半可通素人の漂流 哲学から魚のお話まで。半可通素人が書き散らかすネットの海を漂流するブログ。 2018-05-11T06:50:31+09:00 hnktusrot Hatena::Blog hatenablog://blog/12921228815732885600 「育休」なんて呼ぶから社畜の発想から抜け出せない hatenablog://entry/17391345971642900684 2018-05-11T06:50:31+09:00 2018-05-12T07:21:25+09:00 ■ 言葉の刷り込みを考える ちょうど1年程前に「家族サービス」という言葉について以下の記事を書きました。 家族という利害関係の無い相手に対して、サービスという利害を想起させる行為をくっつけることに対して異をとなえた訳です。普段何気無く使っている言葉から、その前提としているものを無意識下に刷り込まれていることがあるので気を付けたいところですね。 見回してみれば、こうした例は他にも散見されます。昨今、「待機児童問題」「保育園落ちた」「ワンオペ育児」「イクメン」だのといった子育てに関する言葉をそこかしこで見たり聞いたりしますが、「育休」という言葉も広く世間に認知されるようになったものの一つです。子供… <h4>■ 言葉の刷り込みを考える</h4> <p>   ちょうど1年程前に「家族サービス」という言葉について以下の記事を書きました。</p> <p> <iframe src="https://hatenablog-parts.com/embed?url=http%3A%2F%2Fhnktusrot.hatenablog.jp%2Fentry%2F20170507%2F1494165099" title="「家族サービス」という社畜養成用語 - 半可通素人の漂流" class="embed-card embed-blogcard" scrolling="no" frameborder="0" style="display: block; width: 100%; height: 190px; max-width: 500px; margin: 10px 0px;"></iframe></p> <p>   家族という利害関係の無い相手に対して、サービスという利害を想起させる行為をくっつけることに対して異をとなえた訳です。普段何気無く使っている言葉から、その前提としているものを無意識下に刷り込まれていることがあるので気を付けたいところですね。</p> <p>   見回してみれば、こうした例は他にも散見されます。昨今、「待機児童問題」「保育園落ちた」「ワンオペ育児」「<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%A4%A5%AF%A5%E1%A5%F3">イクメン</a>」だのといった子育てに関する言葉をそこかしこで見たり聞いたりしますが、「育休」という言葉も広く世間に認知されるようになったものの一つです。子供が生まれて実際に育休を取得したことがあったり、今後するつもりだという方もいらっしゃるかもしれません。</p> <p> </p> <h4>■「育休」という言葉にまつわる息苦しさ</h4> <p>   この育休ですが、一般には「<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%B0%E9%BB%F9%B5%D9%B6%C8">育児休業</a>」の略称として使われ、<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%B0%E9%BB%F9%B5%D9%B6%C8">育児休業</a>は法律(<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%B0%E9%BB%F9%B5%D9%B6%C8">育児休業</a>、介護休業等育児または家族介護を行う労働者の福祉に関する法律)に定められた、「子を養育する労働者が法律に基づいて取得できる休業」を言います。これとは別に、「育児休暇」の略称として育休が用いられたり、そもそも「育休=育児休暇」と思われている場合もあったりしますが、育児休暇は法律で定められた制度ではなく、<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%B0%E9%BB%F9%B5%D9%B6%C8">育児休業</a>が取得できない労働者や、<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%B0%E9%BB%F9%B5%D9%B6%C8">育児休業</a>と合わせて利用できるものとして企業ごとに定められているものです。</p> <p>   こうした背景から、広く「<strong>育休=休暇</strong>」のようなイメージで受け止められており、周りの視線は「大手を振って休めて良いよね」といったものになりがちですし、取得する本人もそんな空気を忖度し後ろめたい気持ちを抱えることになります。しかし育児経験者に聞いてみてください。聞けば実際には休暇なんてとんでもなく、2〜3時間おきの授乳、頻繁なオムツ替え、容赦無い夜泣き、目を離せばせがまれる抱っこなどで時期によりますがほぼ寝ても覚めても対応を迫られるのが実態です。ある意味仕事より余程きついと感じる人もいると思います。そんな実情、経験してみないと分からないのですが、「仕事に穴開けやがって」という周りの目は有形無形の圧力となって子供を抱えた当人を追い詰めます。日本では特に男性において育休の取得率が低いのが現状ですが、それにはこうした周囲の認識、日本人お得意の<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%C6%B1%C4%B4%B0%B5%CE%CF">同調圧力</a>が一因となっていないでしょうか。また育休の取得有無に関わらず、子供を持てば時短勤務を使ったり、自由に残業するといったことが難しくなります。この国では育児は女性がするものという意識がまだまだ根強く、育児と仕事を抱えた母親がその両立に苦しみ疲弊する状況に追い込まれているのです。それなのに仕事が十分にできないと見做されて待遇が以前より悪くなったり、責任ある仕事が回されなかったり昇進昇格が難しくなったりといった仕打ちを受ける場合すらあります。(これをマミートラックに乗せられると言います。)</p> <p> </p> <h4>■ <a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%BC%D2%C3%DC">社畜</a>の発想から抜け出すべし</h4> <p>   そこで提案です。「<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%B0%E9%BB%F9%B5%D9%B6%C8">育児休業</a>」なんて言葉を使うから休暇のように捉われてしまい、実態に即していないのです。ここには育児のために仕事を犠牲にするという、仕事>家庭の考え方が前提にあります。冒頭に述べた「家族サービス」と同じ構造で、本人も周囲も仕事を人生の中心に据える<strong><a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%BC%D2%C3%DC">社畜</a>の発想</strong>に導かれて職場に無用な軋轢を生み出してしまいます。ではなんとするか?</p> <p>   ここはひとつ発想を転換して「<strong>育児在宅</strong>」や「<strong>育児研修</strong>」なんて呼び方に変えてみてはどうでしょうか。育児に専念することは会社の業務をしない訳ですから休業に間違いは無いのですが、見方を変えてみれば育児は1人の人間という社会にとって必要不可欠な構成員を育てる大事業なのです。社会に対する責任という意味では会社の業務に匹敵するどころか、それ以上に大きいものがあります。そのために在宅してその責務を果たすのですから、「育児在宅」と呼んでみても大外れではないでしょう(在宅勤務の超拡大解釈とイメージしてもらえれば)。</p> <p>   また、育児は絶え間なく押し寄せてくる子供の要望を捌き、掃除炊事洗濯などの家事も捌き、自分のことをする時間も捻出し、と時間管理やタスク管理などの能力が鍛えられる側面があります。いわゆるマネジメントというやつです。翻せば、仕事に役立つ能力を育休期間で向上できる効果が見込まれるのです。よって業務は行いませんが、業務に活かせるスキルを身に付ける研修期間として家にいるのだと思ってしまえば良いのです。</p> <p> </p> <h4>■ 言葉に敏感に</h4> <p>  これらの呼び方も、結局は仕事につながっているので仕事>家庭の価値観から抜け出せていないと指摘されるかもしれません。しかしいきなり仕事<家庭という価値観の転覆を持ち込んでも、<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%BC%D2%C3%DC">社畜</a>発想に染められてしまった我々には受け入れがたいものとして映ってしまいます。よって仕事→家庭にシフトするくらいの塩梅で意識改革を図るというのが良いのかなと考える次第です。</p> <p>   私達が使う言葉は私達が考える以上に思考を縛ります。日本には昔から「言霊」という概念があったり、「<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%C0%E9%A4%C8%C0%E9%BF%D2%A4%CE%BF%C0%B1%A3%A4%B7">千と千尋の神隠し</a>」や「<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%B2%A5%C9%C0%EF%B5%AD">ゲド戦記</a>」といった<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%B8%A5%D6%A5%EA">ジブリ</a>作品の中にも、「まことの名前を知ることで相手を支配する」という描写が出てきます。知らないうちに支配されないように、言葉に意識的にありたいものです。</p> <p> </p> <p><a data-flickr-embed="true" href="https://www.flickr.com/photos/muammer/9175628207/" title="Slave by muammerokumus, on Flickr"><img src="https://farm4.staticflickr.com/3688/9175628207_c961116c13_b.jpg" width="1024" alt="Slave"></a><script async src="https://embedr.flickr.com/assets/client-code.js" charset="utf-8"></script></p> <p> </p> hnktusrot 勉強するっていうことはノリが悪くてキモくなること hatenablog://entry/17391345971641503074 2018-05-04T23:22:59+09:00 2018-05-11T09:02:24+09:00 「勉強の哲学」。書名を見ただけではピンときません。むしろ勉強と哲学の結びつきって何?とか、来たるべきバカって何のこと?というのが頭に浮かぶので訳が分かりません。この第一印象だけで食わず嫌いされそうで損していそうな書名です。しかし中身を読み込むと示唆に富んでいる。そんな本だと感じます。 勉強の哲学 来たるべきバカのために 作者: 千葉雅也 出版社/メーカー: 文藝春秋 発売日: 2017/04/11 メディア: 単行本(ソフトカバー) この商品を含むブログ (25件) を見る <p> 「勉強の哲学」。書名を見ただけではピンときません。むしろ勉強と哲学の結びつきって何?とか、来たるべきバカって何のこと?というのが頭に浮かぶので訳が分かりません。この第一印象だけで食わず嫌いされそうで損していそうな書名です。しかし中身を読み込むと示唆に富んでいる。そんな本だと感じます。</p> <p> </p> <div class="freezed"> <div class="hatena-asin-detail"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4163905367/hatena-blog-22/"><img class="hatena-asin-detail-image" title="勉強の哲学 来たるべきバカのために" src="https://images-fe.ssl-images-amazon.com/images/I/41qbeSmi8-L._SL160_.jpg" alt="勉強の哲学 来たるべきバカのために" /></a> <div class="hatena-asin-detail-info"> <p class="hatena-asin-detail-title"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4163905367/hatena-blog-22/">勉強の哲学 来たるべきバカのために</a></p> <ul> <li><span class="hatena-asin-detail-label">作者:</span> 千葉雅也</li> <li><span class="hatena-asin-detail-label">出版社/メーカー:</span> <a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%CA%B8%E9%BA%BD%D5%BD%A9">文藝春秋</a></li> <li><span class="hatena-asin-detail-label">発売日:</span> 2017/04/11</li> <li><span class="hatena-asin-detail-label">メディア:</span> 単行本(ソフトカバー)</li> <li><a href="http://d.hatena.ne.jp/asin/4163905367/hatena-blog-22" target="_blank" rel="noopener noreferrer">この商品を含むブログ (25件) を見る</a></li> </ul> </div> <div class="hatena-asin-detail-foot"> </div> </div> </div> <p> </p> <h4>■ 勉強する=ノリが悪くなる</h4> <p> 「東大・京大でいま1番読まれている本!」と帯に大きくアピールされていますが、気鋭の哲学者と呼ばれる千葉雅也氏が「深い」勉強について、その原理と実践を説いた本です。</p> <p> 「勉強」と一口に言っても実は広い範囲を含んだ言葉で、人によってそのイメージは異なります。試験に備えるなど必要に迫られてだったり、自分の知的好奇心を満たすためだったり、知見を広めて自己を向上させるためだったり…。そんな勉強について、著者は<strong>深く勉強するというのは、ノリが悪くなる</strong>と説明します。どういうことでしょうか?</p> <p> 深い勉強とはこれまでと同じ自分に新しい知識やスキルが付け加わる、という勉強ではなく、自身の根本に作用するような勉強のことを言います。人は誰しも周囲の環境に合わせて生きています。つまり、周囲の環境、その場のノリに合わせて動いていると言えます。そこでは「<strong>こうするものだ</strong>」という無意識的な共通項が共有されています。その縛りは思いの外強いものです。</p> <p> 深く勉強するというのは、この「こうするものだ」に疑いを向けたり、あるいは全く異なる「こうするものだ」を打ち立てたりすることで自身を破壊するような勉強です。従って当然周囲から浮く、つまりノリが悪くなるのです。そうすることでそれまで自分のいた環境から自由になり、新たな環境に移ることができます。そして人は環境から完全に自由になって生きることはできませんから、移った先の環境ではその環境のノリを身につけることになります。つまり<strong>勉強とは、別のノリへの引っ越しである</strong>と著者は語ります。ちなみに<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%BC%AB%B8%CA%B7%BC%C8%AF">自己啓発</a>界隈では、成長するためにはコンフォートゾーンから抜け出す必要があるとよく言います。コンフォートゾーン、つまりそれまで自分のいた心地良い環境から敢えて居心地の悪い環境に移ることで意識無意識の変革を図る訳です。これもノリの引っ越しをしていると言えますね。</p> <p> </p> <h4>■ 深く勉強する人=キモい人</h4> <p> 先程出てきた、「こうするものだ」という無意識的なルールは言語によって共有されています。つまり<strong>自分は言語によって環境のノリに乗っ取られている</strong>、と捉えることができます。考えてみれば自分の属する集団の言葉遣いというのは似てくるものです。深く勉強する人は、この「人は言語というフィルターを通して現実と向き合っている」という構造を踏まえ、言語を現実に密着したものではなくただ言語を言語として玩具のように使うことで環境から自由になることができます。ちょっと分かり辛いですが、その場にノった言語の使用ではなく、第<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%BB%B0%BC%D4">三者</a>的な自己を客観視したような言語の使い方です。そのような言葉の使用は、環境から浮くような語りです。言い換えれば<strong>「キモい」語り</strong>だと言えます。深く勉強する人は、言語がキモくなっているために、環境にフィットしない人になります。そうすることで環境から自由になろうとするのです。</p> <p> </p> <h4>■ こんな感じで</h4> <p> 非常にざっくりとかいつまんだので全く上手く要約できている感じがしませんが、原理としてこのような感じのことが書いてあります。勉強というフワッとした概念を、ノリやキモいと言った現代風の語り口で説明しているので堅苦しい専門書を読むよりは取っ付きやすくなっています。実際にはフランス<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%B8%BD%C2%E5%BB%D7%C1%DB">現代思想</a>の研究を背景に詳述されているので、良く読まないと理解が追いつかないようなところもありますが、勉強に対する認識を新たにすることができます。また原理編で理論を展開した後に実践編として具体的な勉強の方法が書かれているので、単なる概念論だけではなく実際に役立つ知識も得ることができます。古くは<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%B3%B0%BB%B3%BC%A2%C8%E6%B8%C5">外山滋比古</a>氏による「思考の整理学」という不朽の名著がありますが、現代版の思考ガイドとして、興味を持った方は手に取ってみてはいかがでしょうか。</p> <p> </p> <p> 哲学とは「利害や感情を排して徹底的に本質は何かを追求するもの」だと思っているので、本書に冠せられた「勉強の哲学」とはまさに勉強とは何かを徹底的に追求することだと、読後に個人的に腑に落ちました。</p> <p>  </p> <p><iframe class="embed-card embed-blogcard" style="display: block; width: 100%; height: 190px; max-width: 500px; margin: 10px 0px;" title="哲学は自由をめぐる人間の物語(その1) - 半可通素人の漂流" src="https://hatenablog-parts.com/embed?url=http://hnktusrot.hatenablog.jp/entry/20150521/1432163129" frameborder="0" scrolling="no"></iframe><cite class="hatena-citation"><a href="http://hnktusrot.hatenablog.jp/entry/20150521/1432163129">hnktusrot.hatenablog.jp</a></cite></p> <p> </p> <p> </p> hnktusrot 結婚式に出てくる外国人神父は大体が偽者でそれは多分憲法が変わったせい hatenablog://entry/17391345971635797500 2018-04-27T12:58:06+09:00 2018-05-11T09:01:30+09:00 ■ 夢見る結婚式の夢のない裏側 人生のうちある時期になると、周囲の友人知人の結婚が重なり高い頻度で結婚式に出席することになるという話をよく聞きます。ご祝儀が重なりいわゆる寿貧乏と言われる事態に陥ることも…。そんな嬉し哀し?の結婚式事情ですが、ウェディングドレスは女性の憧れということもあり、日本においては多くの人がキリスト教の教会でキリスト教式の結婚式を挙げます。無宗教が多いとされる日本人も、この時ばかりは神に生涯の愛を誓う訳です。ここでは結婚式を執り行う中心的な役割として神父がその任を担いますが、大抵は外国人の神父がしかつめらしく登場し、英語や片言の日本語で式を進行して雰囲気を嫌が応にも盛り上… <p><a data-flickr-embed="true" href="https://www.flickr.com/photos/sixsteps/225342687/" title="IMG_4245 by six steps , on Flickr"><img src="https://farm1.staticflickr.com/73/225342687_e069784465_b.jpg" width="1024" alt="IMG_4245"></a><script async src="https://embedr.flickr.com/assets/client-code.js" charset="utf-8"></script></p> <p> </p> <h4>■ 夢見る結婚式の夢のない裏側</h4> <p>   人生のうちある時期になると、周囲の友人知人の結婚が重なり高い頻度で結婚式に出席することになるという話をよく聞きます。ご祝儀が重なりいわゆる<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%BC%F7%C9%CF%CB%B3">寿貧乏</a>と言われる事態に陥ることも…。そんな嬉し哀し?の結婚式事情ですが、ウェディングドレスは女性の憧れということもあり、日本においては多くの人が<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%AD%A5%EA%A5%B9%A5%C8%B6%B5">キリスト教</a>の教会で<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%AD%A5%EA%A5%B9%A5%C8%B6%B5">キリスト教</a>式の結婚式を挙げます。<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%CC%B5%BD%A1%B6%B5">無宗教</a>が多いとされる日本人も、この時ばかりは神に生涯の愛を誓う訳です。ここでは結婚式を執り行う中心的な役割として神父がその任を担いますが、大抵は外国人の神父がしかつめらしく登場し、英語や片言の日本語で式を進行して雰囲気を嫌が応にも盛り上げます。</p> <p>   しかし身も蓋もない話をすると、実は結婚式場に併設されている教会の場合、そこは正式な教会ではなく、従って神父もアルバイトのお雇い外国人、つまり<strong>偽者の場合が多い</strong>ということをご存知でしょうか?<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%BD%F7%A4%CE%B0%EC%C0%B8">女の一生</a>の夢を壊すのか⁉︎野暮なことを言うな!と怒られそうですが、多くの人が<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%AD%A5%EA%A5%B9%A5%C8%B6%B5">キリスト教</a><strong>式</strong>と思っている結婚式は実際は<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%AD%A5%EA%A5%B9%A5%C8%B6%B5">キリスト教</a><strong>的</strong>だったというなんともトホホな裏側だった、ということです。私もご多分に洩れずあの神父は本物と思っていたクチなので、これを知った時は何だか落胆しました。</p> <p> </p> <h4>■ 神父とは何者か</h4> <p>    宗教に無関心、あるいは寛容な日本人だからこその事態と言えなくもないですが、そもそも私達の神父に対する理解というものはどれ程正確なものなのでしょうか。何となく「教会にいて神に仕える聖職者であり、神の教えを説いたり聖書のありがたいお話をしてくれる人」などといったあたりが関の山でしょうか。