半可通素人の漂流

哲学から魚のお話まで。半可通素人が書き散らかすネットの海を漂流するブログ。

羅王様から脳髄に北斗剛掌波をくらった体験記

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 時々このブログの題材になっている友人主催の読書会(ホットグループなら良いこと探しやろうぜ - 半可通素人ITって簡単に言うけど情報を知識に昇華できてる? - 半可通素人)ですが、年が明けて1回目の会がとても示唆に富んでいたのでここに書き留めます。(随分日が経ってしまいましたが。)
 

◆羅王様に話を聞きました

 今回は番外編ということで、友人が社外のセミナーで知り合ったとあるスゴい方をお招きし、主に「凡人が自分を成長させる方法」についてお話していただきました。
 ここではその方を敬意を込めて「羅王様」と呼びます。
 
 羅王様は自身の業界でトップ1%の人間しか持っていない資格を保持するトップビジネスマンです。そしてプライベートでは長距離走を始めて3ヶ月でフルマラソンを完走、その後トライアスロンとアイアンマンに挑戦し達成など、公私にわたって高い実績を出し続けていらっしゃる非常にエネルギッシュな方です。
 
 友人が読書会メンバーの刺激になればと招いてくれたのですが、事前に聞いた上記の情報だけでスカウターがボンッ!と壊れてしまうような経歴を持つ強者です。
 

 また、羅王様はブログも運営しています。

 
 
 こちらを読めば人となりを掴めると思いますが、ブログの内容も成長のためのヒントが沢山書いてあったり、随所に小ネタが散りばめられたり、オチがきちんと用意されていたりで、参考になりますし読んでいて面白いです。自分もこういうブログを書けるようになりたい。
 何より、ブログを書く目的が「自分の思いや軌跡を記し、娘に自身が生きた証を残したい」という素晴らしい動機であり、それだけで心を打たれます。
 

◆「思考を3年分前進させる話」

 さて当日、少し緊張しながらの初対面。
 一目見て、見るからに強そうです。剛の拳の使い手として、私なんかものの数秒でのされてしまいそう。ですがとても話しやすい方で、お話も冗談を交えながら小気味良く進めてくださいました。
 
 羅王様は「今日のお話で、皆さんの思考を3年分前進させます。」と冒頭で仰いました。普通の人なら3年かかってようやく気付くような内容をお話してくれるということです。3年分!今までそんなことを話す人は私の周りにいませんでした。これだけで十分刺激的です。
 まるでドラゴンボール精神と時の部屋に入ったようです。そんなことが現実に起こるとは。
 
 全てをここで紹介することはできませんが、中でも印象に残ったのは「問題はその在り処が分かれば8割は解決する」ということと、「成長するためにはコンフォートゾーンから抜け出す必要がある」という話です。
 
 1つ目の「問題はその在り処〜」とは、読んで字の如く、人は自分が抱えている問題について分かっているつもりになっていますが、「見えている」問題は時間が経てばいつかは解決します。しかし本当に重要なのは、「存在するのに見えていない」問題です。問題そのものが意識されていないため、解決方法を考え出すことすらできません。よって今自分に見えている問題は当然解決を目指すとして、「問題の在り処はどこか」を考えて見える化することが成長には不可欠です。これは至極納得できる話で、普段意識していないことに気付かされます。
 
