半可通素人の漂流

哲学から魚のお話まで。半可通素人が書き散らかすネットの海を漂流するブログ。

人生の満足度を上げるために重要ないくつかのこと(その2)

   前回、「変態を常態」がキーワードだと書きました。ここでいう変態は、「中身の変化」という意味です。
 

◆変態を常態とは

   人は大人になるまでの過程では内面に著しい変化が起きますが、大人になった後は変化の速度が減速します。むしろ多くの場合、それまでの経緯を辿って形成された現状は本人にとってそれなりに心地良く、変化は不確定要素としてストレス源になるため変化を避けるように意識無意識の力が働きます。人の心理構造からそれは自然なことだと言えますが、一方で刺激を求め退屈を嫌うのもまた人の心理です。この矛盾した心理のバランスを取りながら人生を歩んで行きますが、大抵変化に抵抗する意識の方が感情面での力が強いので、多くの人が現状にそこそこ満足しながらも何か物足りなさやこのままでは駄目だなどという想いを抱えることになります。
 
   そこで意識すると良いことが、「変態を常態」にするということです。まずはこれまでは上記のような「変わらない方向への力」が働いていたことによって、「現状維持が常態」になっていたことを自覚することから始まります。これを、「変化することが当たり前=変態を常態」に変えることで、自分に対して抱いていた物足りなさや危機感を打ち破る足がかりにするのです。
 

 

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photo by banpei

 

◆慣れの力は侮れない

   人の心理に対しても慣性の法則が成り立つ、というのが私の考えです。現状維持でさしたる変化もない状態を続けているとそれを持続する方向に意識が働くのは上に書いた通りです。逆に、変態を続けていると、もちろん初めは変化を起こすエネルギーや環境への対応が必要なため大変ですが、一度変わってしまえばそれも当初想像した程ではないということが分かります。そしてそれを繰り返していく程に変態に対するハードルはどんどん下がっていくでしょう。慣れてしまえば大したことはない、というのはほとんどの人が経験したことがあるでしょう。
 
   私達は慣れの力を過小評価しがちですが、これは全く侮れない威力を持っています。何事も状態を変化させるのに最もエネルギーやコストがかかります。自転車を漕ぐ時を思い出していただけると、漕ぎ始めに一番力を入れると思います。自動車も発進時に一番エンジンの力が必要です。しかし一度走り出してしまえば、自転車も自動車も一定の力で走り続けます(道の登り下りによって力の強さは変わりますが、発進時より力が要らないという点は同じです)。これと同様に、変態の初動はしんどいですが、巡航速度に達してしまえばあとは慣性の法則もあり持続するのが楽になります。習慣の力を利用しましょう
 
   人生の不満足に対してはこうして向き合っていけば良いのではという1つの方法論ですが、意外と意識されていないポイントでもあります。
 

◆変態へのアプローチ法

   変態を常態にするメリットについては分かりましたが、では変態するために具体的に何をすればいいのか?何事も初めが肝心です。変態を常態化するメリットを説いても、そもそも変態するための方法も書かないことには片手落ちとの批判は免れません。
   そこで幾つかポイントを挙げます。まずはこれらを切り口に変態へのアプローチを試みてはいかがでしょうか。
 
…と書いたところでまた長くなるので続きは次回に持っていきます。前フリだけしておいて放置スタイルも酷いので、予告として次回書こうと思っている項目だけでも挙げておきます。
 
   ・自分に質問をする
   ・変化を細かくする
   ・上手くいっていることはないか?を探す
   ・師匠を持つ
   ・環境を変える
   ・習慣化をする
   ・自分を信じる
 
   これだけではまあ何のこっちゃ?となるので詳しくは次回に。