</p> <p>   少し突っ込んでみると、<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%AD%A5%EA%A5%B9%A5%C8%B6%B5">キリスト教</a>には<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%AB%A5%C8%A5%EA%A5%C3%A5%AF">カトリック</a>と<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%D7%A5%ED%A5%C6%A5%B9%A5%BF%A5%F3%A5%C8">プロテスタント</a>という2つの大きな教派があるというのはご存知の方も多いと思います。ものすごくざっくりと分けると、<strong><a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%AB%A5%C8%A5%EA%A5%C3%A5%AF">カトリック</a>は伝統尊重主義、<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%D7%A5%ED%A5%C6%A5%B9%A5%BF%A5%F3%A5%C8">プロテスタント</a>は聖書主義</strong>と言われます。考え方として、<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%AB%A5%C8%A5%EA%A5%C3%A5%AF">カトリック</a>は神>教会>聖書>信者の順に影響力が強いとしています。対して<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%D7%A5%ED%A5%C6%A5%B9%A5%BF%A5%F3%A5%C8">プロテスタント</a>は神>聖書>教会・信者という順番になるそうです。</p> <p>   そしていわゆる神父というのは<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%AB%A5%C8%A5%EA%A5%C3%A5%AF">カトリック</a>において神と信徒の仲介役となる存在で、聖職者としての職名は「<strong>司祭</strong>」(神父は呼称)です。一方の<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%D7%A5%ED%A5%C6%A5%B9%A5%BF%A5%F3%A5%C8">プロテスタント</a>には聖職者はおらず、俗人である教職者が「<strong>牧師</strong>」として聖書の教えを説きます。これだけでも、日本人が結婚式でイメージする神父という人は厳密には少し狭い範疇に定義される存在と言えそうです。</p> <p> </p> <p><a data-flickr-embed="true" href="https://www.flickr.com/photos/donkeyhotey/11143519995/" title="Pope Francis - Caricature by DonkeyHotey, on Flickr"><img src="https://farm4.staticflickr.com/3673/11143519995_a73ebe4c9a_b.jpg" width="720" alt="Pope Francis - Caricature"></a><script async src="https://embedr.flickr.com/assets/client-code.js" charset="utf-8"></script></p> <p> </p> <h4>■ どうしてこうなった</h4> <p>   これ以上の詳細はここでは留めて、では何故日本ではこれ程までに<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%AD%A5%EA%A5%B9%A5%C8%B6%B5">キリスト教</a>的な結婚式が一般に広まり、多くの「<strong>偽者神父</strong>」が活躍しているのかという背景について考えてみます。</p> <p>   かつて、日本において結婚は家同士が結びつくものであり、家の中で大きな権限を持っていた戸主が認めないと結婚そのものができませんでした。「家」の縛りが今よりもずっと強く、家の格を重視したお見合い結婚が主だったため、顔も知らない相手と結婚するなんてことも割とあったようです。そして家同士の繋がりであったために、結婚式も両家が集まってお披露目をするということで自宅や料亭などで行われていたそうです。</p> <p>   これに変化が訪れたのが戦後です。国家の最高法規たる<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%B7%FB%CB%A1">憲法</a>が改正され、「婚姻は、両性の合意のみに基づいて成立」するとなりました(<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%B7%FB%CB%A1">憲法</a>第24条)。戦後の急激な国家体制の変化の中で結婚から「家」がすっぽり抜け、夫婦となる2人の意思だけで結婚できるようになりました。因習めいた家の束縛から解放され個人の意思が尊重される、と言うと近代的で聞こえが良いですが、反面結婚という人生の一大事に際して後ろ盾が失われたような格好となったのです。</p> <p>   大きな決断の時には何かにすがりたくなるのが人情。神という絶対的存在に誓いを立てれば何だか安心した気分になれます。ここからは推測ですが、こうした状況と、明治以降の欧米文化の導入、ウェディングドレスという分かりやすい憧憬の対象、そこに目をつけたブライダル業界の思惑?などの要素が相まって教会で神に誓う<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%AD%A5%EA%A5%B9%A5%C8%B6%B5">キリスト教</a>的な結婚式が広まったのではないかと想像されます。旺盛な結婚式需要に供給側が応えきれずに、偽者神父が粗製濫造されたという側面もあるかもしれません。</p> <p> </p> <h4>■ イメージに踊らされないように</h4> <p>   神に誓う結婚式と言えば、日本には伝統ある<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%BF%C0%C6%BB">神道</a>式があるじゃないか!という意見を持たれるかもしれません。しかしこれも実は明治の末頃に<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%AD%A5%EA%A5%B9%A5%C8%B6%B5">キリスト教</a>式を模倣してできたもので、さほど伝統的ではありません。関連して、お正月に神社に初詣に行くというのも明治以降の風習であり、伝統ではありません。皆さんが初詣で投げ入れるお賽銭だけでかなりの収入になると思うので、神社もうまいことやっているなと思ってしまいます。また最近相撲の巡業で土俵に女性が上がったのなんだので揉めていましたが、女性が土俵に上がるなというのも明治以降の話で全く伝統ではありません。話が逸れてしまいましたが、外国人神父=本物、宗教=伝統、といったようなイメージだけで判断するといいように踊らされちゃうよ、ということです。</p> <p> </p> <p>   以上、結婚式業界の関係者の方にとっては不都合かもしれない、かつ多くの方にとっては無粋かもしれないことを書きましたが、今後結婚を考えていらっしゃる方がいれば少しばかり参考にされても良いかもしれません。なお格式の高い式場やホテルでは、正式な神父を呼んで式を執り行っている所もあるそうなのでこちらもご参考ください。</p> <p> </p> <p><a data-flickr-embed="true" href="https://www.flickr.com/photos/lesphotosdejerome/2194029604/" title="Ceremony by -Jérôme-, on Flickr"><img src="https://farm3.staticflickr.com/2005/2194029604_26bbcab1a2_b.jpg" width="1024" alt="Ceremony"></a><script async src="https://embedr.flickr.com/assets/client-code.js" charset="utf-8"></script></p> <p><br /><br /><br /></p> <p> </p> <p> </p> hnktusrot 「うさぎと亀」に学ぶ「とっつきやすさ」という価値 hatenablog://entry/10328749687232312154 2018-04-14T23:12:24+09:00 2018-05-11T09:00:45+09:00 誰もが知っているあのお話について。 ■ 意外な題名 「うさぎと亀」という有名な童話があります。説明するまでもないですが、うさぎさんが亀さんと競走をすることになり、鈍足の亀さんに比べて当然足が速く歴然と差をつけたうさぎさんが油断をして昼寝をしたら…というお話です。 己の能力を過信することなかれ、コツコツ努力すれば結果はついてくる、努力に勝る天才なし、などの教訓が込められた誰でも知っている寓話ですが、実はこのお話、明治時代の教科書には「油断大敵」という題名で載っていたことをご存知でしょうか?私も知らなかったのですが、ひょんなことから教えてもらい思わず「へ〜(古い)」となりました。 <p>   誰もが知っているあのお話について。</p> <p><a data-flickr-embed="true" href="https://www.flickr.com/photos/yooperann/12018218116/" title="Turtle dove? by yooperann, on Flickr"><img src="https://farm6.staticflickr.com/5486/12018218116_f711153934_b.jpg" width="1022" alt="Turtle dove?"></a><script async src="https://embedr.flickr.com/assets/client-code.js" charset="utf-8"></script></p> <p> </p> <h4>■ 意外な題名</h4> <p>   「うさぎと亀」という有名な童話があります。説明するまでもないですが、うさぎさんが亀さんと競走をすることになり、鈍足の亀さんに比べて当然足が速く歴然と差をつけたうさぎさんが油断をして昼寝をしたら…というお話です。<br />   己の能力を過信することなかれ、コツコツ努力すれば結果はついてくる、努力に勝る天才なし、などの教訓が込められた誰でも知っている寓話ですが、実はこのお話、明治時代の教科書には「<strong>油断大敵</strong>」という題名で載っていたことをご存知でしょうか?私も知らなかったのですが、ひょんなことから教えてもらい思わず「へ〜(古い)」となりました。</p> <p> </p> <h4>■ 理由を考えてみる</h4> <p>   いつの間にやら題名が変えられたのでしょうか?仮にそのまま「油断大敵」という題名が現在も用いられていた場合を想像してみてください。大人なら話の内容を知れば題名との関連付けが容易にでき、納得感もあります。しかしこれは子供向けの童話ですから、「油断大敵」と大仰な題名を銘打たれてもそもそも「油断大敵ってなに?」となりそうです。また見方を変えれば、油断大敵とはあくまでうさぎ視点から見た教訓であって、亀からすれば先に挙げたように努力をすることの大切さが教訓になるわけです。亀視点から題名をつけるとすれば…四字熟語にこだわるとして「努力礼賛」とでもなるでしょうか。ますます子供には分かりません。</p> <p>   一方の「うさぎと亀」。何のひねりもなく平凡そのものですが、これほど分かりやすい題名はないでしょう。今風?に言うとユーザーフレンドリーを重視した<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%DE%A1%BC%A5%B1%A5%C6%A5%A3%A5%F3%A5%B0">マーケティング</a>の結果、最もユーザーにリーチするキャッチーなコピーとしてコミットできるタイトル、ということになりそうです(ああ意識高い)。子供にとってのとっつきやすさ、親しみやすさを考えた親心がこの背景にあるのかもしれません。他にも時代の経過に伴う価値観の変化が影響しているかもしれません。四字熟語じゃ堅苦しい、というような。</p> <p> </p> <h4>■ 話を広げれば…</h4> <p>   題名が変遷した経緯は分かりませんが、定番の昔話もこうした逸話を知るとまた違った楽しみ方ができそうです。転ずれば巷のサービスや自身の仕事なども相手に届けてなんぼですから、こうしたとっつきやすさを考えた仕掛けというのを考える価値はあると言えます。ブログのタイトルも然り。</p> <p> </p> <p><a data-flickr-embed="true" href="https://www.flickr.com/photos/stickers-helenalaballena/2633116284/" title="La tortuga y La liebre by helenalaballlena, on Flickr"><img src="https://farm4.staticflickr.com/3114/2633116284_caf1787a9b_b.jpg" width="1024" alt="La tortuga y La liebre"></a><script async src="https://embedr.flickr.com/assets/client-code.js" charset="utf-8"></script></p> <p> </p> <p> </p> hnktusrot 「家族サービス」という社畜養成用語 hatenablog://entry/10328749687243934790 2017-05-07T22:51:39+09:00 2018-05-11T09:00:07+09:00 世間は5月の大型連休の最終日。休みが終わってしまう!という阿鼻叫喚の声がそこかしこで聞こえてきそうです。 ■「家族サービス」に感じる違和感 連休や休日と言うと、よくこんな会話が交わされると思います。「休みの間は何をされるんですか?」「いや〜家族サービスだよ。」「ああ家庭を持つと大変ですね。」 この「家族サービス」という言葉、広く世間に認知された言葉であり無意識に使っていると思います。しかしふと考えてみると、一つ屋根の下で暮らす自分にとって最も身近な間柄である家族が、何故「〜してあげる」という「サービス」の対象になっているのでしょうか?私には少し違和感の感じられる組み合わせです。蛇足ですが、確か… <p><a data-flickr-embed="true" href="https://www.flickr.com/photos/japhyryder/2379853351/" title="Service by diamond-mind, on Flickr"><img src="https://farm4.staticflickr.com/3242/2379853351_27baec47ab_z.jpg?zz=1" width="640" alt="Service"></a><script async src="https://embedr.flickr.com/assets/client-code.js" charset="utf-8"></script></p> <p> </p> <p>   世間は5月の大型連休の最終日。休みが終わってしまう!という阿鼻叫喚の声がそこかしこで聞こえてきそうです。</p> <p> </p> <h5>■「家族サービス」に感じる違和感</h5> <p>   連休や休日と言うと、よくこんな会話が交わされると思います。「休みの間は何をされるんですか?」「いや〜家族サービスだよ。」「ああ家庭を持つと大変ですね。」 </p> <p>   この「家族サービス」という言葉、広く世間に認知された言葉であり無意識に使っていると思います。しかしふと考えてみると、一つ屋根の下で暮らす自分にとって最も身近な間柄である家族が、何故「〜してあげる」という「サービス」の対象になっているのでしょうか?私には少し違和感の感じられる組み合わせです。蛇足ですが、確か政治経済の授業で消費は財とサービスとに分けられると習ったような記憶がありますね。</p> <p>   ここで感じる違和感に関しては、前提として「家族に対するスタンス」と「サービスという言葉が何を指すと捉えているか」が問題になります。簡単には、家族は対等で利害関係の無い存在であるはず(少なくとも、そう思いたい)です。そしてサービスとは、何らかの奉仕行為を相手に対して行い、その対価を得るというイメージです。ここにはサービスを提供する側と、それを受け対価を支払う側という利害関係が生じます。</p> <p>   つまり私の感じた違和感を紐解くと、「利害関係の無い家族に対して利害の生じるサービスを行うという矛盾」という構造に辿り着きます。しかしここで無償の奉仕もあるでしょ、という突っ込みどころがあることに気が付きました。サービスという言葉に対する解釈が経済活動に偏っているきらいがありますが、話をここで終わらせたくないので多少無理筋ですが続けます。</p> <p> </p> <h5>■ 背後に透ける日本の問題</h5> <p>   家族サービス、つまり家族に対してサービスをするという状況についてもう少し掘り下げると、平日は仕事仕事で忙しく帰りも遅いので家庭はないがしろ、従って休日は家族に対して自分の時間をサービスしないとバランスが取れないし家族との関係が…という日本の給与所得者の姿が浮かんできます。近頃盛んに取り沙汰されている<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%C4%B9%BB%FE%B4%D6%CF%AB%C6%AF">長時間労働</a>という日本が抱える問題点がこの言葉の背景にあるのです。本来は企業に対して労働力をサービスして給与という対価を得ているのに、仕事が自分の中で主となり、家庭が従として「サービスしてあげないと」と思わせる矛盾した心理状態。</p> <p>   前回の記事(<a href="http://hnktusrot.hatenablog.jp/entry/20170429/1493477516">&#x300C;&#x8ECA;&#x304C;&#x7A81;&#x3063;&#x8FBC;&#x3093;&#x3060;&#x4E8B;&#x6545;&#x300D;&#x3068;&#x5148;&#x5165;&#x89B3; - &#x534A;&#x53EF;&#x901A;&#x7D20;&#x4EBA;&#x306E;&#x6F02;&#x6D41;</a>)で先入観について取り上げ、先入観が作られたものである場合もあるよという話をしました。この「家族サービス」という一見カジュアルな言葉も、上記のような仕事>家庭という価値観の転覆を無意識下に刷り込ませる<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%BC%D2%C3%DC">社畜</a>養成用語なんじゃないの?という気すらしてきます。この言葉を考えたのが広告代理店とかだとしたら恐ろしいですね。茹でガエルにはなりたくないものです。</p> <p> </p> <p>   かつての高度経済成長期には、家庭を犠牲にして仕事に邁進することで社会全体が成長していったという経緯がありますが、もはや過去の成功体験は通用しません。あらゆる制度疲労を起こしている日本社会を象徴するような言葉として、多少の飛躍はありつつも家族サービスという言葉を<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%BC%D2%C3%DC">社畜</a>養成用語とまで形容して槍玉にあげました。</p> <p>   あなたはどう感じるでしょうか?</p> <p> </p> <p><a data-flickr-embed="true" href="https://www.flickr.com/photos/nikoladze/32759044784/" title="The businessman (aka Today it's been a long day at work) by Sober Rabbit, on Flickr"><img src="https://farm3.staticflickr.com/2808/32759044784_4ccb17672f_b.jpg" width="667" alt="The businessman (aka Today it's been a long day at work)"></a><script async src="https://embedr.flickr.com/assets/client-code.js" charset="utf-8"></script></p> <p> </p> <p> </p> hnktusrot 「車が突っ込んだ事故」と先入観 hatenablog://entry/10328749687240263364 2017-04-29T23:51:56+09:00 2018-05-11T08:58:50+09:00 (2017/05/06 加筆修正しました。) ■ 目を引く画像を見て Twitterでふと目にした以下の画像。 近所で事故。嫁撮影。訳 が わ か ら な い よ ! pic.twitter.com/Zjf4FAmZGM— ゆんま@RTおじさん (@_yunma) 2017年4月23日 <p>(2017/05/06 加筆修正しました。)</p> <p> </p> <h5>■ 目を引く画像を見て</h5> <p>   <a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/Twitter">Twitter</a>でふと目にした以下の画像。</p> <p> </p> <p><blockquote class="twitter-tweet" data-lang="ja"><p lang="ja" dir="ltr">近所で事故。嫁撮影。<br>訳 が わ か ら な い よ ! <a href="https://t.co/Zjf4FAmZGM">pic.twitter.com/Zjf4FAmZGM</a></p>&mdash; ゆんま@RTおじさん (@_yunma) <a href="https://twitter.com/_yunma/status/855989662027988992?ref_src=twsrc%5Etfw">2017年4月23日</a></blockquote><script async src="https://platform.twitter.com/widgets.js" charset="utf-8"></script></p> <p> </p> <p>   パッと見た時、まず感じたのは道路の柵も壊れていないし、まるで真上からスポッと置いたかのようにそこにある車の存在に対する不思議さです。まさに「ど う し て こ う な っ た」案件。</p> <p>   どのようにしたらこんな状況になるのでしょう?実は右側がすごい坂とかになっていて、猛スピードで走ってきた車が飛んで刺さった?搬送車の荷台に載せられていた車が遠心力とかで落ちてきた?はたまた竜巻や突風とか?もしくはアメコミのスーパーヒーローが超能力で吹っ飛ばした?誰かの念能力?</p> <p> </p> <p>   考える程に変な想像力まで駆使してしまいますが…、この方のツイートでタネ明かしがされています。賢明な方は既に気付かれているでしょうが、「車が誤ってバックで急発進し塀に乗り上げた」という事故だそうです。</p> <p>   言われてみると何てことはありません。しかし、<strong>「車は前に進むもの」という先入観</strong>がここで答に辿り着くのを邪魔しています。そう、車は後退もできる乗り物でした。</p> <p> </p> <h5>■ 先入観の罠</h5> <p>   こうした、「先入観に囚われて一面的な見方しか出来なくなる」ということを人はしばしばやってしまいます。仕事でもプライベートでも、人間関係においても。人は見た目が9割とか、初対面の印象でその人のイメージがほぼ決まってしまうというのも、先入観が思考に大きく影響してくることの1つの現れと言えます。</p> <p> </p> <p>   先入観によって物事を見誤る。やってしまうのはある程度は仕方がないとはいえ、やはり避けたいものです。ではどうすればいいのか?<strong>先入観を完全に取っ払うのは無理</strong>ですし、こういう場合は次はこうなる!というパターン思考は類似した事例の結果を予測するのに効果的であります。先入観のおかげで考えるのが楽になる側面がありますし、即断即決が求められる場面でも必要な観点となります。従って妙薬はなさそうですが、少なくとも、「自分の考えには先入観が含まれている」ということを知っていることが一歩立ち止まって考えるクセをつけるのに有用に思えます。何とも弱いカウンターですが、対症療法として一定の効果は期待できそうです。</p> <p>   また、この記事を読んでくださった方から、「先入観による誤りを避けるには<strong>違和感が重要</strong>じゃないか?」という指摘をいただきました。まさにそれは重要な観点です。人間の感覚というのは自分で思っている以上に優れており、無意識下に気付いていることが多くあります。従って思考に偏ってばかりでなく、ふとした感覚にも敏感になり大事にしたいというのが私の持論です。冒頭の画像も、違和感に満ちていますね。ご指摘に感謝です。