 2つ目のコンフォートゾーンとは、いわば「自分が心地いい領域」のことで、普通の人はそこの範囲で現状に満足している状態であるという指摘です。人間は大人になればいろいろなことができるようになりますが、得意なことや好きなことが確立されると、逆に未知の分野には失敗の恐怖があるため積極的に手を出さないようになっていきます。これがコンフォートゾーンに閉じこもっている状態で、なるべく心地いいことしかやらずに楽な方に流れ、安全地帯で自分の領域を守っている、一見すると安定している状態です。一方子供はできないことの方が多く、また学校などで学びの場が仕組み化されているので、外部から教えられることでコンフォートゾーンを広げていきます。
 大人になり、確立されたコンフォートゾーンを持てば、その範囲内では安定を手に入れられるため良いことのように思えます。しかし安定しているということはそこに変化は無く、従って成長する機会もほとんど無いということに繋がります。そして子供と違って大人は外部に教えられることが少ないので、自ら敢えてゾーンの外のことに手を出し、ゾーンを広げる取り組みが必要なのです。
 このコンフォートゾーンの外のことに挑戦する際には、失敗するリスクを考えて仕事ではなくプライベートの場で行った方が良いという留意点があります。しかし仕事とプライベートは無関係で存在しているわけではなく、プライベートで挑戦し能力が伸びればそれが仕事にも活きるという利点があるため、むしろ仕事のためにどんどん未知の分野に挑戦すべしとのことです。
 ぬるま湯に浸りきった私の思考にはビシビシ刺さる話です。
 
 コンフォートゾーンについては、友人もブログで触れています。 


【0013】食事で感じたコンフォートゾーン | しんたん!

 

◆まるで北斗剛掌波をくらったよう

 この他にも密度が濃いお話を沢山していただき、凡人がトップの人材に成長するための要点をたっぷり伝授してもらいました。
 
 時に耳が痛い話もあり、自分の脳髄に北斗剛掌波をくらっているような感がありました。実際何回か「あべしっ!」と脳が叫んでいた気がします。
 
 
 しかし良薬口に苦しという言葉もあるように、耳当たりの良い情報は自分を甘やかすだけです。普段あまり外界との交流がなく、コンフォートゾーンに引きこもっている私にとって、自分が井の中の蛙であることを否応無しに認識させられます。
 そして羅王様は優しいことに、「これから耳の痛い話をするけど、いいですか?嫌ならオブラートに包んだ話をします。」と事前に確認をしてくださいました。お話が上手いこともさりながら、聴き手に対する配慮を忘れず、オリジナルのラオウのごとく愛に溢れています。
 

◆いかにエネルギー値の高い集団に属するか

 そんなすごい人にどうしたらなれるのか?という疑問が湧いてきますが、羅王様曰く「自分は凡人」とのこと。自分よりすごい人はいくらでもいるので、いかにそうした人を周りに置いてエネルギー値の高い集団に属するかが重要である、ということだそうです。「人は置かれた環境でほぼ決まるので、良い意味で流される生き方をする。流される川は自分で選べる。」という表現をされていました。
 これは良いヒントになります。友人もよく「熱量の高い人に触れることで自分のモチベーションを上げる」と言っていましたが、それを肌で感じる機会となりました。
 

◆そして今年の目標ができた

  先のコンフォートゾーンを広げるという話で、では具体的に何に手を出せばいいか?ということについても話していただきました。
 それは、「人生において一回はやっておきたいけど、人に言われないとやらないことをやる」ということです。言われてみれば、何かをやりたいとその時思っても、自発的に取りかかったことはあまりなく、やりたいと思っただけで時間が過ぎてそのままというパターンが非常に多いです。「良い意味で流される生き方」にも通じますが、他者の言葉をきっかけにして自分を後押しするというやり方は、思いつきそうで実はなかったことです。
 
 ここで羅王様から一言。「皆さんもフルマラソンを完走した方がいいですよ。」この流れでフルマラソンを走ることにしました。正直、長距離走は辛いだけだと思っているので嫌いなのですが、日頃の運動不足を解消したいと思っていたのと、体力の向上という観点で有効と思ったのでこの機会に一度挑戦してみます。
 地獄の先にとんでもない達成感が待っているとのことなので、それを味わうべく怖いもの見たさで踏み出す心境です。
 
 それともう1つ、富士山登頂も目指そうと思います。これは単純に人生において一回はやっておきたいことだったので、これを機会にやろうと思い付きました。日本の一番高い所からの眺めをこの目で見てやります。
 
 この2つ、今年の目標としたのですが一緒にやる人を募集しています。誰か一緒にやりませんか?
 
 
 今後も良い流れに流され流しながらいこうと思います。
 得難い一期一会を与えてくれた友人に感謝です。