男の子には王様の服が見えていたが…:パスティーシュの妙
「裸の王様」の男の子にもし服が「見えていた」ら・・・・
今日はネットで見つけた面白い創作文を紹介しようと思います。
誰でも知っている昔話である「裸の王様」をオリジナルに、男の子にもし王様の服が見えていたら?という設定で書かれたお話です。
男の子が「王様は、はだかだ!!」と言った理由に知的な仕掛けがしてあるのがミソです。ただ男の子が純粋だった、というオリジナルの設定から見事に転化させています。
集団としての人間が個人の発展を阻む同調圧力を持ち、それがいかに愚かしいことであるかを教えてくれます。そして、一番人の心を脅かすのは霊などの存在でなく、なにより愚かな現世の人間である、ということをクッキリと描き出しています。
このように、オリジナルの設定を使い、別の物語を作ることをパスティーシュと言います。似た言葉にパロディ、オマージュがありますが、これらは日本では明確に区別されていないようです。
パスティーシュ、なんだかお洒落な響きです。
同じ方のこちらの話も秀逸です。
私もこんな風に機知に富んだ文章を書いてみたいものです。
余談ですが、中学生の時に友達が「アッコにおまかせ」を「アッコに金貸せ」に変えて、街に繰り出したアッコが道行く人に「おい金貸せコラ」と脅してまわる、というアイデアを考案して笑わせてくれたのを思い出しました(笑)