</p> <p>   ちなみに私は学生時代に川で魚類のフィールド調査をしていたのですが(興味のある方は下に挙げる過去記事をご参照ください)、川に潜って魚の目視観察をする時、<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%BF%E5%C1%F0">水草</a>の中や底の石に潜んでいる魚を見つけるには全体を見て、そしてそこにある「違和感」に注意していると見つけやすい、ということがありました。マニアックな話で恐縮ですが、違和感の効用が分かるね、という<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%B7%D0%B8%B3%C3%CC">経験談</a>です。</p> <p>過去記事はこちら→<a href="http://hnktusrot.hatenablog.jp/entry/20150810/1439183617">&#x702C;&#x3092;&#x8E0F;&#x3093;&#x3067;&#x6DF5;&#x3092;&#x77E5;&#x308B;&#x3079;&#x3057;&#xFF1A;&#x5DDD;&#x306B;&#x3064;&#x3044;&#x3066;&#x77E5;&#x3063;&#x3066;&#x307F;&#x3088;&#x3046; - &#x534A;&#x53EF;&#x901A;&#x7D20;&#x4EBA;&#x306E;&#x6F02;&#x6D41;</a></p> <p> </p> <p><a data-flickr-embed="true" href="https://www.flickr.com/photos/_glori_/8743910502/" title="Prejudice. by Gloriana Cocozza, on Flickr"><img src="https://farm8.staticflickr.com/7281/8743910502_ebfa3cac57_b.jpg" width="853" alt="Prejudice."></a><script async src="https://embedr.flickr.com/assets/client-code.js" charset="utf-8"></script></p> <p> </p> <h5>■ 余談ですが</h5> <p>   さて更に話を広げると、この先入観も実は作られたものという場合があり得ます。日頃接しているテレビ、ネット、新聞によって特定のイメージが流布されていないか?という点は指摘しておきたいです。健康番組で取り上げられた食材がバカ売れするも、実は効果はありませんでした!なんて話は枚挙に暇がありません。最近では某国がミサイル撃つぞと騒がしいですが、我が国の最高責任者含め<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%C0%AF%BC%A3%B2%B0">政治屋</a>さん達が連休中に外遊している事実を踏まえると、お偉い方々は有事を喫緊の現実のものとして想定しているわけではなく、メディアが過度に煽って危険性を刷り込んでいるように思えてきますが気のせいでしょうか。</p> <p>   聞こえの良い情報、目や耳を奪われる情報を鵜呑みにして目先に踊らされる前に、「先入観に囚われていないか?」という一石を投じる姿勢がこの訳の分からない世の中を渡っていく小さな道標になるんじゃないかなと感じます。話を広げ過ぎました。</p> <p> </p> <p>   以上、先入観に注意したいよねというお話でした。例えに事故の画像を持ち出すのは不謹慎ではありますが、うっかり先入観の罠に嵌ってしまったので取り上げました。</p> <p>   連休に入ったことですし、<strong>事故には十分注意しましょう</strong>。</p> <p> </p> <p> </p> hnktusrot 何かを選ぶ、というのはそれ以外を捨てることだよ (転職話その2、だけどその1も含めました) hatenablog://entry/10328749687230704801 2017-03-30T19:36:42+09:00 2018-05-11T08:58:10+09:00 前回書いた転職話(転職って遠い世界のことだと思ってた人が転職してみた話(その1) - 半可通素人の漂流)の続き…ですが、怠慢により前回から3ヶ月も間を空けてしまったので、もはや続きもあったものではありません。読んでいただいた方も何を書いていたか忘れてしまっているでしょう。自分でもああこんなこと書いたっけ、という次第です。従って改めて前回の内容も含めて再構成し、1つの記事として書き直すことにします。 <p>   前回書いた転職話(<a href="http://hnktusrot.hatenablog.jp/entry/20161230/1483056701">&#x8EE2;&#x8077;&#x3063;&#x3066;&#x9060;&#x3044;&#x4E16;&#x754C;&#x306E;&#x3053;&#x3068;&#x3060;&#x3068;&#x601D;&#x3063;&#x3066;&#x305F;&#x4EBA;&#x304C;&#x8EE2;&#x8077;&#x3057;&#x3066;&#x307F;&#x305F;&#x8A71;&#xFF08;&#x305D;&#x306E;1&#xFF09; - &#x534A;&#x53EF;&#x901A;&#x7D20;&#x4EBA;&#x306E;&#x6F02;&#x6D41;</a>)の続き…ですが、怠慢により前回から3ヶ月も間を空けてしまったので、もはや続きもあったものではありません。読んでいただいた方も何を書いていたか忘れてしまっているでしょう。自分でもああこんなこと書いたっけ、という次第です。従って改めて前回の内容も含めて再構成し、1つの記事として書き直すことにします。</p> <p> </p> <p><a data-flickr-embed="true" href="https://www.flickr.com/photos/derekbruff/5583561290/" title="Choices by derekbruff, on Flickr"><img src="https://farm6.staticflickr.com/5069/5583561290_8714669389_b.jpg" width="1024" alt="Choices"></a><script async src="https://embedr.flickr.com/assets/client-code.js" charset="utf-8"></script></p> <p> </p> <p>   7月に一度ブログ更新を復活しかけた時に触れましたが、実は去年の初頭に転職活動を始め、しばしああだこうだした後に転職先が内定、6月に転職をした、という個人的に大きな変化がありました。それからもう少しで1年近くが経つわけですが、積もる月日に見事に記憶も薄れつつあるので振り返りも兼ねて事のいきさつを記すことにします。</p> <p>   転職というと人生の一大事、大変な出来事というイメージが特に日本ではまだまだあると思います。私も例に漏れず、まさか自分が当事者になるとは思っていませんでした。しかし何事もそうですが、経験してみるとこんなものかとか、これは確かに大変だ、といったことが分かり、過ぎてみれば自分にとって1つの糧になるわけです。それと共に、転職を通じて「何かを選ぶというのはそれ以外を捨てること」という実感を持ちました。そんな私の<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%B7%D0%B8%B3%C3%CC">経験談</a>を書いていくので、読んだ方にとって僅かでも参考になればいいなと思います。<br />   ではまず順当に、なぜ転職をしようということになったのか?という点から始めます。</p> <h5> <br />■ それは1本の電話から</h5> <p>   何だか安いドラマの<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%BE%AE%B8%AB%BD%D0%A4%B7">小見出し</a>みたいですが、私の転職は1本の電話を受けたことから始まりました。相手はいわゆる転職斡旋業を名乗る人物で、「ご自身のキャリア形成や転職など、お話だけでも興味ありませんか?」といった話でした(うん怪しい)。面識の無い相手だったので、そもそも何故私に接触してきたのか?という疑問が湧きましたが、推測するに当時某イン○○○○○スが主催する社会人向け無料セミナー(なお転職とは関係無いです。英語やソーシャルビジネスなどに関する講習会でした。)にちょこちょこ参加しており、そこから情報が流れたのではないかと思われます。こういうのは好きませんが付いて回ることでしょうね。あくまで推測ですが。</p> <p>   話を聞いた当初は、自分が転職するなどおよそ現実味が無く、どこか遠い世界の話だと思っていました。また仕事に特段の不満があった訳でも無く、会社を移ることについても、移ったらどうなるだろう?とたまに想像こそすれど実行する気はまるでありませんでした。会社からすれば良い駒ですね。</p> <p>   しかし「物は試し」という言葉のように、実際に転職するしないに関わらず、活動してみることで少なくとも経験にはなるだろうという気になりました。更にいわゆる「自分の市場価値を測る」、即ち客観的な自己評価が得られるだろうという予想も立ちました。こうしてまんまと話だけなら、ということで転職エージェントの紹介を受けることにした訳です。駒の謀反。</p> <p>   ちなみにこのような連絡を受ける時、「業界でご活躍されていらっしゃる貴方に是非良いお話を」みたいな物言いをされるので、なんだか自分が<strong>バリバリのビジネスキャリア爆進中のような変な感覚</strong>になりますが、少なくとも私に関しては持ち上げられているだけなので浮つかないように気を確かに持つことが肝要と感じました。向こうも営業<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%C8%A1%BC%A5%AF">トーク</a>で話しているだろうし。</p> <h5><br />■ 変わる機会、という捉え方</h5> <p>   さてエージェントと接触すると、これまでの経歴や仕事で重要視すること、今後の希望などを聞かれ、説明することになります。ここで自身の棚卸しやこれからのことを考えるのですが、日常仕事をしていてそのようなことをじっくり考える時間というのはなかなか持てません。期せずしていい機会になったのですが、私はふと、「ずっと今の仕事をしていて本来携わりたかった仕事ができるのか?」という疑問を持ちました。実のところ、私は学生時代の専攻と全く異なる分野に就職したという経緯があり、就職活動当時に仕事を通じて実現したい目標というものを立てていました。その目標に照らし合わせると、今の仕事内容はそこに合致しているのか、もっと直接的に目標に近づける仕事があるのではないか、と考えたのです。なおこの動機付けの部分は<strong>転職活動を行っていくうえで自身の根底となるもの</strong>ですので、しっかりと深掘りして考え、かつ他人に説明できるようにしておく必要があります。</p> <p>   更に社会人になり仕事をこなしていく日常で、何か変化を起こすのも面白そうだという好奇心もくすぐられました。ご存知の方も多いと思いますが、<strong>「人が変わるには3つの方法しかない」</strong>という<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%C2%E7%C1%B0%B8%A6%B0%EC">大前研一</a>氏の有名な言葉があります。それは</p> <blockquote> <p>『人間が変わる方法は3つしかない。1番目は時間配分を変える。2番目は住む場所を変える。3番目はつきあう人を変える。この3つの要素でしか人間は変わらない。最も無意味なのは決意を新たにすることだ。』</p> </blockquote> <p>というものです。決意を新たにするというのは往々にしてやってしまいますが…。転職によってこれら3つを全て変えることができるので、何か自分に転がり込んできた転機だと思って挑戦してみるのも一興ではないか。<br />   そしてこの中にある住む場所を変える、というのも大きく自身に響く要素に感じました。自分の生活に対する嗜好や置かれている状況、今後長いことを考えると住環境を変えたいという考えに至ったのです。<br /> <br />   そのような理由で、ここは本気で転職を志してみるか、と心変わりするに至りました。他にも電車通勤で通勤時間が長く、かつ電車で無用なストレスを日々溜めることに嫌気がさしていた、など細かい理由は挙げられますが、そのようなものは<strong>後知恵バイアス</strong>といって後からいくらでも探すことができるものなので敢えては扱いません。</p> <h5><br />■ こんな時系列で活動した</h5> <p>   それでは具体的にどのようなことをしたのか、およその時系列に沿っておさらいしてみます。</p> <p>   箇条書きするとざっくり以下のようなものです。<br /><br /></p> <p>   ●エージェントに接触</p> <p>   ●転職サイトに登録</p> <p>   ●気になる求人の詳細を確認、検討</p> <p>   ●求人に応募し書類選考</p> <p>   ●面接</p> <p>   ●内定承諾</p> <p>   ●勤務先退職、転職先入社手続き</p> <p><br />   まずは既に述べた、エージェントと接触して求人案件の紹介を受けるというのが最初のステップでした。ここでは自身の希望を洗い出し、エージェントが提供する求人案件との擦り合わせを行うことになります。</p> <p><br />   更に、希望に合致した求人をより多く網にかけたいがために、転職サイトにも複数登録しました。俗に転職活動というとこの転職サイトを思い浮かべる方も多いと思いますが、様々な情報やサポートを得られるので有用なツールだと言えますし、サイトに登録することで転職活動をしている!という気になります。<strong>その気になっただけで行動が伴わなくては本末転倒です</strong>が、「形から入る」というのも自らを動機付ける手段の1つでしょう。</p> <p>   ここで、転職エージェントと転職サイトの違いは何か?という点について気になるかもしれません。大まかに言えば、エージェントは担当者が自分について、求人の紹介、応募書類の提出や選考日程調整などの仲介、書類の添削といったことをしてくれます。一方サイトは掲載求人の検索や応募、転職関連コラムなどの閲覧、<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%E1%A1%BC%A5%EB%A5%DE%A5%AC%A5%B8%A5%F3">メールマガジン</a>サービス、<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%BF%CA%C4%BD%B4%C9%CD%FD">進捗管理</a>などができます。またサイトによっては情報の提供だけではなく、担当者がついてエージェントと同じことをしてくれるので、一挙両得になるところもあります。境目は曖昧ですが、これらを踏まえて両者を上手く利用すると良いです。例えば、リ○○ートが運営するサービスにリ○○ビ転職という有名サイトがありますが、これとは別にリ○○ビエージェントというサービスもあり、こちらはプロの担当者がエージェントサポートを提供してくれます(伏せ字の意味ほぼ無し)。</p> <p> </p> <p>   こうして網を仕掛けたら、引っ掛かった気になる求人に目を通し、詳細を確認していきます。見るべきポイントは多々ありますが、業務内容と自身の希望、経験と能力を照らし合わせて、やりたい仕事に近いかどうか、自身の経験と能力がどのように活かせるかをまず検討すべきでしょう。<strong>転職では新卒時よりもこれまでの経験と能力が厳しく問われます</strong>。選考の際に必ず聞かれますので、ここでの検討が選考への準備になりますし、転職後スムーズに新しい仕事に移行するためのイメージトレーニングにもなります。かといって全くの異分野に挑戦してはいけない、ということではありません。分野が違っても応用できる経験や能力があるはずですので、それを見つけてアピールすることが重要になります。なお給与や福利厚生などの待遇面が一番気になることと思いますが、これらは選考の最終段階や内定後に提示され交渉するというパターンが大半なので、参照すれどいきなりがっつくのはあまりお行儀が良いとは言えません(つまり歓迎されません)。</p> <p> </p> <p>   その中でこれは、という求人を見つけたら、応募をして多くの場合書類選考へと進みます。必要な書類は履歴書と<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%BF%A6%CC%B3%B7%D0%CE%F2%BD%F1">職務経歴書</a>という場合が多いですが、この<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%BF%A6%CC%B3%B7%D0%CE%F2%BD%F1">職務経歴書</a>という代物がそれまで書いた経験がないだけに少々取っ付きにくいものです。決まった形式も無いので、何をどのように書けば良いのかが迷いどころです。肝はやってきた仕事を簡潔にまとめ、得られた経験と能力をアピールし意欲を伝えることですが、言うは易しで形にするのはなかなか難しいものです。私はエージェントに見本をもらったり、転職サイトの担当者にもらった資料を参照し作成しました。更に、サイトの担当者に添削してもらうことでアド<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%D0%A5%A4%A5%B9">バイス</a>をもらい、内容を磨いていきました。ちなみに<strong>ブログを書いていると、文章を人に読まれることを意識して書く力がついてくるので、こういう時に役に立ちます</strong>。また<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%B3%B0%BB%F1">外資</a>系企業に応募する場合は英語での<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%BF%A6%CC%B3%B7%D0%CE%F2%BD%F1">職務経歴書</a>も求められます。この場合、<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%CF%C2%CA%B8">和文</a>とは少し体裁が異なるので、見本をみて作成するのが手早いです。</p> <p><br /> (ここまで、前回の内容を微修正したものです。)</p> <p><br />(以下、続きの内容です。)</p> <p> </p> <p>   書類選考を通過できたら、面接を受けます。やはりここが最大のヤマ場、転職希望先と直接会って双方の擦り合わせを行います。想定問答や心掛け、テクニックは他に山ほど情報があるのでそちらに譲りますが、印象としては新卒時ほどガチガチではなく、企業によってはだいぶざっくばらんな雰囲気で面接を行うところもあります。軽くインタビューを受けるか、打ち合わせでもしているかのような感触です。意外でしたが、これはこちらもある程度社会経験を積んできているというのもあると思います。お互い社会人なのでまあ率直に要件を確認していきますか、といった感じがしました。<strong>もちろんがっつり重い雰囲気で面接をする企業もあります</strong>ので油断なきよう。またまた<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%B3%B0%BB%F1">外資</a>系企業では英語での質疑やプレゼンが課されることがあります。</p> <p>   後日談ですが、私の面接を担当いただいた転職先の部長、つまり今の上司にその時の印象を聞く機会がありました。曰く、書類を見た段階では大学の専攻も畑違いだし、職務経歴も募集職種に直接合致する訳ではない。まあ応募してくれた縁だし話だけでも聞いてみるか、といった心持ちだったそうです(なんてこった…!)。その当初の印象をひっくり返して面接を通過できたわけですから、<strong>対面で話が出来るこの機会がいかに重要か</strong>が分<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A4%AB%A4%EB%A4%C8">かると</a>いうものです。</p> <p> </p> <p>   めでたく面接合格となると、内定の連絡を受けます。この時になってようやく給与や労働時間、福利厚生など細かい条件が転職希望先から提示され、吟味することになるパターンが多いです。面接の際に給与の希望などを聞かれ、ここでの条件の参考にされる場合もあります。条件面で不都合があれば交渉、となる場合もあるようですが、希望があって転職する訳ですからそれが実現できるか、という観点でしっかりと確認し、必要があれば問い合わせて不明点を明確に解消します。そうしてこの会社で働く、と決めたら内定承諾の返事をします。</p> <p> </p> <p>   ここまでがいわゆる転職活動、というイメージですがまだもう一悶着があります。現勤務先の退職手続き、転職先入社手続きです。現勤務先の退職ですが、内定承諾をして転職することが確定したらまずは直属の上司に退職の旨を申し出る、というのが一般的なようです。勤め先を辞めてから転職活動をするならこの限りではないですが、多くは今の仕事をしながら(こっそりと)転職を図るという方が多いでしょう。この場合、転職が決まらないうちに退職を申し出るのはリスクがありますし、かと言って<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%BD%A2%B6%C8%B5%AC%C2%A7">就業規則</a>等で「退職の概ね3ヶ月前にはその旨を申し出ること」と規定されていることが一般的なので、会社をスムーズに移るためには早めに退職手続きを踏むことが必要となり、なかなかタイミングが難しいことになります。更に、転職先からは面接でいつから勤務できますか?というようなことを聞かれ、内定承諾時に入社日についても決めることになりますので、退職交渉は重要な過程です。</p> <p>   大抵、退職を申し出ると引き留めにあうと思われます。今の業務内容を見直すとか、待遇向上を提案されるかもしれません。現職場にとって人が抜けることは当然痛いことだからです。しかしここは当初なぜ転職を志したのか?の原点に戻り、ある意味心を鬼にして退職の意志が固いことを伝えるべきでしょう。仮に待遇改善を勝ち取って現職に残ったとしても、「転職しようとしたという事実」は上司やその周辺に知られてしまうこととなり、それがその後良い影響を及ぼすとは思えません。</p> <p>   転職先への入社手続きは事務的なことが多いですが、ここも抜け漏れがないように気が抜けません。そして最も重要なのが現職での引き継ぎを確実に行い、自分が抜けることによる影響を最小限に留めるよう努めることです。<strong>「立つ鳥跡を濁さず」</strong>の言葉通り、これは社会人として当たり前のことです。</p> <p> </p> <p>  以上、大まかに振り返ってみました。</p> <p> </p> <p><a data-flickr-embed="true" href="https://www.flickr.com/photos/davidking/3729448195/" title="Change or Die by David Lee King, on Flickr"><img src="https://farm3.staticflickr.com/2568/3729448195_afdab6ffb7_b.jpg" width="768" alt="Change or Die"></a><script async src="https://embedr.flickr.com/assets/client-code.js" charset="utf-8"></script></p> <p> </p> <h5>■ 転職で見聞きしたこと、感じたこと</h5> <p>   事の経緯はこのようなものでしたが、その中で見聞きしたことや感じたことを幾つか書きたいと思います。</p> <p> </p> <p>▽エージェント、サイトは複数使うのが良い</p> <p>   希望に合致した求人をより多く網にかけたいので、私は複数の転職サイトに登録しサービスを利用しました。大企業なら複数のサイトにわたって求人情報を出せますが、中小などでどこか1つにしか載せない企業もあります。またどこに求人を出すかは、大小関わらずその企業の採用方針によるところも大きいでしょう。想像に容易いことですが、転職活動は情報戦です。情報は手広く入手して可能性を広げた方が良いので、情報収集の段階では範囲を狭めない方が得策に思えます。しかし手を広げすぎると、サイトを眺めたりメールをチェックするだけでも大変になり、情報に追われて身動きがとれない事態になってしまいます。従ってそこは自分が割ける時間とエネルギーとのバランスを考えやっていく、ということになります。</p> <p> </p> <p>▽求人案件はナマモノ</p> <p>   <a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%C3%E6%C5%D3%BA%CE%CD%D1">中途採用</a>では欠員や新規事業などで人が欲しい時に求人を出すのが基本でしょうから、転職市場に流れる求人案件は日々変わります。