半可通素人の漂流

哲学から魚のお話まで。半可通素人が書き散らかすネットの海を漂流するブログ。

転職って遠い世界のことだと思ってた人が転職してみた話(その1)

   随分と前にしたネタ振りの回収を今更します。

Clock - career

 

   7月に一度ブログ更新を復活しかけた時に触れましたが、実は今年の初頭に転職活動を始め、しばしああだこうだした後に転職先が内定、6月に転職をした、という個人的に大きな変化がありました。それからもう半年以上が経つわけですが、積もる月日に記憶も薄れつつあるので振り返りも兼ねて事のいきさつを記すことにします。

 

    転職というと人生の一大事、大変な出来事というイメージがあり、まさか自分が当事者になるとは思っていませんでした。しかし何事もそうですが、経験してみるとああこんなものかとか、これは確かに大変だ、といったことが分かり、過ぎてみれば自分にとって1つの糧になるわけです。そんな私の経験談を書いていくので、読んだ方にとっていくばくかでも参考になればいいなと思います。

   ではまず順当に、なぜ転職をしようということになったのか?という点から始めます。

 

■ それは1本の電話から

   何だか安いドラマの小見出しみたいですが…、それは1本の電話を受けたことから始まります。相手はいわゆる転職斡旋業を名乗る人物で、曰く「ご自身のキャリア形成や転職など、お話だけでも興味ありませんか?」といった話でした(うん怪しい)。面識の無い相手だったので、そもそも何故私に接触してきたのか?という疑問が湧きましたが、推測するに当時某イン○○○○○スが主催する社会人向け無料セミナー(なお転職とは関係無いです。英語やソーシャルビジネスなどに関する講習会でした。)にちょこちょこ参加しており、そこから情報が流れたと思われます。こういうのは好きませんが付いて回ることでしょうね。あくまで推測ですが。


   話を聞いた当初は、自分が転職するなどおよそ現実味が無く、どこか遠い世界の話だと思っていました。また仕事に特段の不満があった訳でも無く、会社を移ることについても、移ったらどうなるだろう?とたまに想像こそすれど実行する気はまるでありませんでした。


   しかし物は試しという言葉のように、実際に転職するしないに関わらず、活動してみることで少なくとも経験にはなるだろうという気になりました。更にいわゆる「自分の市場価値を測る」、即ち客観的な自己評価が得られるだろうという予想も立ちました(ウソ、私の年収低すぎ…⁉︎とか言ってみたかった、訳ではない)。こうしてまんまと話だけなら、ということで転職エージェントの紹介を受けることになった訳です。


   ちなみにこのような連絡を受ける時、「業界でご活躍されていらっしゃる貴方に是非良いお話を」みたいな物言いをされるので、なんだか自分がバリバリのビジネスキャリア爆進中のような変な感覚になりますが、少なくとも私に関しては持ち上げられているだけなので浮つかないように気を確かに持つことが肝要と感じました。

 

http://www.flickr.com/photos/41111966@N04/14956380658

 

■ 変わる機会、という捉え方

   さてエージェントと接触すると、これまでの経歴や仕事で重要視すること、今後の希望などを聞かれ、説明することになります。ここで自身の棚卸しやこれからのことを考えるのですが、日常仕事をしていてそのようなことをじっくり考える時間というのはなかなか持てません。期せずしていい機会になったのですが、私はふと、ずっと今の仕事をしていて本来携わりたかった仕事ができるのか?という疑問を持ちました。実のところ、私は学生時代の専攻と全く異なる分野に就職したという経緯があり、就職活動当時に仕事を通じて実現したい目標というものを立てていました。その目標に照らし合わせると、今の仕事内容はそこに合致しているのか、もっと直接的に目標に近づける仕事があるのではないか、と考えたのです。なおこの動機付けの部分は転職活動を行っていくうえで自身の根底となるものですので、しっかりと深掘りして考え、かつ他人に説明できるようにしておく必要があります。


   更に社会人になり仕事をこなしていく日常で、何か変化を起こすのも面白そうだという好奇心もくすぐられました。ご存知の方も多いと思いますが、「人が変わるには3つの方法しかない」という大前研一氏の有名な言葉があります。それは

 

『人間が変わる方法は3つしかない。1番目は時間配分を変える。2番目は住む場所を変える。3番目はつきあう人を変える。この3つの要素でしか人間は変わらない。最も無意味なのは決意を新たにすることだ。』

 

