半可通素人の漂流

哲学から魚のお話まで。半可通素人が書き散らかすネットの海を漂流するブログ。

日本

「育休」なんて呼ぶから社畜の発想から抜け出せない

■ 言葉の刷り込みを考える ちょうど1年程前に「家族サービス」という言葉について以下の記事を書きました。 家族という利害関係の無い相手に対して、サービスという利害を想起させる行為をくっつけることに対して異をとなえた訳です。普段何気無く使っている…

結婚式に出てくる外国人神父は大体が偽者でそれは多分憲法が変わったせい

■ 夢見る結婚式の夢のない裏側 人生のうちある時期になると、周囲の友人知人の結婚が重なり高い頻度で結婚式に出席することになるという話をよく聞きます。ご祝儀が重なりいわゆる寿貧乏と言われる事態に陥ることも…。そんな嬉し哀し?の結婚式事情ですが、…

「家族サービス」という社畜養成用語

世間は5月の大型連休の最終日。休みが終わってしまう!という阿鼻叫喚の声がそこかしこで聞こえてきそうです。 ■「家族サービス」に感じる違和感 連休や休日と言うと、よくこんな会話が交わされると思います。「休みの間は何をされるんですか?」「いや〜家…

何かを選ぶ、というのはそれ以外を捨てることだよ (転職話その2、だけどその1も含めました)

前回書いた転職話(転職って遠い世界のことだと思ってた人が転職してみた話(その1) - 半可通素人の漂流)の続き…ですが、怠慢により前回から3ヶ月も間を空けてしまったので、もはや続きもあったものではありません。読んでいただいた方も何を書いていたか…

転職って遠い世界のことだと思ってた人が転職してみた話(その1)

随分と前にしたネタ振りの回収を今更します。 7月に一度ブログ更新を復活しかけた時に触れましたが、実は今年の初頭に転職活動を始め、しばしああだこうだした後に転職先が内定、6月に転職をした、という個人的に大きな変化がありました。それからもう半年以…

社会の窓がどんどん小さくなっていると思う

http://www.flickr.com/photos/57433821@N00/17128969040 また途絶えないうちにブログ更新。今回は抽象的なことを書きます。 ◆「社会の窓」 ある時からふと、人々が世界を切り取る、その窓がどんどん小さくなってきているのでは?ということを考えるようにな…

これは革命である:モバイルハウス 三万円で家をつくる

「マトリョーシカ的日常」というブログを書いていらっしゃる局長様(id:kyokucho1989)のこの記事に食い付いて本を3冊も譲っていただいたので、1冊目の感想を綴ります。書くのが随分と遅くなってしまいました…。◆モバイルハウスという「新しい家」モバイルハ…

自分起点の英語学習という発想

随分とご無沙汰してしまいました。 前回の記事の続きを書こうと思います。今更かよ!という突っ込みは甘んじて受けます。だいぶ日が経っているので記憶が薄れていますが…。◆留学指導者の講演 東進ハイスクールの安河内哲也氏に続き、留学指導を手掛けている…

日本の英語教育が変わる⁉︎ − 2020年に4技能試験へ移行

photo by Xenomurphy 先日英語に関するセミナーを聴く機会があったので、その覚え書きです。 ◆英語カリスマ教師の講演 登壇者の1人は安河内哲也氏。東進ハイスクールの英語講師で、いわゆるカリスマ講師として有名な方です。 安河内哲也 - Wikipedia 講演の…

狂ってたのは、俺か?時代か?ー河鍋暁斎展を観てきた話

もう先々週になってしまいましたが、三菱一号館美術館で河鍋暁斎展というのがあり興味があったので観てきました。画鬼暁斎 幕末明治のスター絵師と弟子コンドル|三菱一号館美術館 河鍋暁斎は幕末から明治にかけて活躍した日本画家です(河鍋暁斎 - Wikiped…

Teach For Japan、クロスフィールズ、ヒューマン・ライツ・ウォッチという変革者たち − ソーシャルビジネス話の続き(その2)

前々回、前回と書いている社会的企業に関するフォーラムの覚え書きの続きです。遅筆で恐縮です。 「37.5℃の涙」のモデルになったソーシャルビジネスの話を聞いてきた - 半可通素人 全米150都市に翌日までに荷物を届けるには?に学ぶイノベーションの手法 − …

全米150都市に翌日までに荷物を届けるには?に学ぶイノベーションの手法 − ソーシャルビジネス話の続き

「37.5℃の涙」のモデルになったソーシャルビジネスの話を聞いてきた - 半可通素人 前回の記事で書いた社会的企業に関するフォーラムの覚え書きを続けます。 ◆イノベーション研究第一人者の話 前回ご紹介した認定NPO法人フローレンスの話の前に、基調講演とし…

「37.5℃の涙」のモデルになったソーシャルビジネスの話を聞いてきた

photo by Intersection Consulting ◆ソーシャルビジネスという事業 社会的課題をビジネスの手法で解決するーー「社会的企業」、「ソーシャルビジネス」あるいは「ソーシャルイノベーション」という企業体が近年注目されています。バングラデシュにあるグラミ…

戦後70年の節目に「西洋政治思想史」から考える:何故私達は過ちを犯すのか

※8/18追記修正しました。 photo by --Tico-- 今日は70回目の終戦記念日です。 70年という年月は長いもので、私は直接戦争を知らない世代ですし、日本に住んでいれば「戦争」という言葉はどこか実感を伴わないものになってしまっているというのが偽らざる感覚…