目当ての求人があっても、先に誰かが採用されればその案件は閉じます。つまり、「これは」という求人を見つけたらすぐに応募し選考に進む迅速さが必要です。また、今はめぼしい求人が無くてもこれからより希望に合致した案件が出てくるかもしれません。エージェントやサイトから提供される求人案件には頻繁に目を通し、常にアンテナを立てておく敏感さが重要です。</p> <p> </p> <p>▽書類選考の通過率は3〜4割?</p> <p>   選考の最初の関門であることが多い履歴書や<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%BF%A6%CC%B3%B7%D0%CE%F2%BD%F1">職務経歴書</a>の書類選考ですが、一般的な通過率は3〜4割程度らしいです(根拠は不明)。よって「数撃ちゃ当たる理論」で気になった求人には積極的に応募しましょう!ということのようです。しかし全体を平均するとそういう数字になるという話であって、業界やその人の経歴、実力によって異なるでしょうから一概には言えなさそうです。意中の企業の選考に通らなかった場合の慰めとして使えば良いと個人的には感じました。</p> <p> </p> <p>▽面接に行ってみれば会社の雰囲気が分かる</p> <p>   これは読んで字の如くです。自分が働くかもしれない企業について、どのような社風か、職場の雰囲気がどうかといったことが気になるのは当然の心理です。しかし書面やネットの情報からはそうしたものはなかなか掴めません。一方、面接に進めばその企業の人と対面で話をすることになります。面接を担当するのは人事担当に加え、多くの場合求人を出した部署の管理職、つまり入社した場合の上司になる人です。また面接会場は企業のオフィスであることが多いです。このことから、面接に行けばその企業の雰囲気を肌で感じることができます。思えば新卒の時も同様でしたね。</p> <p>   また話は変わりますが、人事担当者は別として、面接を担当する管理職の人もこちら同様緊張しています。「相手も面接慣れしていない」のです。それを知っておくだけでも少し面接に臨む心持ちが変わるのではないでしょうか。</p> <p> </p> <p>▽面接は意志を伝える場</p> <p>   面接の話が続きますが、こと面接というと「自分をアピールして売り込む場」として認識されています。そうなると、必要以上に気負って空回りしてしまったり、アピールできる材料が無い…と途方に暮れたり焦ったりしてしまいがちです。しかしここは見方を少し変えて、面接は「自分が『ここで働きたい』という意志をその根拠とともに伝え、相手に判断材料を提供する場」だとして捉えると地に足のついた感触になると思います。これまでの経歴で培ってきた能力や経験を説明し、それを転職先でどのように活かして業務をしていきたいかを伝える。その上で判断するのは企業なので、こちらは熱い意志とそこで貢献できると向こうが判断するに足る根拠を提示する、ということです。ただ一方的に自分の業績をアピールしても、企業が欲する人材と合致していなければ意味が無いです。相手があってのことですから、相手の要望に沿って自分が出来ること、その根拠としての経歴、そして働きたい意志をきちんと伝えることが重要です。これ恋愛でも同じことが言えますね。</p> <p>   関連して、面接でのマナーとして、相手も忙しい時間をぬって面接を実施しているので、始めの挨拶や自己紹介の冒頭に「本日はお忙しい中、貴重なお時間をいただきまして誠にありがとうございます」という一言を添えると良いと聞きましたが、これは成る程と思いました。</p> <p> </p> <p>▽これまでの経験、貢献できる能力が問われる</p> <p>   既に述べましたが、転職では新卒よりもこれまでの経験やそこで培った能力が重要視されます。いわゆる即戦力として期待されますから、応募先の企業でどのように貢献できるか?が必ず聞かれます。具体的なエピソードや数字を入れて説明できるようにしっかりと準備をしましょう。</p> <p> </p> <h5>■ どのような戦略で臨むべき?</h5> <p>   ここまで書き連ねてきましたが、もう少し概念的に、転職活動をするにあたってどのような戦略で臨めば良いか?ということも書いておきます。過去に書いた就職活動に関する長い記事(<a href="http://hnktusrot.hatenablog.jp/entry/20150216/1424093501">&#x8857;&#x5834;&#x306E;&#x5C31;&#x8077;&#x6D3B;&#x52D5;&#x8AD6; &#x2010; &#x6B66;&#x5668;&#x304C;&#x7121;&#x3044;&#x306A;&#x3089;&#x4F5C;&#x308C;&#x3070;&#x3044;&#x3044; - &#x534A;&#x53EF;&#x901A;&#x7D20;&#x4EBA;&#x306E;&#x6F02;&#x6D41;</a>)で触れていますが、基本的には新卒時の就職活動と同様です。即ち、</p> <p>   ●自分の話に根拠と納得感を持たせるための理由をしっかり作り込む</p> <p>   ●「なぜ?」をとことん繰り返し自己分析を深める</p> <p>   ●「自分の話したいこと+その根拠としての経験や思考」を煮詰めて武器にする</p> <p>   ●嘘はバレる</p> <p>といったことがベースになります(詳しくは上記記事をご参照ください)。これらに加えて、先に述べたこれまでの経験や培った能力が問われること、求人先の要求に合致したアピールをすること、を念頭に置くと良いでしょう。</p> <p> </p> <h5>■ 転職して良かった?</h5> <p>   さてこうして私は転職したわけですが、果たしてこの選択は良かったのでしょうか?その答えはこれからの自分次第とも言えますが、さしあたって当初の目的であった、「本来携わりたかった仕事」に就けたので良かったと言えます。また、転職によって時間配分も住む場所も付き合う人も変わったので、自分に変化を起こす非常に強力な外的要因になりました。大袈裟に言うと、変化を起こし、人生を自分の選択で生きている実感があります。</p> <p>   一方で失ったものもあります。1つは前職を続けた場合のキャリアです。会社も担当する製品も変わったので、少なくない部分で一からのスタートとなりました。また、移る先にもよりますが、それまでの経験が直接活かせないという点もあります。いわば一旦リセットしたようなものです。まあこれは考え方次第で、同じ企業で勤めていても異動によって同様の状況になることもあり得ますので、後ろ向きに捉えなくて良いと思います。次いで、人間関係を始めから構築しなければならない、ということが挙げられます。これには労力も時間も要るのでそれなりに大変ではあります。しかし前述した「人が変わるための3つの方法」でも挙げられており、上の良かった点でも述べたように、刺激という意味ではおおいに役立つので、これも変化に付随するものとして前向きに取り組みたいものです。</p> <p>   </p> <p> </p> <p>   以上、長々と私の転職にまつわるよもやま話をお送りしました(最後の方は疲れて失速気味)。結局のところ、転職を通じて様々な経験や変化を得ましたが、「<strong>何かを選択する、決めるということはそれ以外を捨てることと同義</strong>」ということを考えました。折に触れて、最善かどうかは分からなくても良かったと思える選択をしたいものです。転職をする、しないに関わらず、仕事について考えることは、人生の少なからぬ部分について考えることです。そのためにここに書いたことが幾らかでも皆様の役に立てば本望です。</p> <p> </p> <p>   最後までお読みいただき、ありがとうございました。</p> <p> </p> <p><a data-flickr-embed="true" href="https://www.flickr.com/photos/zoonabar/7135051675/" title="Work by zoonabar, on Flickr"><img src="https://farm8.staticflickr.com/7261/7135051675_372b2617a4_b.jpg" width="1024" alt="Work"></a><script async src="https://embedr.flickr.com/assets/client-code.js" charset="utf-8"></script></p> <p> </p> hnktusrot 転職って遠い世界のことだと思ってた人が転職してみた話(その1) hatenablog://entry/10328749687202119607 2016-12-30T09:11:41+09:00 2018-05-11T08:56:47+09:00 随分と前にしたネタ振りの回収を今更します。 7月に一度ブログ更新を復活しかけた時に触れましたが、実は今年の初頭に転職活動を始め、しばしああだこうだした後に転職先が内定、6月に転職をした、という個人的に大きな変化がありました。それからもう半年以上が経つわけですが、積もる月日に記憶も薄れつつあるので振り返りも兼ねて事のいきさつを記すことにします。 <p>   随分と前にしたネタ振りの回収を今更します。</p> <p><a data-flickr-embed="true" href="https://www.flickr.com/photos/124247024@N07/13903368609/" title="Clock - career by flazingo_photos, on Flickr"><img src="https://farm8.staticflickr.com/7041/13903368609_760b4b4767_b.jpg" width="1024" alt="Clock - career"></a><script async src="https://embedr.flickr.com/assets/client-code.js" charset="utf-8"></script></p> <p> </p> <p>   7月に一度ブログ更新を復活しかけた時に触れましたが、実は今年の初頭に転職活動を始め、しばしああだこうだした後に転職先が内定、6月に転職をした、という個人的に大きな変化がありました。それからもう半年以上が経つわけですが、積もる月日に記憶も薄れつつあるので振り返りも兼ねて事のいきさつを記すことにします。</p> <p> </p> <p>    転職というと人生の一大事、大変な出来事というイメージがあり、まさか自分が当事者になるとは思っていませんでした。しかし何事もそうですが、経験してみるとああこんなものかとか、これは確かに大変だ、といったことが分かり、過ぎてみれば自分にとって1つの糧になるわけです。そんな私の<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%B7%D0%B8%B3%C3%CC">経験談</a>を書いていくので、読んだ方にとっていくばくかでも参考になればいいなと思います。</p> <p>   ではまず順当に、なぜ転職をしようということになったのか?という点から始めます。</p> <p> </p> <h3>■ それは1本の電話から</h3> <p>   何だか安いドラマの<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%BE%AE%B8%AB%BD%D0%A4%B7">小見出し</a>みたいですが…、それは1本の電話を受けたことから始まります。相手はいわゆる転職斡旋業を名乗る人物で、曰く「ご自身のキャリア形成や転職など、お話だけでも興味ありませんか?」といった話でした(うん怪しい)。面識の無い相手だったので、そもそも何故私に接触してきたのか?という疑問が湧きましたが、推測するに当時某イン○○○○○スが主催する社会人向け無料セミナー(なお転職とは関係無いです。英語やソーシャルビジネスなどに関する講習会でした。)にちょこちょこ参加しており、そこから情報が流れたと思われます。こういうのは好きませんが付いて回ることでしょうね。あくまで推測ですが。</p> <p><br />   話を聞いた当初は、自分が転職するなどおよそ現実味が無く、どこか遠い世界の話だと思っていました。また仕事に特段の不満があった訳でも無く、会社を移ることについても、移ったらどうなるだろう?とたまに想像こそすれど実行する気はまるでありませんでした。</p> <p><br />   しかし物は試しという言葉のように、実際に転職するしないに関わらず、活動してみることで少なくとも経験にはなるだろうという気になりました。更にいわゆる「自分の市場価値を測る」、即ち客観的な自己評価が得られるだろうという予想も立ちました(ウソ、私の年収低すぎ…⁉︎とか言ってみたかった、訳ではない)。こうしてまんまと話だけなら、ということで転職エージェントの紹介を受けることになった訳です。</p> <p><br />   ちなみにこのような連絡を受ける時、「業界でご活躍されていらっしゃる貴方に是非良いお話を」みたいな物言いをされるので、なんだか自分が<strong>バリバリのビジネスキャリア爆進中のような変な感覚</strong>になりますが、少なくとも私に関しては持ち上げられているだけなので浮つかないように気を確かに持つことが肝要と感じました。</p> <p> </p> <p><a href="http://www.flickr.com/photos/41111966@N04/14956380658">http://www.flickr.com/photos/41111966@N04/14956380658</a></p> <p> </p> <h3>■ 変わる機会、という捉え方</h3> <p>   さてエージェントと接触すると、これまでの経歴や仕事で重要視すること、今後の希望などを聞かれ、説明することになります。ここで自身の棚卸しやこれからのことを考えるのですが、日常仕事をしていてそのようなことをじっくり考える時間というのはなかなか持てません。期せずしていい機会になったのですが、私はふと、ずっと今の仕事をしていて本来携わりたかった仕事ができるのか?という疑問を持ちました。実のところ、私は学生時代の専攻と全く異なる分野に就職したという経緯があり、就職活動当時に仕事を通じて実現したい目標というものを立てていました。その目標に照らし合わせると、今の仕事内容はそこに合致しているのか、もっと直接的に目標に近づける仕事があるのではないか、と考えたのです。なおこの動機付けの部分は<strong>転職活動を行っていくうえで自身の根底となるもの</strong>ですので、しっかりと深掘りして考え、かつ他人に説明できるようにしておく必要があります。</p> <p><br />   更に社会人になり仕事をこなしていく日常で、何か変化を起こすのも面白そうだという好奇心もくすぐられました。ご存知の方も多いと思いますが、「<strong>人が変わるには3つの方法しかない</strong>」という<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%C2%E7%C1%B0%B8%A6%B0%EC">大前研一</a>氏の有名な言葉があります。それは</p> <p> </p> <blockquote> <p>『人間が変わる方法は3つしかない。1番目は時間配分を変える。2番目は住む場所を変える。3番目はつきあう人を変える。この3つの要素でしか人間は変わらない。最も無意味なのは決意を新たにすることだ。』</p> </blockquote> <p> </p> <p>というものです。決意を新たにするというのは往々にしてやってしまいますが…。転職によってこれら3つを全て変えることができるので、何か自分に転がり込んできた転機だと思って挑戦してみるのも一興ではないか。<br />   そしてこの中にある住む場所を変える、というのが大きく自身に響く要素に感じました。自分の生活に対する嗜好や置かれている状況、今後長いことを考えると住環境を変えたいと考えたのです。</p> <p> </p> <p>   そのような理由で、ここは一つ本気で転職を志してみるか、と心変わりするに至りました。<br />他にも電車通勤で通勤時間が長く、かつ電車で無用なストレスを日々溜めることに嫌気がさしていた、など細かい理由は挙げられますが、そのようなものは<strong>後知恵バイアス</strong>といって後からいくらでも探すことができるものなので敢えては扱いません。</p> <p> </p> <p><a data-flickr-embed="true" href="https://www.flickr.com/photos/wiertz/8011916658/" title="Change by Wiertz Sébastien, on Flickr"><img src="https://farm9.staticflickr.com/8456/8011916658_471d99d5b7_b.jpg" width="1024" alt="Change"></a><script async src="https://embedr.flickr.com/assets/client-code.js" charset="utf-8"></script></p> <p> </p> <h3>■ 活動時系列</h3> <p>   それでは具体的にどのようなことをしたのか、およその時系列に沿っておさらいしてみます。<br />箇条書きするとざっくり以下のようなものです。</p> <p> </p> <ul> <li>エージェントに接触</li> <li>転職サイトに登録</li> <li>気になる求人の詳細を確認、検討</li> <li>求人に応募し書類選考</li> <li>面接</li> <li>内定承諾</li> <li>勤務先退職、転職先入社手続き</li> </ul> <p> </p> <p>   まずは既に挙げた、エージェントと接触して求人案件紹介を受けるというのが最初のステップでした。ここでは自身の希望を洗い出し、エージェントが提供する求人案件との擦り合わせを行うことになります。</p> <p> </p> <p>   更に、希望に合致した求人をより多く網にかけたいがために、転職サイトにも複数登録しました。俗に転職活動というとこの転職サイトを思い浮かべる方も多いと思いますが、様々な情報やサポートを得られるので有用なツールだと言えますし、サイトに登録することで転職活動をしている!という気になります。<strong>その気になっただけで行動が伴わなくては本末転倒</strong>ですが、形から入るというのも自らを動機付ける手段の1つでしょう。</p> <p><br />   ここで、転職エージェントとサイトの違いは何か?という点について気になるかもしれません。大まかに言えば、エージェントは担当者が自分について、求人の紹介、応募書類の提出や選考日程調整などの仲介、書類の添削といったことをしてくれます。一方サイトは掲載求人の検索や応募、転職関連コラムなどの閲覧、<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%E1%A1%BC%A5%EB%A5%DE%A5%AC%A5%B8%A5%F3">メールマガジン</a>サービス、<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%BF%CA%C4%BD%B4%C9%CD%FD">進捗管理</a>などができます。またサイトによっては情報の提供だけではなく、担当者がついてエージェントと同じことをしてくれるので、一挙両得になるところもあります。境目は曖昧ですが、これらを踏まえて両者を上手く利用すると良いです。例えば、リ○○ートが運営するサービスにリ○○ビ転職という有名サイトがありますが、これとは別にリ○○ビエージェントというサービスもあり、こちらはプロの担当者がエージェントサポートを提供してくれます(伏せ字の意味ほぼ無し)。</p> <p><br />   こうして網を仕掛けたら、引っ掛かった気になる求人に目を通し、詳細を確認していきます。見るべきポイントは多々ありますが、業務内容と自身の希望、経験と能力を照らし合わせて、やりたい仕事に近いかどうか、自身の経験と能力がどのように活かせるかをまず検討すべきでしょう。<strong>転職では新卒時よりもこれまでの経験と能力が厳しく問われます</strong>。選考の際に必ず聞かれますので、ここでの検討が選考への準備になりますし、転職後スムーズに新しい仕事に移行するためのイメージトレーニングにもなります。かといって全くの異分野に挑戦してはいけない、ということではありません。分野が違っても応用できる経験や能力があるはずですので、それを見つけてアピールすることが重要になります。なお給与や福利厚生などの待遇面が一番気になることと思いますが、これらは選考の最終段階や内定後に提示され交渉するというパターンが大半なので、参照すれどいきなりがっつくのはあまりお行儀が良いとは言えません(つまり歓迎されません)。</p> <p><br />   その中でこれは、という求人を見つけたら、応募をして多くの場合書類選考へと進みます。必要な書類は履歴書と<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%BF%A6%CC%B3%B7%D0%CE%F2%BD%F1">職務経歴書</a>という場合が多いですが、この<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%BF%A6%CC%B3%B7%D0%CE%F2%BD%F1">職務経歴書</a>という代物がそれまで書いた経験がないだけに少々取っ付きにくいものです。決まった形式も無いので、何をどのように書けば良いのかが迷いどころです。肝はやってきた仕事を簡潔にまとめ、得られた経験と能力をアピールし意欲を伝えることですが、言うは易しで形にするのはなかなか難しいものです。私はエージェントに見本をもらったり、転職サイトの担当者にもらった資料を参照し作成しました。更に、担当者に添削してもらうことでアド<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%D0%A5%A4%A5%B9">バイス</a>をもらい、内容を磨いていきました。ちなみに<strong>ブログを書いていると、文章を人に読まれることを意識して書く力がついてくるので、こういう時に役に立ちます</strong>。また<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%B3%B0%BB%F1">外資</a>系企業に応募する場合は英語での<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%BF%A6%CC%B3%B7%D0%CE%F2%BD%F1">職務経歴書</a>も求められます。この場合、<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%CF%C2%CA%B8">和文</a>とは少し体裁が異なるので、見本をみて作成するのが手早いです。</p> <p> </p> <p>…まだまだ書くことはありますが、長くなってきたので次回に続きます。</p> <p> </p> hnktusrot 話せば分かる、というのは言葉足らず hatenablog://entry/6653812171406245420 2016-11-15T07:50:22+09:00 2018-05-11T08:55:50+09:00 ■ 話せば分かる…本当に? 巷ではよく、「話せば分かる」という言葉を聞きます。 これはある程度まではその通りです。きちんと誠意を持って話し、お互いの対立点を丁寧に紐解いて妥協点を探れば合意に至ることも可能です。議論、というととかく相手を理屈をもって打ち負かすと捉えられがちですが、実は議論とは「この人とどこで別れたのか」という点を明らかにすることなので、話をすることでお互いの理解が進むよう促す営みと言えます。 しかしながら世の中往々にして「話しても分かってもらえない」場面に遭遇します。それは主義主張が如何ともし難く対立するものであったり、立場が違うために全く折り合わないなどに起因することもありま… <p><a data-flickr-embed="true" href="https://www.flickr.com/photos/aflaa/20076937126/" title="Stay still! Don't move! by aflaa, on Flickr"><img src="https://farm1.staticflickr.com/499/20076937126_21e2ea8d90_b.jpg" width="1024" alt="Stay still! Don't move!"></a><script async src="https://embedr.flickr.com/assets/client-code.js" charset="utf-8"></script></p> <p> </p> <h3>■ 話せば分かる…本当に?</h3> <p>   巷ではよく、「話せば分かる」という言葉を聞きます。</p> <p>   これはある程度まではその通りです。きちんと誠意を持って話し、お互いの対立点を丁寧に紐解いて妥協点を探れば合意に至ることも可能です。議論、というととかく相手を理屈をもって打ち負かすと捉えられがちですが、実は議論とは「この人とどこで別れたのか」という点を明らかにすることなので、話をすることでお互いの理解が進むよう促す営みと言えます。</p> <p>   しかしながら世の中往々にして「話しても分かってもらえない」場面に遭遇します。