きました。この「自分を客観視する」ことについて、少し掘り下げてみます。

「頭が良い人」の構造

頭が良い人になりたい。 ◆「頭が良い」ということ 先日、中学校の恩師と久しぶりに食事をする機会がありました。この恩師は「感動に余韻を」をモットーにしたり、クラスを文化祭の合唱コンクールにガチで取り組ませて金賞を取らせてくれたり、「情けは人の為…

感情の激化と感覚の鈍化

成長するにつれて失ったもの。 photo by TheNickster ◆瞑想についての話 昨日友人に瞑想についての話を聞きました。SIY (Search Inside Yourself)というGoogleで人気の研修についてのセミナーを受けてきたそうで、その内容を教えてもらいました。友人のブロ…

バイリンガルは思考力が低い?

ちょっとイメージとは違いますよ、という話。 photo by woodleywonderworks 先日書いた英語の話(プラスひと手間で英会話が楽になる方法 - 半可通素人)に関連してネットを眺めていたら、「バイリンガルは思考力が低下する」という記述を見かけました。率直…

人生の満足度を上げるために重要ないくつかのこと(その3)

前回の記事(人生の満足度を上げるために重要ないくつかのこと(その2) - 半可通素人)で引っ張った、変態への具体的方法について書いていきます。 ◆自分に質問をする 変態への願望を明確にするために、自分に質問をします。例えば、「どうして変わりたい…

人生の満足度を上げるために重要ないくつかのこと(その2)

前回(人生の満足度を上げるために重要ないくつかのこと(その1) - 半可通素人)の続きです。 前回、「変態を常態」がキーワードだと書きました。ここでいう変態は、「中身の変化」という意味です。 ◆変態を常態とは 人は大人になるまでの過程では内面に著…

人生の満足度を上げるために重要ないくつかのこと(その1)

前回の記事(人類みな変態説 - マサルさんに学ぶ「普通とは?」 - 半可通素人)で人類はみな変態なんじゃないかという説を書きましたが、今回は違う変態について。 ◆もう1つの「変態」 変態というと通常と異なるとか、常軌を逸したといった文脈で使われるこ…

人類みな変態説 - マサルさんに学ぶ「普通とは?」

「エリーゼのゆううつ」「放課後キャンパス」「あふれ出す煮汁」「ランバダ」「ノッホソ」… これらでピンときた人は私とすぐに意気投合できます! 今日は私のバイブルとも言える漫画について。 セクシーコマンドー外伝 すごいよ!!マサルさん 1 (ジャンプコミ…

書くこと=感覚を濾過していくこと(その4)

書くこと=感覚を濾過していくこと(その3) - 半可通素人の続きです。 ◆いい文章は例えが上手い 書くことの具体的な方法論について述べています。 世の中に溢れている文章を読んでいると、腑に落ちる文章、納得性の高い文章とは「例えが上手い」ということ…

書くこと=感覚を濾過していくこと(その3)

書くこと=感覚を濾過していくこと(その2) - 半可通素人の続きです。 ◆言語化の能力を高める 思考から曖昧なものを除き、情報量に制約のある文字で表現することが書くことという話をしていますが、ではどうすれば自分の思うように書くことができるのでしょ…

書くこと=感覚を濾過していくこと(その2)

前回(書くこと=感覚を濾過していくこと(その1) - 半可通素人)の続きです。 ◆人に教えるのも書くことと同じ原理 前回、「書くことは思考から感覚という曖昧なものを濾過し、文字という客観的な情報に落とし込んでいくこと」として、自分がものごとを理解…

書くこと=感覚を濾過していくこと(その1)

ありがたいことにブログを読んでくださった方から文章を褒められることが幾つかあったので、調子に乗って「書くこと」についての考えを記しておきます。 といっても目新しいことは無く、ほとんど基本的なことだと思います。ですが案外できていないことも多い…