街場の就職活動論 ‐ 武器が無いなら作ればいい(その2)
前回の記事(街場の就職活動論 ‐ 武器が無いなら作ればいい(その1) - 半可通素人)の続きです。
◆「なぜ?」をとことん繰り返すのがポイント
前回、「 自分の話に根拠と納得感を持たせるための理由探し」が自己分析と書きました。しかし言葉を並べただけで肝心の中身が無いことには、虚しく響くだけです。しかも相手は採用のプロなので、空疎な言葉はすぐに見抜かれます。
では、自己分析に中身を肉付けしていくには具体的にどのようにすればいいのでしょうか?
一つの方法として、「なぜ?」をとことん繰り返すことがポイントになります。頭に浮かんだことについて、ひたすら「なぜ?」と問いを繰り返していくことで内容を深めていく作業です。
例えば、
・私は魚が好き
↓なぜ好き?
・食べると美味しいし、泳いでいる姿が楽しいから
↓なぜそう思うようになった?
・釣りが好きで魚そのものに興味を持ったから
↓なぜ興味を持った?
・釣りをすると必然的に魚の餌や習性について考えるようになり、種類ごとに違う生態をしているのが面白かったから
↓そもそもなぜ釣りを始めた?
・小学生の時、転校した先で友達を作ろうと思った時に周りがやっていたから
↓…以下、これ以上細かくしようがないと思うまで繰り返す
こうして、「小学生の時、転校した先で友達を作ろうと思った時に周りが釣りをやっていたから親しくなろうと思い釣りを始めた。そうして釣りをするうちに必然的に魚の餌や習性について考えるようになり、種類ごとに違う生態をしているのが面白かった。そこから魚そのものに興味を持つようになり、魚が好きになった。」というストーリーができあがります(実際には更に深掘りをしてより枝葉を広げます)。
これが、例えば水産関係の食品会社などを志望した時に「なぜ魚が好きか」という話の根拠になります。また他にも、応用すれば「興味を持ったことはとことん突き詰めて掘り下げていく性格です」というアピールをする時の根拠になるエピソードにできたりもします。
なぜ?の問いを立て、考察を深めていくのに少しコツが必要かと思いますが、数を重ねて慣れれば大丈夫です。これを自分の趣味嗜好、長所短所、学生時代の経験談、志望動機、自己アピールなど様々な場面で展開する話の準備として早い時期に行っておきます。またこの問いに終わりはないので、就職活動中にマンネリを感じたり、行き詰った時には折に触れて問い直すことも必要になってきます。
私もまあそうでしたが、レポートなどもしょっちゅうコピペで済ませてきた大学生に、いきなり自分のことについて考えろと言っても初めは容量を得ないかもしれません。しかし、就職活動ではいきなり初対面の人に対して自身のことを話し、納得してもらう必要があります。そこでは「サルでもわかるように」語らないといけません。
更に大学を出て社会人になると、仕事の関係で初対面の人に対して話をする場面が確実に増えます。よっていい訓練の機会だと思って、とことん考え自分の話を他人に分かってもらうための材料作りをしましょう。
これが就職活動を進めていくうえでの武器になっていきます。
photo by Dano 2: Electric Boogaloo
なんだかチマチマと進めてもったいぶっているようになってしまいますが、単純にここまでしか書けなかったので続きはまた改めて。