それは主義主張が如何ともし難く対立するものであったり、立場が違うために全く折り合わないなどに起因することもあります。しかしここで扱いたいのは「そもそも相手が話を分かりたくないと思っている」という場合があるということです。</p> <p> </p> <p>    ネットで以下のような言葉を見かけました。</p> <blockquote> <p>“世の中の「話のわからない人」の多くは、実は「わからない」のではなく「わかりたくない」人なのだと気づいた日から、かなり無用な努力をしなくなりました。 水を飲む気のない馬に水は飲ませられません。飲みたくなった時に勧めようと。ただ、その日が明日か一生来ないのかは神の味噌汁。”</p> </blockquote> <blockquote> <p>“「<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%CD%D5%B1%A3">葉隠</a>」に同じ事が書いてありますな。<br />「聴く気の無い相手への忠告は悪口と同じ」<br />「砂漠で水を欲しがるが如き状態にするのが、意見を聞いてもらえるための条件」”</p> </blockquote> <p> </p> <p><a data-flickr-embed="true" href="https://www.flickr.com/photos/calgaryreviews/4874705950/" title="Calgary Sushi Boat Miso Soup by Calgary Reviews, on Flickr"><img src="https://farm5.staticflickr.com/4135/4874705950_cb4ab5ccbe_b.jpg" width="1024" alt="Calgary Sushi Boat Miso Soup"></a><script async src="https://embedr.flickr.com/assets/client-code.js" charset="utf-8"></script></p> <p> </p> <h3>■ 相手が分かる気にならないと、ね</h3> <p>   神の味噌汁という素敵ワードは置いておいて、このことはともすると見落としがちな視点を提供してくれます。 一生懸命言葉を尽くしているのに、どうして分かってくれないの?というのは自分の満たされない欲求を相手に押し付けているだけです。そうではなく、実は相手は分かりたくないのだ、と気が付けば違うアプローチが必要なことが理解できます。まずは話を分かる気になってもらわないといけません。自らそのための土俵をこしらえるか、相手が上がってくるのを待つかという選択肢がその次にくるでしょう。</p> <p>   つまり「話せば分かる」というのはいささか言葉足らずで、「話せば分かる、というのは相手が聴く気になっていないと成立しない。それがはじめからあるかどうかを見極めるべし。そうでなければ聴いてもらえる状態を作るか、待つか。」とでもなるでしょうか。</p> <p> </p> <h3>■ 実はそれ以前の問題も</h3> <p>   また、話しても分かってもらえない場面にはそれ以前に、「話の内容が通じていない、理解されていない」というより根本的な齟齬がある場合があります。時にそんなことを経験するのですが、人はつい自分が知っていることは相手も知っていると思い込む傾向があるので、自分からすれば相手が理解<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%C9%D4%C7%BD">不能</a>な存在として映ります。</p> <p>   これは感情を害されるようなことがあった時に顕著で、どうしてそんなことをしたのか、それをされて相手がどう思うのか、人から見た時にどう見られると思うのか、といった話をしてもほとんど相手には刺さりません。そもそもそれらを理解していればそんなことはしないでしょう。理解とひらたく言っても、そこにはどのような環境で育ってきたか、どんな教育を受けてきたか、周囲との関係を自ら作り広げるような経験をしてきたか、といった人格形成の経緯が影響してきます。「育ってきた環境が違うからーあああー」と間もなく解散するグループの曲を歌って諦めるのが関の山でしょうか。</p> <p>   先だって挙げた「話を分かりたくない人」とはレベルが随分と異なりますが、「話せば分かる、というのはそのためのベースがあってこそ」という点はまあ共通しているでしょう。</p> <p> </p> <h3>■ 人は「利害と感情」で動くのだから</h3> <p>   私もついつい理屈で人を判断し批判するようなことがありますが、人は理屈で動くのではなく感情で動きます。従って世の中も「利害と感情」で回っているという構造をしています。ここを忘れて、批判することばかり、分かってくれないと憤ることばかりに貴重なエネルギーを費やすのは得策とは言えません。</p> <p>   <a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%AB%A1%BC%A5%CD%A5%AE%A1%BC">カーネギー</a>が書いた「人を動かす」という有名な本にも、第1章に以下の記述があります。</p> <blockquote> <p>“およそ人を扱う場合には、相手を論理の動物だと思ってはならない。相手は感情の動物であり、しかも偏見に満ち、自尊心と虚栄心によって行動するということをよく心得ておかなければならない。”</p> </blockquote> <p> </p> <p>   話せば分かるさ、とばかりもいかない世の中を渡っていくのに今回の話が役に立てばいいなと思います。<br /><br /></p> hnktusrot あなたは見えない杭に繋がれていませんか? hatenablog://entry/6653812171406429517 2016-11-07T08:16:07+09:00 2017-05-06T07:29:33+09:00 またもやらかしました。ブログ放置。 このままでは2016年は1月に3記事、7月にも3記事、以上!で終わってしまいます。それではブログを開設している意味合いも極薄です。遅れを取り戻す、などとても言えない体たらくですが、書かないことには始まらず。書かない恥よりも書く恥を?という心持ちで更新します。 毎度の手慣らしで抽象的な内容をお届けしますが、人は知らないうちに自分の可能性を限定しているかも?という話。 <p>   またもやらかしました。ブログ放置。</p> <p><br />   このままでは2016年は1月に3記事、7月にも3記事、以上!で終わってしまいます。それではブログを開設している意味合いも極薄です。遅れを取り戻す、などとても言えない体たらくですが、書かないことには始まらず。書かない恥よりも書く恥を?という心持ちで更新します。</p> <p> </p> <p>   毎度の手慣らしで抽象的な内容をお届けしますが、人は知らないうちに自分の可能性を限定しているかも?という話。</p> <p> </p> <p><a data-flickr-embed="true" href="https://www.flickr.com/photos/hjem/640107776/" title="possibilities by Hjem, on Flickr"><img src="https://farm2.staticflickr.com/1407/640107776_ccd4a77342_b.jpg" width="1024" alt="possibilities"></a><script async src="https://embedr.flickr.com/assets/client-code.js" charset="utf-8"></script></p> <p> </p> <h3> ◆インドの象の寓話</h3> <p>   象の国として有名なインド。そのインドでは、象を飼うにあたって足をロープで杭に繋いでおくそうです。象の大きな力をもってすれば、そんな杭などいとも簡単に引っこ抜いて逃げ出すことができますが、彼らはそれをしません。何故か?</p> <p><br />   そのからくりはこうです。象たちは子供の頃から杭に繋がれています。子象の力では杭を抜くことができないので、象は次第に自分の力では杭を抜くことが不可能だと認識します。そしてそのまま大人になるので、杭を抜く力があるにも関わらず自分には杭を抜くことができないと思い込んでいるのです。</p> <p> </p> <h3>◆自分も杭に繋がれていないか?</h3> <p>   この話は大変示唆に富んでいます。転じれば同じようなことが人間にも言えるのではないでしょうか?子供の頃に「自分には不可能だ」と思い込んだ経験が、今も自身を規定してしまい、可能性を限定してしまっているかもしれません。本当はできる力がついているにも関わらず…。もしくは何かを始める、挑戦しようとする時に周囲に言われる「そんなの無理だよ」「それ大変じゃない?やめときなよ」などの言葉。これが芽生え始めたいわば子供である自分の動機にくさびを打ち、踏み出すことを止めさせる…。その動機を育てれば大きく花開くかもしれないにも関わらず。</p> <p> </p> <p>   うろ覚えですが、どこかで「子供にはその子の可能性を広げるうえで『根拠の無い自信』が重要で、それは親が与えてあげることでしか育たない」というようなことを聞いたことがあります。今回の話を書いていて、共通する部分があるなとふと頭に浮かんできました。</p> <p> </p> <p>   子供の頃にどのような環境にあったか、どのような言葉をかけられて育ったか。それらが考える以上に自分を縛っているという構造があります。人の認識、思考を話題にすると教育というのはつくづく重要だなと思います。日本においてはほぼ皆が教育を受けているので<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%B0%EC%B2%C8">一家</a>言を持っており、教育という話題は議論の俎上に載りやすいです。</p> <p> </p> <p>   しかし人は多様であり、個々人の気質や振る舞いも異なるので、これをすれば正解!のような画一的な答えが存在しないという側面を持ちます。従ってそれこそ受験特化型<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%B5%CD%A4%E1%B9%FE%A4%DF%B6%B5%B0%E9">詰め込み教育</a>を受けてきた私達は対応が分からず、しばしば何が重要なのかが見過ごされます。そして手段と目的が混同されたような話になり、しわ寄せは現場に押し付けられ、現場は考える余裕もなく目の前のことに追われただ疲弊していく、といったことが繰り返されているように感じられます。</p> <p> </p> <p>   日本は比較すると天然資源に乏しく、国として他国に相対するにあたっては人こそが力の源泉を構成する要素のはずです。その人を育てることをせずに他国にカネをばら撒いているだけでは、自ら衰退の道を進んでいることになります。この国の舵取りをしている人達はどうも目の前にぶら下がった人参に夢中で、知ってか知らずか下り坂を底に向かって勢いよく走っていることに気が付かないご様子です。乗ってる人達も多くは見て見ぬふり。(むしろ人参に食いつく人しか舵取りをやらせてもらえないような構造ががっちり組まれいる、という方が実態に即した捉え方かもしれません。)賢く行動力のある人はきちんと行き先を見ていて、さっさと他に乗り換えてしまいます。</p> <p><br />   …少々筆が走り過ぎました。</p> <p> </p> <p><a data-flickr-embed="true" href="https://www.flickr.com/photos/waterpolosam/4692368580/" title="Elephants by WaterpoloSam, on Flickr"><img src="https://farm5.staticflickr.com/4038/4692368580_84010556c8_b.jpg" width="1024" alt="Elephants"></a><script async src="https://embedr.flickr.com/assets/client-code.js" charset="utf-8"></script></p> <p> </p> <h3>◆杭なんて引っこ抜いちゃえば?</h3> <p>   大人になった今、見えない杭に繋がれて一定の範囲でしか動いていない、ということがないでしょうか?時には杭を抜いて大きく踏み出そうとすることも必要な局面が人生にはある、という風に考えています。<br />   決断に迷った時、先行きが不透明で二の足を踏んでいる時、この話が何かの参考になれば幸いです。</p> <p> </p> <p>   おまけ:象についての話はこちらもどうぞ</p> <p> <iframe src="http://hnktusrot.hatenablog.jp/embed/2014/10/03/%E4%BA%BA%E3%81%AF%E3%81%BF%E3%81%AA%E8%B1%A1%E3%81%A7%E3%81%82%E3%82%8B%E3%81%A8%E5%90%8C%E6%99%82%E3%81%AB%E8%B1%A1%E4%BD%BF%E3%81%84%E3%81%A7%E3%81%82%E3%82%8B%EF%BC%9A%E3%80%8C%E3%82%B9%E3%82%A4" title="人はみな象であると同時に象使いである:「スイッチ!」を読書中 - 半可通素人の漂流" class="embed-card embed-blogcard" scrolling="no" frameborder="0" style="display: block; width: 100%; height: 190px; max-width: 500px; margin: 10px 0px;"></iframe></p> <p> </p> hnktusrot 「金持ち父さん」は実在しない、に透ける残念さ hatenablog://entry/6653586347153784779 2016-07-21T08:46:45+09:00 2017-05-06T07:30:27+09:00 ご存知の方も多いと思いますが、結構前にベストセラーになったこの本。 金持ち父さん貧乏父さん 作者: ロバートキヨサキ,シャロン・レクター(公認会計士),白根美保子 出版社/メーカー: 筑摩書房 発売日: 2000/11/09 メディア: 単行本 購入: 71人 クリック: 1,223回 この商品を含むブログ (536件) を見る <p>     ご存知の方も多いと思いますが、結構前にベストセラーになったこの本。</p> <div class="freezed"> <div class="hatena-asin-detail"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4480863303/hatena-blog-22/"><img class="hatena-asin-detail-image" title="金持ち父さん貧乏父さん" src="http://ecx.images-amazon.com/images/I/41QW070X4CL._SL160_.jpg" alt="金持ち父さん貧乏父さん" /></a> <div class="hatena-asin-detail-info"> <p class="hatena-asin-detail-title"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4480863303/hatena-blog-22/">金持ち父さん貧乏父さん</a></p> <ul> <li><span class="hatena-asin-detail-label">作者:</span> ロバートキヨサキ,<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%B7%A5%E3%A5%ED%A5%F3">シャロン</a>・レクター(<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%B8%F8%C7%A7%B2%F1%B7%D7%BB%CE">公認会計士</a>),<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%C7%F2%BA%AC%C8%FE%CA%DD%BB%D2">白根美保子</a></li> <li><span class="hatena-asin-detail-label">出版社/メーカー:</span> <a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%C3%DE%CB%E0%BD%F1%CB%BC">筑摩書房</a></li> <li><span class="hatena-asin-detail-label">発売日:</span> 2000/11/09</li> <li><span class="hatena-asin-detail-label">メディア:</span> 単行本</li> <li><span class="hatena-asin-detail-label">購入</span>: 71人 <span class="hatena-asin-detail-label">クリック</span>: 1,223回</li> <li><a href="http://d.hatena.ne.jp/asin/4480863303/hatena-blog-22" target="_blank">この商品を含むブログ (536件) を見る</a></li> </ul> </div> <div class="hatena-asin-detail-foot"> </div> </div> </div> <p> </p> <h3>◆金持ち父さんのホントのところ</h3> <p>    世界各国でベストセラーとなり、日本でも大きく取り上げられました。これを読んだ当時、「お金持ちになるには自分が働くのではなくお金に働いてもらう」という発想になるほどと膝を打ったのを覚えています。そして自分も<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%C9%D4%CF%AB%BD%EA%C6%C0">不労所得</a>を確保できないかなと皮算用をしたものです。<br />   この本は一般的に、「親友の<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%C9%E3%BF%C6">父親</a>である金持ち父さんに金持ちになる方法を教えてもらったわーい」という内容だと捉えられていると思います。しかし…、実際には<strong>「金持ち父さん」は実在しておらず</strong>、この本は筆者が<strong>自分の会社が販売する<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%DC%A1%BC%A5%C9%A5%B2%A1%BC%A5%E0">ボードゲーム</a>を売るために書いた</strong>、ということのようです。<br /> <br /><iframe src="//hatenablog-parts.com/embed?url=http%3A%2F%2Feuro200enn.blog80.fc2.com%2Fblog-entry-129.html" title="●FXでバフェット流・キャピタルゲインを求めて● ロバート・キヨサキの金持ち父さんは実在しない。あの本はボードゲームを売るための手段だった。" class="embed-card embed-webcard" scrolling="no" frameborder="0" style="display: block; width: 100%; height: 155px; max-width: 500px; margin: 10px 0px;"></iframe><br /> <br />   これを見て何だか騙されたような気分になってしまいました。本の内容をそのまま鵜呑みにして現実のものと信じてしまう自分の認識もまあザルですし、筆者にすれば金持ち父さんが実在するなんて言ってないじゃんということかもしれません。創作だとしても、日本ではほとんど教えられない経済<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%EA%A5%C6%A5%E9%A5%B7%A1%BC">リテラシー</a>を啓蒙するという点では良くできた本だと感じます。</p> <p> </p> <h3>◆透けて見える資本主義の現実</h3> <p>   ですが、「自分の金儲けを目的としてさも実話であるかのように話を作った」という点は感覚的にしこりを覚えてしまいます。「儲けるためには何をしてもいい」という、資本主義の行き着く先に現出する人の際限ない欲望が透けて見えるようで、何だか砂を噛んだようなザラッとした気持ちになります。</p> <p>   現実はそんなものだし実際そんなうまい話はないさ、と言われればそれまでかもしれません。私が行き過ぎた資本主義に懐疑的という姿勢も前提にあるため、見方にバイアスがかかっていることも否めません。ただ筆者は当時人生2度目の破産の最中にあり、この本の売り上げによってその状態から抜け出したということのようで、うまく世の中を手玉にとったなという印象です。またこの本が流行った背景には、<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%DE%A5%EB%A5%C1%BE%A6%CB%A1">マルチ商法</a>などの勧誘に使われたりしたということもあったようです。現に私にこの本を勧めてくれた知人からも、当の<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%DC%A1%BC%A5%C9%A5%B2%A1%BC%A5%E0">ボードゲーム</a>を使ってお金に関する知識を身に付けよう!というイベントに誘われたことがあります。私は行かなかったのでそれが何らかの勧誘を伴うものだったかは不明ですが、何か胡散臭さを感じてしまいました。<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/Amazon">Amazon</a>のレビューにも色々なことが書いてあります(これも当然鵜呑みにするべきではありませんが)。</p> <p> </p> <h3>◆好き勝手書きましたが</h3> <p>   裏を返せば、美味しい話には棘があるということをそのまま示している本だと言うことができます。鵜呑みにしなければ、お金に対する考え方のヒントをくれる読み易い教科書だと思うので、未読の方は読んでみるのも一興です。</p> <p>更に知りたい方は以下の記事が詳しいです↓</p> <p><iframe src="//hatenablog-parts.com/embed?url=https%3A%2F%2Fbiz-shinri.com%2Frich-dad-poor-dad-6202" title="【ネタバレ注意】金持ち父さん貧乏父さんの内容を要約し本気で解説" class="embed-card embed-webcard" scrolling="no" frameborder="0" style="display: block; width: 100%; height: 155px; max-width: 500px; margin: 10px 0px;"></iframe></p> <p><br />なお、お金に関する話については過去にこんなことも書いています↓</p> <p> <iframe src="http://hnktusrot.hatenablog.jp/embed/2014/12/10/%E6%95%B0%E5%AD%97%E3%82%92%E4%BF%A1%E3%81%98%E3%82%8B%E3%81%A0%E3%81%91%E3%81%A7%E3%81%AF%E7%8B%82%E4%BF%A1%E8%80%85%E3%81%A8%E8%B8%8A%E3%82%8B%E3%81%A0%E3%81%91%E3%81%A7%E3%81%99" title="数字を信じるだけでは狂信者と踊るだけです - 半可通素人の漂流" class="embed-card embed-blogcard" scrolling="no" frameborder="0" style="display: block; width: 100%; height: 190px; max-width: 500px; margin: 10px 0px;"></iframe></p> <p> </p> <p> </p> <p> </p> hnktusrot 社会の窓がどんどん小さくなっていると思う hatenablog://entry/8454420450095117278 2016-07-18T21:27:26+09:00 2017-05-06T07:32:02+09:00 http://www.flickr.com/photos/57433821@N00/17128969040 また途絶えないうちにブログ更新。今回は抽象的なことを書きます。 ◆「社会の窓」 ある時からふと、人々が世界を切り取る、その窓がどんどん小さくなってきているのでは?ということを考えるようになりました。「世界を切り取る窓」、ここでは分かりやすく一言で「社会の窓」と言い換えることにします。それは私達が外の世界の情報を得る時に、何を通して見ているかということに思いを馳せてみると気が付くことです。