というものです。決意を新たにするというのは往々にしてやってしまいますが…。転職によってこれら3つを全て変えることができるので、何か自分に転がり込んできた転機だと思って挑戦してみるのも一興ではないか。
   そしてこの中にある住む場所を変える、というのが大きく自身に響く要素に感じました。自分の生活に対する嗜好や置かれている状況、今後長いことを考えると住環境を変えたいと考えたのです。

 

   そのような理由で、ここは一つ本気で転職を志してみるか、と心変わりするに至りました。
他にも電車通勤で通勤時間が長く、かつ電車で無用なストレスを日々溜めることに嫌気がさしていた、など細かい理由は挙げられますが、そのようなものは後知恵バイアスといって後からいくらでも探すことができるものなので敢えては扱いません。

 

Change

 

■ 活動時系列

   それでは具体的にどのようなことをしたのか、およその時系列に沿っておさらいしてみます。
箇条書きするとざっくり以下のようなものです。

 

  • エージェントに接触
  • 転職サイトに登録
  • 気になる求人の詳細を確認、検討
  • 求人に応募し書類選考
  • 面接
  • 内定承諾
  • 勤務先退職、転職先入社手続き

 

   まずは既に挙げた、エージェントと接触して求人案件紹介を受けるというのが最初のステップでした。ここでは自身の希望を洗い出し、エージェントが提供する求人案件との擦り合わせを行うことになります。

 

   更に、希望に合致した求人をより多く網にかけたいがために、転職サイトにも複数登録しました。俗に転職活動というとこの転職サイトを思い浮かべる方も多いと思いますが、様々な情報やサポートを得られるので有用なツールだと言えますし、サイトに登録することで転職活動をしている!という気になります。その気になっただけで行動が伴わなくては本末転倒ですが、形から入るというのも自らを動機付ける手段の1つでしょう。


   ここで、転職エージェントとサイトの違いは何か?という点について気になるかもしれません。大まかに言えば、エージェントは担当者が自分について、求人の紹介、応募書類の提出や選考日程調整などの仲介、書類の添削といったことをしてくれます。一方サイトは掲載求人の検索や応募、転職関連コラムなどの閲覧、メールマガジンサービス、進捗管理などができます。またサイトによっては情報の提供だけではなく、担当者がついてエージェントと同じことをしてくれるので、一挙両得になるところもあります。境目は曖昧ですが、これらを踏まえて両者を上手く利用すると良いです。例えば、リ○○ートが運営するサービスにリ○○ビ転職という有名サイトがありますが、これとは別にリ○○ビエージェントというサービスもあり、こちらはプロの担当者がエージェントサポートを提供してくれます(伏せ字の意味ほぼ無し)。


   こうして網を仕掛けたら、引っ掛かった気になる求人に目を通し、詳細を確認していきます。見るべきポイントは多々ありますが、業務内容と自身の希望、経験と能力を照らし合わせて、やりたい仕事に近いかどうか、自身の経験と能力がどのように活かせるかをまず検討すべきでしょう。転職では新卒時よりもこれまでの経験と能力が厳しく問われます。選考の際に必ず聞かれますので、ここでの検討が選考への準備になりますし、転職後スムーズに新しい仕事に移行するためのイメージトレーニングにもなります。かといって全くの異分野に挑戦してはいけない、ということではありません。分野が違っても応用できる経験や能力があるはずですので、それを見つけてアピールすることが重要になります。なお給与や福利厚生などの待遇面が一番気になることと思いますが、これらは選考の最終段階や内定後に提示され交渉するというパターンが大半なので、参照すれどいきなりがっつくのはあまりお行儀が良いとは言えません(つまり歓迎されません)。


   その中でこれは、という求人を見つけたら、応募をして多くの場合書類選考へと進みます。必要な書類は履歴書と職務経歴書という場合が多いですが、この職務経歴書という代物がそれまで書いた経験がないだけに少々取っ付きにくいものです。決まった形式も無いので、何をどのように書けば良いのかが迷いどころです。肝はやってきた仕事を簡潔にまとめ、得られた経験と能力をアピールし意欲を伝えることですが、言うは易しで形にするのはなかなか難しいものです。私はエージェントに見本をもらったり、転職サイトの担当者にもらった資料を参照し作成しました。更に、担当者に添削してもらうことでアドバイスをもらい、内容を磨いていきました。ちなみにブログを書いていると、文章を人に読まれることを意識して書く力がついてくるので、こういう時に役に立ちます。また外資系企業に応募する場合は英語での職務経歴書も求められます。この場合、和文とは少し体裁が異なるので、見本をみて作成するのが手早いです。

 

…まだまだ書くことはありますが、長くなってきたので次回に続きます。