いつの間に忘れていた、「質問をすること」
昨日は久々に友人主催の読書会がありました。お題は以前このブログでも紹介したこの本。
過去記事はこちら:人生の満足度を上げるために重要ないくつかのこと(その3) - 半可通素人
この本はタイトルからイメージされるような単なる質問集ではなく、賢人たちの言葉を元に著者が考えた質問が掲げられ、それに付随する解説が見開き2ページで書かれています。1つの質問ごとにそうした構成をしているために好きな所を開けばそこから読むことができ、読み易い作りになっています。そして巻末には著者の質問の題材となった賢人たちの言葉が纏められており、どのような言葉が元になっているのか参照できるようになっています。本としては珍しいスタイルですが、手元に置いていつでも好きな箇所を読み返せるというのはありそうでなかった発想のような気がします。
質問というのは他者から発せられたにせよ自らが発したにせよ、それによって頭が動かされ思考の歯車が回り始めます。この本には100の質問が書かれていますが、共通するのは「自分に質問をすることによって自らを省みることが重要」であるということです。そして、「賢人」と呼ばれる大きな事を成し遂げた人々はこうした「自らへの質問」によって常に考え続け、自分を磨き高めてきたから現実を変えることができたのであろうということです。
思えば子供は分からないこと、気になったことはよく質問をします。それが大人になるにつれていつしか疑問を持つこと、質問をすることを忘れ、安定した現状の範囲で満足しています。大人になっても知らないこと、分からないことは沢山あるのに、いつの間にかそうしたものにフタをしてしまっています。もしかしたら凡人と賢人を分かつものは「現状に満足せず常に疑問を持ち問いかけ続けること」にあったりするのかもしれません。
この本は自分自身に質問をするという視点で書かれています。人はとかく足りないものを外部から補うように求めがちですが、実はヒントは自分の中に既にある、というメッセージを発しているようにも思えてきます。それを見つけるために本書の質問を足掛かりにすれば良いのではないでしょうか。
最後に、本書の感想を共有したメンバーで「自分からの質問」を考えるということを行ったのですが、そこで出た質問を投げかけて終わります。
あなたは今、満足していますか?
…いかがでしょうか?何に対する満足か、何をもって満足とするかによって答えも違ってきますが、考えるヒントになる質問です。ちなみに私は満足したらその先の進歩がないと考えたいので、満足していないと答えます。