テクノロジーが高度に発達した現代、先進国においては殆どの人の手にスマートフォンが握られ、そこから驚く程… <p><a href="http://www.flickr.com/photos/57433821@N00/17128969040">http://www.flickr.com/photos/57433821@N00/17128969040</a><br /> <br />   また途絶えないうちにブログ更新。今回は抽象的なことを書きます。<br /> </p> <h3>◆「<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%BC%D2%B2%F1%A4%CE%C1%EB">社会の窓</a>」</h3> <p>   ある時からふと、人々が世界を切り取る、その窓がどんどん小さくなってきているのでは?ということを考えるようになりました。「世界を切り取る窓」、ここでは分かりやすく一言で「<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%BC%D2%B2%F1%A4%CE%C1%EB">社会の窓</a>」と言い換えることにします。それは私達が外の世界の情報を得る時に、何を通して見ているかということに思いを馳せてみると気が付くことです。テクノロジーが高度に発達した現代、先進国においては殆どの人の手に<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%B9%A5%DE%A1%BC%A5%C8%A5%D5%A5%A9%A5%F3">スマートフォン</a>が握られ、そこから驚く程大量の情報を得ることができます。いわば我々は「<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%B9%A5%DE%A1%BC%A5%C8%A5%D5%A5%A9%A5%F3">スマートフォン</a>という窓」を通して世界を覗いていると言えるのではないでしょうか。そしてその窓の大きさは手のひらに収まる程小さいものです。<br /> </p> <h3>◆窓の変遷</h3> <p>   これが文明がおこる前まで遡ると、人々は自分の目で見た光景そのままでしか世界を認識できませんでした。<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A1%D6%C1%EB%A1%D7">「窓」</a>という概念も当然存在していません。また直接その場に身を置いて見たものでしか情報としては得られず、情報量も相当限られていたでしょう。その後文明が発達し文字と紙が発明されると、紙に書かれた文字という形で多くの情報が記録、閲覧されるようになります。交易も活発になると、遠く異国の地のことも手紙や<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%BD%F1%CA%AA">書物</a>を通じて知ることができるようになりました。こうして「紙という窓」によって世界を切り取っていった、ということが言えると思います。今でも本というのが情報媒体として確固たる地位を築いているのは言うまでもありません。そして行間を読むという言葉があるように、文字を読んで想像を巡らせればそこから世界はどんどん広がっていきます。</p> <p>   更に時代が進むと、テレビが登場します。それまでの文字だけの情報に加えて今度は映像が加わり、それによって伝えられる情報量は飛躍的に増大しました。しかし私達が見ているのはテレビの四角い画面だけで、その小さい窓によって切り取られた絵として世界を覗いています。加えてそこに流される映像は作り手によって決められており、私達が得る認識もそれによって規定されるという構造があります。この「受け身な<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%BC%D2%B2%F1%A4%CE%C1%EB">社会の窓</a>」という部分は普段意識することは少ないですが、その分注意する必要があるでしょう。</p> <p>   それから現代になってパソコンとインターネットが普及、これにより世界中が繋がり、そして携帯電話、<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%B9%A5%DE%A1%BC%A5%C8%A5%D5%A5%A9%A5%F3">スマートフォン</a>の登場…となります。画面が小さくなる一方で得られる情報量は膨大になっていくという流れは、もはや説明する必要が無いでしょう。</p> <p> </p> <p><a data-flickr-embed="true" href="https://www.flickr.com/photos/bruhsam/2636443065/" title="Window by Bill Ruhsam, on Flickr"><img src="https://farm4.staticflickr.com/3026/2636443065_5c48eebefc_z.jpg?zz=1" width="640" alt="Window"></a><script async src="https://embedr.flickr.com/assets/client-code.js" charset="utf-8"></script></p> <p> </p> <h3>◆窓の大きさと情報量が反比例</h3> <p>   ここまで抜けているところも多々あると思いますが、かなり大雑把に「<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%BC%D2%B2%F1%A4%CE%C1%EB">社会の窓</a>」の移り変わりを見てきました。お分かりの通り、窓の大きさはどんどん小さくなっていき、それに反比例して情報量が爆発的に増加していっています。便利だなと思う反面、私達がその目で実際に覗いている<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A1%D6%C1%EB%A1%D7">「窓」</a>は狭くなっていく一方ではないでしょうか?世界の見方としてそれだけに依存するのは妥当でしょうか?</p> <p>   電車の中や街中では、ふと冷静になると驚くほど多くの人が<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%B9%A5%DE%A5%DB">スマホ</a>の画面と睨めっこしています。まるでそうすることが義務であるかのような強迫観念すら感じてしまいそうな勢いです。と同時に、その窓の小型化と並行するように、思考する時間を放棄しているのではと思えてきます。情報は与えられる一方で、その恩恵にあずかりながら受け身に慣らされ過ぎてはいないでしょうか?</p> <p>   窓は小さいけどそこから見える世界は広い、けれど実は広く見えているだけで限定された世界ではないのか?と思うこの頃です。</p> <p> </p> <p>   結局のところ、某そんじゃーねの人が言っているように「自分の頭で考えよう」という至極当たり前の結論に行き着く訳ですが、身近な切り口から感じるところを書き散らかしてみました。「<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%BC%D2%B2%F1%A4%CE%C1%EB">社会の窓</a>」というと一般的にはアレのことなのでタイトルで釣っている感が見え見えなのはご容赦ください。</p> <p>   このブログもパソコンや<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%B9%A5%DE%A5%DB">スマホ</a>の画面を通して読んでいただくことになるのですが、ふと画面を離れて考える題材を提供できるような内容をお届けしたい、と常々思っています。</p> <p><br /> <br /> </p> hnktusrot ブログの書き方を忘れてしまったのでリハビリします。 hatenablog://entry/6653812171404670183 2016-07-09T14:48:47+09:00 2017-05-06T07:33:02+09:00 さて実に長い間更新が途絶えてしまいました。今年頭に3記事書いてから半年の放置。(たった3記事…!) ◆継続は力なりっていう言葉そのまま 継続とは思っているより大変難しいもので、続けられている間はさほど意識することはありませんが、一度途絶えてしまうと再開するためのエネルギーなりモチベーションはぐっと多大なものが必要になります。巡行運転するために習慣化なり生活の中に組み込む仕組み作りをしてしまえばいいのですが、義務であったり生活に必須の項目ではないために本当に小さなきっかけで停止し、ややもするとその状態が長く続きます。これは楽な方に流れたがる人の心理とか自分の弱さもそれに拍車をかけますね。「継続は… <p>   さて実に長い間更新が途絶えてしまいました。今年頭に3記事書いてから半年の放置。(たった3記事…!)</p> <p> </p> <h3>◆継続は力なりっていう言葉そのまま</h3> <p>   継続とは思っているより大変難しいもので、続けられている間はさほど意識することはありませんが、一度途絶えてしまうと再開するためのエネルギーなりモチベーションはぐっと多大なものが必要になります。巡行運転するために習慣化なり生活の中に組み込む仕組み作りをしてしまえばいいのですが、義務であったり生活に必須の項目ではないために本当に小さなきっかけで停止し、ややもするとその状態が長く続きます。これは楽な方に流れたがる人の心理とか自分の弱さもそれに拍車をかけますね。「継続は力なり」という言葉は実に普遍的な法則を表しています。</p> <p> </p> <h3> ◆そして物足りなさを感じ</h3> <p>   こうして見事にどつぼに嵌り長い月日が経った訳です。しかしブログを書かないとそれはそれで物足りなさを感じる時もありました。思えば好き勝手に書いてきましたが、文章を書くことで自分の思考を整理したり、自身の棚卸しになったりします。蓄積型メディアと言われるだけあって、過去記事を見返してみると当時の自分の思考が分かるので妙に参考になる時があったり。むしろそうしたことを意識して自分の考えを書くようにしている部分もあります。そして自分の文章に人様から反応を頂いたりという経験もしました。それらが無いというのも寂しいものです。よってブログは続けたい。ということでようやく長い沈黙を破ることにしました。</p> <p>   この辺は何故ブログを書くのか?という問いに対する、自身のモチベーションの根幹に関わる部分ですが、それも時と共に変わっていくかもしれません。揺らぎながら徒然なるままにというスタイルが今の所合っているような感じがします。</p> <p> </p> <p>   そして唐突ですが、この間には転職して引越しをするという、生活に大きな変化がありました。追って記事にできればと思います。格好のネタを書かないというのはブログ書きとしては名折れになってしまいますしね。</p> <p> </p> <h3>◆復活なるか…?</h3> <p>   継続に関することなど、少し考えれば当たり前のことを文章化してみました。ブランクが空きすぎてブログの書き方を忘れてしまった今の私にはあえてこういうことを書いてみる作業も必要に思います。</p> <p>   今後も不定期更新で細々と続けたい所存ですが、お付き合い頂ければありがたい限りです。</p> <p> </p> <p><a data-flickr-embed="true" href="https://www.flickr.com/photos/jjpacres/3293117576/" title="Writing by jjpacres, on Flickr"><img src="https://farm4.staticflickr.com/3447/3293117576_05f43d8305_b.jpg" width="1024" alt="Writing"></a><script async src="https://embedr.flickr.com/assets/client-code.js" charset="utf-8"></script></p> <p><br /><br /></p> <p> </p> <p> </p> hnktusrot ゲスの振り見て我がゲス直せ hatenablog://entry/6653586347153151551 2016-01-20T08:05:31+09:00 2016-01-20T10:11:38+09:00 いつも浮き世からズレたことばかり書いているこのブログですが、たまには時事ネタでも。photo by carulmare◆騒がしい世の中 年が明けてからまだ3週間と経ちませんが、世間を賑わせる出来事がまるでワザとやっているかのごとく盛り沢山です。中でも、人気タレントとロックバンドのボーカルとの不倫疑惑報道がここのところやたらと騒がれていることは皆さんも見聞きしていることでしょう。この騒動について、離婚届を卒論と言い換える言語感覚がアーティスト的だとか、これまでリリースしてきた楽曲が伏線ではないかとか様々な見方が交錯していますが、それはそれとして私はインターネッツ界隈における今回の件に対する反応… &nbsp; &nbsp;いつも浮き世からズレたことばかり書いているこのブログですが、たまには時事ネタでも。<div><br></div><div><p><a href="http://www.flickr.com/photos/8545333@N07/2212261946" class="http-image" target="_blank"><img src="http://farm3.staticflickr.com/2247/2212261946_dd1ff73e75.jpg" class="http-image" alt="http://www.flickr.com/photos/8545333@N07/2212261946"></a></p><p><a href="http://www.flickr.com/photos/8545333@N07/2212261946">photo by carulmare</a></p></div><h3>◆騒がしい世の中</h3><div>&nbsp; &nbsp;年が明けてからまだ3週間と経ちませんが、世間を賑わせる出来事がまるでワザとやっているかのごとく盛り沢山です。中でも、人気タレントとロックバンドのボーカルとの不倫疑惑報道がここのところやたらと騒がれていることは皆さんも見聞きしていることでしょう。この騒動について、離婚届を卒論と言い換える言語感覚がアーティスト的だとか、これまでリリースしてきた楽曲が伏線ではないかとか様々な見方が交錯していますが、それはそれとして私は<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%A4%A5%F3%A5%BF%A1%BC%A5%CD%A5%C3%A5%C4">インターネッツ</a>界隈における今回の件に対する反応に何か特徴的なものを感じてしまいます。</div><div><br></div><div>&nbsp; &nbsp;今回の騒動を見ていると、(私が観察する範囲では)不倫行為そのものに増して、「これまで清純、純粋、正直者なイメージを売りにしていたタレントが実はそうしたフリをしていただけで、裏では正反対の行動をしていた」という事に対して<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/SNS">SNS</a>等でここぞとばかりに攻撃している向きが少なからず見受けられるようです。当然ながら不倫は罪悪です。当事者同士は感情の昂りや背徳感、一時の気の迷いなどがあるのでしょうが、不倫には必ずその当事者の伴侶という被害者が存在します。その人が受けた不道徳な行為、裏切り、屈辱、喪失感を考えるととても正当化できるものではありません。しかしそれ以上に、「純真な人間性を押し出していたことが、やっぱり良い人ぶっているだけであることが露呈した」ということが格好の餌食にされているようです。ゲスの極み氏に関しては名は体を表すで特に言及することはありませんが、相手とされる<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%D9%A5%C3%A5%AD%A1%BC">ベッキー</a>氏に対する上記の攻撃が熱を帯びている状況です。</div><div><br></div><h3>◆ネットで叩かれる「良い人」</h3><div>&nbsp; &nbsp;ネット社会における<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%B9%A5%BF%A5%F3%A5%C9%A5%A2%A5%ED%A1%BC%A5%F3">スタンドアローン</a>コンプレックス(集団的無意識の総意)は、理想論や正論を語ったり道徳的に正しいことを述べたりする、いわゆる「良い人」を敵視する傾向があります。匿名掲示板やヤフーニュース等のコメント欄を見ればその例は枚挙に暇がありません。この辺に関連することは過去記事(<a href="http://hnktusrot.hatenablog.jp/entry/20150417/1429225479">&#x30CD;&#x30C3;&#x30C8;&#x8A00;&#x8AD6;&#x306E;&#x504F;&#x308A;&#x306B;&#x900F;&#x3051;&#x308B;&#x73FE;&#x5B9F; - &#x534A;&#x53EF;&#x901A;&#x7D20;&#x4EBA;</a>)でも書きました。これまでスキャンダルなどがなく綺麗な印象を持たれていた氏に起こった今回の疑惑は、そうした意味でうってつけの燃料が投下されたことになります。「偽善者の化けの皮が剥がれたいい気味だ案件」の到来です。</div><div><br></div><div>&nbsp; &nbsp;ですが、ここで鬼の首を取ったかのごとく吊るし上げる対象はそこなのでしょうか?先に述べたように不倫は悪いことです。当人達に反省が必要なのも明らかですし、被害者となった当事者の奥様に対する謝罪と償いは最低限なされるべきです。しかし外野がとやかく首を突っ込んだり、当事者の人間性をあげつらって徹底的に槍玉にあげるのはいささか度が過ぎないでしょうか。「このような不正な行為を叩かないといつ自分にも降り掛かってくるか分からないので予防の意味でも糾弾する」という意見がありましたが、ことは刑事ではなく民事ですので筋が悪いでしょう。</div><div><br></div><div><p></p><p><a href="http://www.flickr.com/photos/35577976@N02/5840919870" class="http-image" target="_blank"><img src="http://farm4.staticflickr.com/3254/5840919870_bdcf66078f.jpg" class="http-image" alt="http://www.flickr.com/photos/35577976@N02/5840919870"></a></p><p><a href="http://www.flickr.com/photos/35577976@N02/5840919870">photo by mattradickal</a></p> <p></p></div><div><br></div><h3>◆本当のゲスの極みとは</h3><div>&nbsp; &nbsp;思うにこれら以上にゲスなのは、私的なやり取りであるLINEの内容を漏らし無関係の第三者の目に晒す行為とか、そのリークをネタに社会悪を断じる正義面をしながら部数を稼ぎ金儲けに使う週刊誌とかではないでしょうか?これらをこそ叩いてしかるべきですが、おテレビ様を始めとしたネット含む世の声は不倫ネタを消費するのに興じるのみで「本当のゲスの極み」を見過ごして矮小化しているように見えます(テレビ見ないので憶測ですが)。偽善者いい気味だ叩きに至っては、健全な批判ではなくて個人を集団で攻撃するイジメ行為を楽しんで溜飲を下げているだけというのがその実態ではないかと感じますがいかがでしょうか。</div><div><br></div><div>&nbsp; &nbsp;さらに、そうしたネットにおける「良い人を敵視する勢力や風潮」が高じてくると、コミュニケーションや議論の公平性が阻害されるという弊害が生じてきます。これは個人が夢や理想、道徳を語ると途端に「偽善者!」「お前だって悪いことをしているだろう!」などの攻撃を受けるがために、予めそうした発言を控えてしまうということです。これでは意見に偏りが出ますし、対等な立場に立ったうえでのコミュニケーションができません。そして既にこの傾向はよく見られるものとなってしまっています。ネット言論が窮屈なものに感じられますし、現実でもネットでも声の大きい人が勝つというのは世知辛いものです。</div><div><br></div><div>&nbsp; &nbsp;そんなことを考えたこの頃ですが、最近ふと思い立って読んでいる「トムソーヤの冒険」でトムが恋をする女の子の名前が“<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%D9%A5%C3%A5%AD%A1%BC">ベッキー</a>”ということに何やら不思議な巡り合わせを感じざるを得ません。ということでこんな記事を書いている次第。</div><div><br></div><h3>◆ちなみに</h3><div>&nbsp; &nbsp;今回取り上げた騒動の他にも、SportsMusicAssemblePeopleとかウィッシュとか<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%D0%A5%EB%A5%B9">バルス</a>とかで世間の目はテレビに釘付けですが、こういうメディアがやたら騒ぎ立てる時は得てして庶民に知られたくない出来事が同時に進行しているという見方が立ちます。国外ではトルコと<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%A4%A5%F3%A5%C9%A5%CD%A5%B7%A5%A2">インドネシア</a>でテロ、原油価格の下落、中国の株暴落、ドイツの難民受け入れに伴う犯罪、イランやシリアなど中東を巡る緊張など戦争でも起こしそうなきな臭い情勢です。国内も株価続落、省庁地方移転方針、<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%CA%D5%CC%EE%B8%C5">辺野古</a>での権力の横暴。国会も開いていますがとても見られたものではありません。</div><div><br></div><div><iframe width="480" height="270" src="https://www.youtube.com/embed/MSBTBRYGhjo?feature=oembed" frameborder="0" allowfullscreen></iframe><br></div><div><br></div><div>&nbsp; &nbsp;<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%C0%D4%BF%F1%C8%BF%BC%CD">脊髄反射</a>ばかりではなく、ものごとの複合的な面に目を向けるように思考を働かせてみる。その情報によって自分の意識がどこに向くのか、向けられるのか。あるいはそれによって見えなくなっていることは何か。先入観に縛られていないか。残念ながら情報の提供者は私達の方を向いているとは限りません。自ら主体的に考え判断しないと、メディアが目先にぶら下げる餌に踊らされるだけに終わってしまいます。</div><div><br></div><div><p></p><p><a href="http://www.flickr.com/photos/63991153@N00/14918395415" class="http-image" target="_blank"><img src="http://farm6.staticflickr.com/5567/14918395415_d5a65093e9.jpg" class="http-image" alt="http://www.flickr.com/photos/63991153@N00/14918395415"></a></p><p><a href="http://www.flickr.com/photos/63991153@N00/14918395415">photo by Hindrik S</a></p> <p></p></div><div><br></div><div><br></div><div>&nbsp; &nbsp;以下ご参考;</div><div><blockquote class="wp-embedded-content"><a href="http://lifememo.jp/opinion/clickbait-society/">PVや収入のために知りもしないことを書くことについて</a></blockquote><script type='text/javascript'><!--//--><![CDATA[//><!--!function(a,b){"use strict";function c(){if(!e){e=!0;var a,c,d,f,g=-1!==navigator.appVersion.indexOf("MSIE 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class="wp-embedded-content"></iframe><br></div><div>これこれ。