瀬を踏んで淵を知るべし:川について知ってみよう

先日の記事(夏になるとどうして自分だけ?という思いをする - 半可通素人)で、大学生の頃は川のフィールド調査をやっていたと書きました。外は毎日嫌になる程暑いし少しは涼しげな話題をということで、この機会に川についての話を簡単に書いてみたいと思…

否定形なのに肯定で答えちゃう日本語

英語勉強会というと少し大袈裟ですが、職場の英語ネイティブの方に協力していただき英語で会話する会を主催しています。 photo by Will Lion

ネットが可視化する「低学歴の世界」の怖さ

photo by xJason.Rogersx ◆低学歴の世界 先日たまたまネットで衝撃的な記事を見かけました。 私のいる世界→追記の記事2つあります - ひきこもり女子いろいろえっち ブログタイトルがなんだか勘違いさせてしまうようなものになっていますが、この記事には日…

日本の街は没個性

photo by halfrain 仕事での出張や旅行などで日本の各地に出掛ける機会が時々あります。先々月には1週間のうちに宇都宮→函館→神戸→浜松という強行日程を組んだこともありました。そうした時に思ったこと。 「日本の街ってどこも似たり寄ったりじゃないのか?…

アメリカは反知性主義、日本は半知性主義

photo by iandavid アメリカを動かす「反知性主義」の正体:日経ビジネスオンライン 少し前の日経ビジネスの記事ですが、興味深かったのでご紹介します。 近頃話題?らしい、「反知性主義」についてインタビュー形式で解説している話ですが、反知性主義とい…

「知らないこと」の壁は高くて厚い

まずはこちらを読んでみてください。 <a href="http://fuhouse.hatenablog.com/entry/2015/04/13/184022" data-mce-href="http://fuhouse.hatenablog.com/entry/2015/04/13/184022">誰かのことは永遠にわからない(けれども諦めたらそこで試合終了だよ) - 腐ハウスブログ</a>fuhouse.hatenablog.com ネットでたまたま見かけたブログですが、淡々とした語り口の中に日本社会における「見えない格差」を含め…

「頭が良い人」の構造

頭が良い人になりたい。 ◆「頭が良い」ということ 先日、中学校の恩師と久しぶりに食事をする機会がありました。この恩師は「感動に余韻を」をモットーにしたり、クラスを文化祭の合唱コンクールにガチで取り組ませて金賞を取らせてくれたり、「情けは人の為…

花の色はうつりにけりな

場所取りだけ手伝って参加出来なかったお花見。 携帯で適当に撮った写真ですが、季節の風景として切り取ります。

NG→がんばったと表現する無難な風潮?

前回からの流れで言葉シリーズ。 photo by procsilas 先日ふとテレビを眺めていたら、「がんばった大賞」という番組を流していました。画面隅の字幕には「ドラマNG一挙放出」みたいな文字が出ています。 あれ?それってNG大賞じゃなかったっけ?と思ったので…

二度ある事は三度目の正直な不思議

今日はタイトルが全て。 ◆諺(ことわざ)の矛盾 随分と前から気になっていたのですが、「二度ある事は三度ある」と「三度目の正直」という諺。前者はどちらかというと悪いことは繰り返すという意味で使われ、後者は良いことを期待する意味で使われます。しか…

4年後の光景

昨日で2011年3月11日から4年経ちました。もう4年、まだ4年、人によって抱く思いは様々でしょう。 あの時私は職場にいて揺れを感じました。長いこと揺れるなと思っていたらどんどん強くなり、慌てて机の下に潜り書類棚が今にも倒れそうに大きく前後に揺れて…

教育は人の問題 ≦ 環境の問題だった?(その6)

教育問題の背景にはお上の規制という環境要因があるという話をしましたが、なぜそのようながんじがらめの縛りが生じているのでしょうか?理由について自分なりに考えてみます。 ひとつは前回述べた教育の一貫性と安定性を担保するという目的があるのでしょう…

教育は人の問題 ≦ 環境の問題だった?(その5)

◆教育問題は教師のせいばかりじゃない これまで述べてきた人間の精神的低年齢化、上下関係の形骸化について、前回も書いた通り高校までの教育が大きく影響しています。 高校までの教育の質が低下していった結果、人間的に未熟な人が増加します。その世代が親…

教育は人の問題 ≦ 環境の問題だった?(その4)

前回の記事(教育は人の問題 ≦ 環境の問題だった?(その3) - 半可通素人)で上下関係の形骸化について書きましたが、足りない部分があったので追加します。 ◆教えることで教えられるという見返り まず、上下関係において下の面倒を見る上に対する見返りは「自…

教育は人の問題 ≦ 環境の問題だった?(その3)

◆好かれたいから上下関係を装うという風潮 教育を考える材料の1つとして、上下関係について着目します。 思い出してみると、年齢が上がるにつれて上下関係は厳格になっていき、小学生までは年上にもタメ口で話していたのに中学生になった途端上級生に敬語を…

教育は人の問題 ≦ 環境の問題だった?(その2)

◆精神的な低年齢化が進んでいる・・・のか? 教育の問題に関してしばしば挙げられるのが、精神的な低年齢化についてです。 これは近年では授業中にじっと座っていられなかったり、すぐにキレる子供などとして表面化しています。そして子供だけではなく、低年…