ホントこれ。</div><div><br></div><div><br></div> hnktusrot お風呂で寝る人は実は失神しているという話 hatenablog://entry/6653586347151955642 2016-01-07T08:00:31+09:00 2016-01-07T08:00:31+09:00 photo by Grim's Garden 冬の真っ只中のこの時期、温かいお風呂に入るのは至福の時間です。湯船にゆっくり浸かっていると、日本人で良かったなあなんて気分になる時もあります。 ぬくぬくと温まっていると気持ち良くなってそのままウトウト…という経験は多くの人にあると思いますが、実はこれが危険な状態という話があります。◆お風呂で寝る=失神⁉︎ お風呂で湯船に浸かると眠くなるというのは、一般的な眠気とは異なります。入浴時に起こる血圧の急激な上昇と、その後の血管の拡張によって起こる血圧の降下に伴って、一種の失神状態になっているというのが実態だそうです。 高血圧の方は特に注意が必要で、また高… <div><p></p><p><a href="http://www.flickr.com/photos/75759023@N05/15108036882" class="http-image" target="_blank"><img src="http://farm4.staticflickr.com/3836/15108036882_66dca3efbc.jpg" class="http-image" alt="http://www.flickr.com/photos/75759023@N05/15108036882"></a></p><p><a href="http://www.flickr.com/photos/75759023@N05/15108036882">photo by Grim's Garden</a></p> <p></p></div><div><br></div><div>&nbsp; &nbsp;冬の真っ只中のこの時期、温かいお風呂に入るのは至福の時間です。湯船にゆっくり浸かっていると、日本人で良かったなあなんて気分になる時もあります。</div><div><br></div><div>&nbsp; &nbsp;ぬくぬくと温まっていると気持ち良くなってそのままウトウト…という経験は多くの人にあると思いますが、実はこれが危険な状態という話があります。</div><div><br></div><h3>◆お風呂で寝る=失神⁉︎</h3><div>&nbsp; &nbsp;お風呂で湯船に浸かると眠くなるというのは、一般的な眠気とは異なります。入浴時に起こる血圧の急激な上昇と、その後の血管の拡張によって起こる血圧の降下に伴って、一種の失神状態になっているというのが実態だそうです。</div><div><iframe src="//hatenablog-parts.com/embed?url=http%3A%2F%2Fmatome.naver.jp%2Fodai%2F2139270677893557301" title="入浴中にウトウトして寝てしまう・・・実は‟睡眠”ではなく‟失神”だった - NAVER まとめ" class="embed-card embed-webcard" scrolling="no" frameborder="0" style="display: block; width: 100%; height: 155px; max-width: 500px; margin: 10px 0px;"></iframe><br></div><div>&nbsp; &nbsp;高血圧の方は特に注意が必要で、また高齢者が風呂で意識を失う、いわゆる<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%D2%A1%BC%A5%C8%A5%B7%A5%E7%A5%C3%A5%AF">ヒートショック</a>と言われるのもこの状態を指します。話題になったのでご存知の方も多いかもしれません。</div><div><br></div><div>&nbsp; &nbsp;危険なのは湯船で失神すると溺水の可能性があるということです。話によるとこれにより年間1万人以上の方が亡くなっているそうで、交通事故よりも件数が多いです。気持ち良く眠っていたのが実は溺死の危険性があった…というのは怖い話ですね。</div><div><br></div><h3>◆楽しいお風呂時間を</h3><div>&nbsp; &nbsp;これを防ぐためには、寒い時期は脱衣所や浴室を温めてから入浴することです。また、入浴前のかけ湯をしっかりする、半身浴にする、水分を取るなどの方法があります。1人暮らしでない場合はお風呂に入ることを家族に告げる、長時間出てこない場合は様子を確認するということを心掛けるのも良いでしょう。ヘトヘトに疲れ切っている時は一度寝てから入浴するかシャワーで済ます、それ以外にも眠くなったらすぐに上がるということも有効です。</div><div><br></div><div>&nbsp; &nbsp;とはいえ寒い時期のお風呂は他に代え難い癒しの時間です。お風呂でぼーっとしていてブログのネタを思い付くこともあります。身体に起こりうる変化を知って、安全にお風呂時間を楽しみましょう。</div><div><br></div><div><br></div><div><iframe src="//hatenablog-parts.com/embed?url=http%3A%2F%2Ftabi-labo.com%2F229544%2Fcollapsiblehottab%2F" title="世界中のサーファーが涙。持ち運べる「バスタブ」がついに登場!" class="embed-card embed-webcard" scrolling="no" frameborder="0" style="display: block; width: 100%; height: 155px; max-width: 500px; margin: 10px 0px;"></iframe><br></div><div>これキャンプにすごく良い。即席露天風呂。</div><div><br></div><div><br></div> hnktusrot 脳髄に捧げる幻魔作用(ドグラ・マグラ) hatenablog://entry/6653586347150876384 2016-01-05T16:11:21+09:00 2016-01-05T22:26:19+09:00 … … … …ブウウ ― ― ― ― ― ―ンンン ― ― ― ― ― ―ンンンン … … … … … … 。 「 … …お兄さま 。お兄さま 。お兄さまお兄さまお兄さまお兄さまお兄さま 。 … …モウ一度 … …今のお声を … …聞かしてエ ― ―ッ … … … … 」 スカラカ 、チャカポコ 。チャカポコチャカポコ … … … …ブウウウ … … … …ンン … … … …ンンン … … … … 。 という本です。◆読むと精神に異常をきたす本ドグラ・マグラ (上) (角川文庫)作者: 夢野久作出版社/メーカー: 角川書店発売日: 1976/10メディア: 文庫購入: 49人 クリック: … &nbsp; &nbsp;… … … …ブウウ ― ― ― ― ― ―ンンン ― ― ― ― ― ―ンンンン … … … … … … 。<div>&nbsp; &nbsp;「 … …お兄さま 。お兄さま 。お兄さまお兄さまお兄さまお兄さまお兄さま 。 … …モウ一度 … …今のお声を … …聞かしてエ ― ―ッ … … … … 」</div><div>&nbsp; &nbsp;スカラカ 、チャカポコ 。チャカポコチャカポコ … …</div><div>&nbsp; &nbsp;… …ブウウウ … … … …ンン … … … …ンンン … … … … 。</div><div><br></div><div>&nbsp; &nbsp;という本です。</div><div><br></div><h3>◆読むと精神に異常をきたす本</h3><div><p></p><p></p><div class="freezed"><p></p><div class="hatena-asin-detail"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4041366038/hatena-blog-22/"><img src="http://ecx.images-amazon.com/images/I/51Z8MB0JTVL._SL160_.jpg" class="hatena-asin-detail-image" alt="ドグラ・マグラ (上) (角川文庫)" title="ドグラ・マグラ (上) (角川文庫)"></a><div class="hatena-asin-detail-info"><p class="hatena-asin-detail-title"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4041366038/hatena-blog-22/">ドグラ・マグラ (上) (角川文庫)</a></p><ul><li><span class="hatena-asin-detail-label">作者:</span> <a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%CC%B4%CC%EE%B5%D7%BA%EE">夢野久作</a></li><li><span class="hatena-asin-detail-label">出版社/メーカー:</span> <a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%B3%D1%C0%EE%BD%F1%C5%B9">角川書店</a></li><li><span class="hatena-asin-detail-label">発売日:</span> 1976/10</li><li><span class="hatena-asin-detail-label">メディア:</span> 文庫</li><li><span class="hatena-asin-detail-label">購入</span>: 49人 <span class="hatena-asin-detail-label">クリック</span>: 1,605回</li><li><a href="http://d.hatena.ne.jp/asin/4041366038/hatena-blog-22" target="_blank">この商品を含むブログ (382件) を見る</a></li></ul></div><div class="hatena-asin-detail-foot"></div></div><p></p><p></p><div class="hatena-asin-detail"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4041366046/hatena-blog-22/"><img src="http://ecx.images-amazon.com/images/I/515VoLUs%2B8L._SL160_.jpg" class="hatena-asin-detail-image" alt="ドグラ・マグラ (下) (角川文庫)" title="ドグラ・マグラ (下) (角川文庫)"></a><div class="hatena-asin-detail-info"><p class="hatena-asin-detail-title"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4041366046/hatena-blog-22/">ドグラ・マグラ (下) (角川文庫)</a></p><ul><li><span class="hatena-asin-detail-label">作者:</span> <a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%CC%B4%CC%EE%B5%D7%BA%EE">夢野久作</a></li><li><span class="hatena-asin-detail-label">出版社/メーカー:</span> <a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%B3%D1%C0%EE%BD%F1%C5%B9">角川書店</a></li><li><span class="hatena-asin-detail-label">発売日:</span> 1976/10</li><li><span class="hatena-asin-detail-label">メディア:</span> 文庫</li><li><span class="hatena-asin-detail-label">購入</span>: 41人 <span class="hatena-asin-detail-label">クリック</span>: 466回</li><li><a href="http://d.hatena.ne.jp/asin/4041366046/hatena-blog-22" target="_blank">この商品を含むブログ (207件) を見る</a></li></ul></div><div class="hatena-asin-detail-foot"></div></div><p></p> </div><p></p><p></p><br></div><div>&nbsp; &nbsp;有名な本なので聞いたことがある方も多いでしょう。読むと精神に異常をきたすとか言われているので、知名度の割に実際に読んだことのある方がどれくらいいるのか気になるところです。かくいう私も手を出さずにいたのですが、怖いもの見たさも手伝って読んでみました。<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%C6%FC%CB%DC%BB%B0%C2%E7%B4%F1%BD%F1">日本三大奇書</a>の1つと言われているだけあって、内容は奇妙奇天烈、複雑怪奇な趣向です。冒頭の抜粋を見ていただいただけで雰囲気は伝わるかと思います。</div><div><br></div><div>&nbsp; &nbsp;主人公の男は大学病院の精神病棟で目を覚まします。しかし記憶が一切無くなっており、自分の名前すらも思い出せません。そんな主人公の前にこの大学病院の医学部長である若林博士が現れます。博士曰く、主人公はある重大な犯罪事件に関わっており、自身の記憶を取り戻す事が事件解決の大きな鍵を握っているとのこと。そして若林博士の前任であり、「狂人の解放治療」という壮大な実験を行っていたが自害した正木博士という人物が遺した研究資料が記憶を回復するきっかけとなるだろうと言い渡されます。正木博士の資料に目を通す主人公ですが、それはとても普通の文章とは言えない奇妙なものでした。更に主人公の前に自害したはずの正木博士が現れ…。</div><div><a href="https://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E3%83%89%E3%82%B0%E3%83%A9%E3%83%BB%E3%83%9E%E3%82%B0%E3%83%A9">&#x30C9;&#x30B0;&#x30E9;&#x30FB;&#x30DE;&#x30B0;&#x30E9; - Wikipedia</a><br></div><div><br></div><div>&nbsp; &nbsp;古い漢字や仮名遣いが多用されているので、お世辞にも読み易いとは言えない体裁です。これだけで読者を遠ざけてしまっている感が否めません。また、不可解な記述が延々と続く中盤に話の先が見えず、読むのを諦めてしまいそうになります。しかしそれを乗り越えると終盤で物語がきちんと展開します。</div><div><br></div><h3>◆<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%CD%A3%CA%AA%CF%C0">唯物論</a>と観念論</h3><div>&nbsp; &nbsp;話は人間の精神というものの不可解さ、業の深さ、そうしたものは人の身体のどこに由来するのか(脳髄という言葉が繰り返し出てきます)といったことを巡ります。私が興味を引かれたのが、正木博士の言を借りて、世の中の科学技術と言われるものが<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%CD%A3%CA%AA%CF%C0">唯物論</a>に偏り過ぎており、観念論の重要性が蔑ろにされていると作者が批判していると思われる点です。</div><div><br></div><div>&nbsp; &nbsp;<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%CD%A3%CA%AA%CF%C0">唯物論</a>と観念論とは、哲学の分野でよく使われる対義的な概念です。大雑把に言うと、観念や精神、心などの根底には物質があると考える<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%CD%A3%CA%AA%CF%C0">唯物論</a>に対して、精神の方が根源的で、物質は精神の働きから派生したとみるのが観念論です。</div><div><a href="https://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E5%94%AF%E7%89%A9%E8%AB%96">&#x552F;&#x7269;&#x8AD6; - Wikipedia</a><br></div><div><a href="https://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E8%A6%B3%E5%BF%B5%E8%AB%96">&#x89B3;&#x5FF5;&#x8AD6; - Wikipedia</a><br></div><div><br></div><div>&nbsp; &nbsp;認識論などにおいても、例えば人間の個性について考える時にどちらの立場を取るかで考え方が違ってきます。<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%CD%A3%CA%AA%CF%C0">唯物論</a>では、人間にはもともと個性などなく、生まれた後に形成され発展していくものであるとします(精神とはあくまで後から派生する)。対して観念論では、個性は先天的に持って生まれてくるものであり、もとより備わっていると考えます(精神的なものが先にあり、それが肉体に宿る)。世界の在り方をどのように見るかという大きな問いに対する解釈の違いなので、容易に答えが出るものではなくこれだけで幾つものことを議論の俎上に上げなければいけません。私もまだまだ勉強不足です。ですが簡単に済ませると、個性の例を見るに世の中一般としては観念論が優勢であるように思えます。</div><div><br></div><div>&nbsp; &nbsp;私見ですが、観念論は精神がもともとあるものとして考えるので、色々な事の説明が比較的簡単に済んでしまいます。よく分からない個性という問題も、それがもともとあるものとしてしまえばその構造や成立過程をそれ以上追及しなくていいからです。一方<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%CD%A3%CA%AA%CF%C0">唯物論</a>は観念や精神を前提にしない分、物事の構造や成り立ちを徹底的に暴かなければならず、より厳密さを求められる厳しい立場です。人は楽をしたがるのでつい観念論的に思考しがちですが、学問として広く一般に役立てる論を打ち立てるならば、<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%CD%A3%CA%AA%CF%C0">唯物論</a>の立場から説くのがより本質的ではないかと思います。</div><div><br></div><div>&nbsp; &nbsp;とは言うものの本作は精神の不可思議さを主題にしているので、観念論を重要視するのは必然でしょう。</div><div><br></div><div>&nbsp; &nbsp;もう1つ興味を引かれたのが、本筋とは関係ありませんが、幽霊などのいわゆる心霊現象と呼ばれるものは人の精神活動の結果起きる類ものである、と書いている点です。幽霊の正体見たり枯れ尾花、病は気から、などと言いますが、霊的なものを人の精神が引き起こした現象と考えている点に新しさを感じました。</div><div><br></div><div>&nbsp; &nbsp;難しい本ですが、話のタネと脳髄の肥やしに一読してみるのも一興です。</div><div><br></div><div>&nbsp; &nbsp;しかしブウウ……ンン……ンンン…なんていう時計なんてあるんですかねと思っていたのですが、どうやらモデルとなった時計が存在するそうですね。</div><div><iframe src="//hatenablog-parts.com/embed?url=http%3A%2F%2Fmw.nikkei.com%2Ftb%2F%23!%2Farticle%2FDGXLASJC13012_T10C14A9ACY000%2F" title="日本経済新聞" class="embed-card embed-webcard" scrolling="no" frameborder="0" style="display: block; width: 100%; height: 155px; max-width: 500px; margin: 10px 0px;"></iframe></div><div><br></div><h3>◆というわけで</h3><div>&nbsp; &nbsp;新年明けましておめでとうございます。今年一発目がこれかよ!という記事ですが、読んだことがネタになるという<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%A4%A5%F3%A5%D1%A5%AF">インパク</a>ト重視で書きました。少し精神がおかしくなっているのかもしれません。</div><div>&nbsp; &nbsp;本年もマイペースですがやっていこうと考えていますので、拙ブログを宜しくお願い申し上げます。</div><div><br></div><div><br></div><div><iframe src="//hatenablog-parts.com/embed?url=http%3A%2F%2Ftocana.jp%2F2015%2F12%2Fpost_8307_entry.html" title="中国四大奇書・生物系三大奇書… 読むドラッグもとい、読むと発狂する世界の奇書5選 - TOCANA" class="embed-card embed-webcard" scrolling="no" frameborder="0" style="display: block; width: 100%; height: 155px; max-width: 500px; margin: 10px 0px;"></iframe><br></div><div><br></div><div><br></div><div><br></div> hnktusrot これは革命である:モバイルハウス 三万円で家をつくる hatenablog://entry/6653586347149864605 2015-12-28T16:44:41+09:00 2015-12-28T18:19:53+09:00 「マトリョーシカ的日常」というブログを書いていらっしゃる局長様(id:kyokucho1989)のこの記事に食い付いて本を3冊も譲っていただいたので、1冊目の感想を綴ります。書くのが随分と遅くなってしまいました…。◆モバイルハウスという「新しい家」モバイルハウス 三万円で家をつくる (集英社新書)作者: 坂口恭平出版社/メーカー: 集英社発売日: 2013/08/21メディア: 新書この商品を含むブログ (7件) を見る タイトルだけで既に惹かれるものがあります。家というと人生最大の買い物と言われるように、高額なものであるという前提を私達は刷り込まれています。そこへきてこのタイトルは大いに挑… <div><iframe src="http://matoyomi.hatenablog.com/embed/20150831/1441016905" title="本あげます。 - マトリョーシカ的日常" class="embed-card embed-blogcard" scrolling="no" frameborder="0" style="display: block; width: 100%; height: 190px; max-width: 500px; margin: 10px 0px;"></iframe><br></div><div><br></div>&nbsp; &nbsp;「<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%DE%A5%C8%A5%EA%A5%E7%A1%BC%A5%B7%A5%AB">マトリョーシカ</a>的日常」というブログを書いていらっしゃる局長様(<a href="http://blog.hatena.ne.jp/kyokucho1989/">id:kyokucho1989</a>)のこの記事に食い付いて本を3冊も譲っていただいたので、1冊目の感想を綴ります。書くのが随分と遅くなってしまいました…。<div><br></div><div><h3>◆モバイルハウスという「新しい家」</h3><div><br></div><div><p></p><p></p><div class="freezed"><p></p><div class="hatena-asin-detail"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4087207013/hatena-blog-22/"><img src="http://ecx.images-amazon.com/images/I/31dnYWPhXNL._SL160_.jpg" class="hatena-asin-detail-image" alt="モバイルハウス 三万円で家をつくる (集英社新書)" title="モバイルハウス 三万円で家をつくる (集英社新書)"></a><div class="hatena-asin-detail-info"><p class="hatena-asin-detail-title"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4087207013/hatena-blog-22/">モバイルハウス 三万円で家をつくる (集英社新書)</a></p><ul><li><span class="hatena-asin-detail-label">作者:</span> <a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%BA%E4%B8%FD%B6%B3%CA%BF">坂口恭平</a></li><li><span class="hatena-asin-detail-label">出版社/メーカー:</span> <a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%BD%B8%B1%D1%BC%D2">集英社</a></li><li><span class="hatena-asin-detail-label">発売日:</span> 2013/08/21</li><li><span class="hatena-asin-detail-label">メディア:</span> 新書</li><li><a href="http://d.hatena.ne.jp/asin/4087207013/hatena-blog-22" target="_blank">この商品を含むブログ (7件) を見る</a></li></ul></div><div class="hatena-asin-detail-foot"></div></div><p></p> </div><p></p><p></p><br></div><div>&nbsp; &nbsp;タイトルだけで既に惹かれるものがあります。家というと人生最大の買い物と言われるように、高額なものであるという前提を私達は刷り込まれています。そこへきてこのタイトルは大いに挑戦的であり、中身が気になろうというものです。</div><div><br></div><div>&nbsp; &nbsp;著者の<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%BA%E4%B8%FD%B6%B3%CA%BF">坂口恭平</a>氏は建築家を志していたものの現在の建築界に疑問を感じ、路上生活者の家を調査することをフィールドワークとしながら多くの著作を出している人物です。「独立国家のつくりかた」という本で話題になったので、ご存知の方もいらっしゃるかもしれません。</div><div><br></div><div>&nbsp; &nbsp;本書は著者が隅田川沿岸で見つけた一軒の路上生活者の家をきっかけに、車輪の付いた動く家、「モバイルハウス」を自分の手で作っていく過程を描いたものです。</div><div><br></div><div>&nbsp; &nbsp;既存の家の在り方に疑問を抱くくらいですから、著者の思考態度には対象を根源から見つめ直す視点があり、常識に囚われがちな凡人(私)にとっては刺激的で好感が持てます。著者もそれを分かっている節があり、読者を煽るような革命家然とした雰囲気があります。また本筋とは関係ありませんが、著者の書く文章にはどこか小気味良いリズムがあり、どんどんと読み進められます。</div><div><br></div><div><p></p><p><a href="http://www.flickr.com/photos/60717073@N00/144403222" class="http-image" target="_blank"><img src="http://farm1.staticflickr.com/50/144403222_cba51ab150.jpg" class="http-image" alt="http://www.flickr.com/photos/60717073@N00/144403222"></a></p><p><a href="http://www.flickr.com/photos/60717073@N00/144403222">photo by John Carleton</a></p> <p></p></div><div><br></div><h3>◆本書が問う「家の在り方」</h3><div>&nbsp; &nbsp;さて本書では、家賃を獲得しようとする土地所有者たちの視点だけでしか規格や家賃が考えられていない賃貸住宅、また持ち家も何千万円も払って土地に縛られた家を購入するが、本来人間が土地を私的に所有することの正当性を誰も論じることができないという、既存のシステムに対する疑問が主題の一つとなっています。</div><div><br></div><div>&nbsp; &nbsp;私達は既に出来上がっている仕組みに対する疑問はあまり持たない(ように仕向けられている)傾向にありますが、考えてみればこうした選択肢は誰かに都合が良いように予め用意され、その範囲の中で自由に選んでいると思わされているのが現実です。</div><div><br></div><div>&nbsp; &nbsp;私も本書を読む前から、何十年も借金を返し続けなければいけないローンを組んで、決まった場所に大金をはたいて家を持つという在り方に疑問を抱いていました。こういうことを書くと色々な人に怒られそうですが、<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%C3%CF%BF%CC">地震</a>を始めとした災害や<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%B8%B6%C8%AF">原発</a>事故のリスクを無視できないこの国で、身の丈に合わない借金を抱えて土地に縛られるというのはどうにも二の足を踏んでしまいます。かといって賃貸に住み続けると家賃を払い続けないといけないし、<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%CE%E9%B6%E2">礼金</a>というよく分からないお金も払わされたりと、行くも地獄、戻るも地獄状態です。</div><div><br></div><div>&nbsp; &nbsp;そもそも家の値段は何故あんなに高額なのでしょうか。ローンという仕組みも銀行が合法的に搾取する現代の奴隷制のような側面があります。さらに言うなら、お金という仕組みも誰かの都合が良いように作られた仕組みに過ぎません。</div><div><br></div><div><iframe src="http://hnktusrot.hatenablog.jp/embed/2014/12/10/%E6%95%B0%E5%AD%97%E3%82%92%E4%BF%A1%E3%81%98%E3%82%8B%E3%81%A0%E3%81%91%E3%81%A7%E3%81%AF%E7%8B%82%E4%BF%A1%E8%80%85%E3%81%A8%E8%B8%8A%E3%82%8B%E3%81%A0%E3%81%91%E3%81%A7%E3%81%99" title="数字を信じるだけでは狂信者と踊るだけです - 半可通素人" class="embed-card embed-blogcard" scrolling="no" frameborder="0" style="display: block; width: 100%; height: 190px; max-width: 500px; margin: 10px 0px;"></iframe><br></div><div><br></div><div>&nbsp; &nbsp;少々筆が滑りました。</div><div><br></div><h3>◆システムを外れてみると面白いよ</h3><div>&nbsp; &nbsp;面白いのは、モバイルハウスというのは車輪が付いているので土地と定着しておらず、現行の法律では建築物とはみなされないということです。</div><div><br></div><blockquote>“つまり、モバイルハウスを建てるには、<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%B7%FA%C3%DB%BB%CE">建築士</a>の免許も不要で、さらに申請をする必要もなく、不動産の対象にもならないので固定資産税からも自由である。”</blockquote><blockquote>“モバイルハウスはもちろんエンジンがあるわけではないので自動車ではないが、自動車で牽引することができるキャンピングカーとは言うことができる。駐車場に家は建てられないが、キャンピングカー的なものであれば駐車することができるはずだ。”</blockquote><div><br></div><div>&nbsp; &nbsp;こうして車輪の付いたモバイルハウスを自力で造り、駐車場に置くということで三万円で家をつくることが可能になります。このように、既存のシステムから外れてみると意外な発見、もう一つの現実と呼べるような世界が存在していることに気付くことができます。これも本書を読んで発見できることです。</div><div><br></div><div>&nbsp; &nbsp;一見突飛な発想でも、こうして実践している人がいるという事実がここにあります。</div><div><br></div><div>&nbsp; &nbsp;前述したような理由から、私は気に入った場所に自分で家を建てて住めれば面白いと密かに考えています。聞いた話だと数百万円で建てられるようですし。その土地に住めなくなったらまた何処かで建てればいい。古民家再生という手もあったりします。それが本書を手に取った理由の一つですが、ここまでいかなくても自分で家を建てるというのは十分実現可能なように思えてきます。当たり前と思っていることにも疑問を持つ、という点でも面白い本なので、一読してみる価値はある本です。</div><div><br></div><div><br></div><div><p><blockquote class="twitter-tweet" lang="ja"><p lang="ja" dir="ltr">通りすがるコンビニ全ての前でことごとく寒空の下店員さんがクリスマスケーキいかがですかーと立って売っている。売れるのだろうか。それって何かの罰ゲームですかそれともこんな風に同情心をかって売る戦略ですか&#10;資本主義ってなんぞやと思ってしまう夜であった</p>&mdash; 半可通素人 (@hnktusrot) <a href="https://twitter.com/hnktusrot/status/680006550438592512">2015, 12月 24</a></blockquote><script async src="//platform.twitter.com/widgets.js" charset="utf-8"></script></p><br></div><div><br></div><div><br></div><div><br></div></div> hnktusrot 自分起点の英語学習という発想 hatenablog://entry/6653586347149722279 2015-12-25T08:31:10+09:00 2015-12-25T08:33:38+09:00 随分とご無沙汰してしまいました。 前回の記事の続きを書こうと思います。今更かよ!という突っ込みは甘んじて受けます。だいぶ日が経っているので記憶が薄れていますが…。◆留学指導者の講演 東進ハイスクールの安河内哲也氏に続き、留学指導を手掛けているアゴス・ジャパンという予備校の代表取締役である横山匡氏のお話がありました。TOEFL(R)TEST・GMAT(R)・GRE(R)TEST・SAT(R)・TOEIC(R)TEST対策のエキスパート。MBA・LLM・大学院・大学留学指導のアゴス・ジャパンTOEFL・GMAT対策、MBA・LLM・大学院留学のアゴス・ジャパン横山 匡のブログ|プロフィール まず… &nbsp; &nbsp;随分とご無沙汰してしまいました。<div><br></div><div>&nbsp; &nbsp;前回の記事の続きを書こうと思います。今更かよ!という突っ込みは甘んじて受けます。</div><div>だいぶ日が経っているので記憶が薄れていますが…。</div><div><br></div><div><iframe src="http://hnktusrot.hatenablog.jp/embed/20150917/1442461798" title="日本の英語教育が変わる⁉︎ − 2020年に4技能試験へ移行 - 半可通素人" class="embed-card embed-blogcard" scrolling="no" frameborder="0" style="display: block; width: 100%; height: 190px; max-width: 500px; margin: 10px 0px;"></iframe><br></div><div><br></div><h3>◆留学指導者の講演</h3><div>&nbsp; &nbsp;<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%C5%EC%BF%CA%A5%CF%A5%A4%A5%B9%A5%AF%A1%BC%A5%EB">東進ハイスクール</a>の<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%B0%C2%B2%CF%C6%E2%C5%AF%CC%E9">安河内哲也</a>氏に続き、留学指導を手掛けているアゴス・ジャパンという予備校の<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%C2%E5%C9%BD%BC%E8%C4%F9%CC%F2">代表取締役</a>である横山匡氏のお話がありました。</div><div><br></div><div><a href="http://www.agos.co.jp/">TOEFL(R)TEST&#x30FB;GMAT(R)&#x30FB;GRE(R)TEST&#x30FB;SAT(R)&#x30FB;TOEIC(R)TEST&#x5BFE;&#x7B56;&#x306E;&#x30A8;&#x30AD;&#x30B9;&#x30D1;&#x30FC;&#x30C8;&#x3002;MBA&#x30FB;LLM&#x30FB;&#x5927;&#x5B66;&#x9662;&#x30FB;&#x5927;&#x5B66;&#x7559;&#x5B66;&#x6307;&#x5C0E;&#x306E;&#x30A2;&#x30B4;&#x30B9;&#x30FB;&#x30B8;&#x30E3;&#x30D1;&#x30F3;</a><br></div><div><br></div><div><a href="http://blog.agos.co.jp/yokoyama/profile">TOEFL&#x30FB;GMAT&#x5BFE;&#x7B56;&#x3001;MBA&#x30FB;LLM&#x30FB;&#x5927;&#x5B66;&#x9662;&#x7559;&#x5B66;&#x306E;&#x30A2;&#x30B4;&#x30B9;&#x30FB;&#x30B8;&#x30E3;&#x30D1;&#x30F3;&#x6A2A;&#x5C71; &#x5321;&#x306E;&#x30D6;&#x30ED;&#x30B0;&#xFF5C;&#x30D7;&#x30ED;&#x30D5;&#x30A3;&#x30FC;&#x30EB;</a><br></div><div><br></div><div>&nbsp; &nbsp;まずは、何故英語を学ぶのか?という問いかけから。</div><div>人によって理由は様々かと思います。学生の頃は卒業、受験のため、社会に出れば仕事で必要、海外の人とコミュニケーションしたい、日本だけでなく世界のニュースを知りたい、など…。</div><div><br></div><div>&nbsp; &nbsp;学生の頃はとかく受け身で後ろ向きな、そして社会に出てからもどこか義務感のような面が残りがちな英語の勉強ですが、横山氏曰く、英語を学ぶのは「好きなところで好きなことができる可能性が少し広がる」から、だそうです。</div><div>&nbsp; &nbsp;これには一理あります。英語を話せれば自分の居場所を日本の外に広げることができます。場所が広がれば、自分の好きなことができるチャンスも広がるでしょう。自分の好きなものを探し、出会い、目指し、近づくという過程を現実のものにするために英語が役に立つという発想です。自分起点の能動的な動機に基づく学習。楽しさや夢がないと人間なかなか物事が続かないものです。</div><div><br></div><div><p></p><p><a href="http://www.flickr.com/photos/9255579@N04/3264261380" class="http-image" target="_blank"><img src="http://farm4.staticflickr.com/3376/3264261380_74b0103993.jpg" class="http-image" alt="http://www.flickr.com/photos/9255579@N04/3264261380"></a></p><p><a href="http://www.flickr.com/photos/9255579@N04/3264261380">photo by Caito Potato</a></p> <p></p><br></div><h3>◆日本と海外の違い</h3><div>&nbsp; &nbsp;上記に関連して、日本語の「教育」と英語の「education」という言葉について、語源から比較した発想の違いという話題。教育は読んで字の如く、「教え育てる」からきています。対してeducationは「内から引き出す」という意味からきているそうです。まさに日本と海外における教育方針の違いをそのまま指しているかのような違いに、成る程と思わされます。</div><div>&nbsp; &nbsp;さらにこれは定食とビュッフェの関係に例えられます。予め食べるものを決められたおあつらえ向きの定食と、自分で好きなものを選択し組み合わせを作るビュッフェ。こうして身近なもので例えられると分かり易いし興味深いですね。</div><div><br></div><div>&nbsp; &nbsp;そして重要なのは、どちらが良い悪いではなく、それぞれが持っているもの、持っていないものの両方を見るということです。人はとかく自分に無いものを求めて無いものねだりをしてしまいますが、既に持っているものの価値も踏まえたうえで足りないものを埋める、あるいは補うという視点を持ちたいです。でないといつまでも終わらない自分探しの旅に彷徨うことになりそうですので。</div><div><br></div><h3>◆<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%B0%A5%ED%A1%BC%A5%D0%A5%EB%B2%BD">グローバル化</a>とは?</h3><div>&nbsp; &nbsp;いわゆる「<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%B0%A5%ED%A1%BC%A5%D0%A5%EB%B2%BD">グローバル化</a>」についての考え方も参考になりました。昨今の世の中は<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%B0%A5%ED%A1%BC%A5%D0%A5%EB%B2%BD">グローバル化</a>が声高に叫ばれ、私達はしょっちゅうその見えない圧力に弄ばれがちです。しかしあくまで「私」という人間が世界をどう捉え、対処していくかが問題であり、世界の<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%B0%A5%ED%A1%BC%A5%D0%A5%EB%B2%BD">グローバル化</a>が先に置かれる訳ではありません。従って、「私」の可能性を広げるために自身の<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%B0%A5%ED%A1%BC%A5%D0%A5%EB%B2%BD">グローバル化</a>を先に考えるべきであって、その結果世界が<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%B0%A5%ED%A1%BC%A5%D0%A5%EB%B2%BD">グローバル化</a>するというのが順番でしょう。生き方は他人に強制されるのではなく自分で決めるというのが本質のはずです。意訳するとこんな感じでしたが、これも成る程といったところです。</div><div>&nbsp; &nbsp;根底にあるのはやはり自分起点ということでしょう。海外に行けばこの発想は当たり前のように思われます。</div><div><br></div><div>&nbsp; &nbsp;その他色々話題はありましたが…端折ります。概念的な話が多く、では具体的に何をすればいいの?という感想が聞かれそうですが、そこについてもヒントがありました。それは、「将来なりたい自分を妄想すること」、そして「明日それができないのは何故か?を考えること」です。そうすれば今の自分に足りないものが見えてきて、それを埋めるために何をすればいいのかが見えてくるでしょう。妄想力万歳‼︎</div><div>&nbsp; &nbsp;お話の中で、「The best way to predict your future is to create it.」というかの有名な<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%C9%A5%E9%A5%C3%A5%AB%A1%BC">ドラッカー</a>氏の言葉を引用されていましたが、1つの真理でしょう。</div><div><br></div><div><br></div><div>&nbsp; &nbsp;…さて長いことブログ更新をサボってしまいました。理由は沢山挙げられますが、書かなかったという事実に変わりはありません。これからぼちぼち再開していきたいところです。困るのは書かないとすぐ文章力が落ちること。<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%B5%A5%A4%A5%E4%BF%CD">サイヤ人</a>は瀕死の状態から復活すると驚くべきパワーアップを果たしますが、文章力は瀕死になると落ちる一方で、むしろ書き続けないと維持すらされません。<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%B5%A5%A4%A5%E4%BF%CD">サイヤ人</a>のようにはいきませんね。またゼロからのスタートという気持ちでいこうと思います。</div><div><br></div><div>&nbsp; &nbsp;というわけで(?)メリークリスマス!</div><div><br></div><div><br></div><div><br></div> hnktusrot 日本の英語教育が変わる⁉︎ − 2020年に4技能試験へ移行 hatenablog://entry/6653458415121661903 2015-09-17T12:49:58+09:00 2015-09-17T13:16:19+09:00 photo by Xenomurphy 先日英語に関するセミナーを聴く機会があったので、その覚え書きです。 ◆英語カリスマ教師の講演 登壇者の1人は安河内哲也氏。東進ハイスクールの英語講師で、いわゆるカリスマ講師として有名な方です。 安河内哲也 - Wikipedia 講演のテーマは「本当に使える英語とは」という切り口です。予備校講師というプロだけあって、お話はライブ感に溢れていました。冒頭から英語に関するクイズを交えるなどして聴き手にも参加を促し巻き込んでいき、ご本人の性格もあるのでしょうが終始テンションが高め。語り口は明快でスクリーンに映し出されるスライドも時事ネタを織り込んだ軟らかい「こ… <div> <p> <a class="http-image" href="http://www.flickr.com/photos/59454670@N07/8584270194" target="_blank"><img class="http-image" src="http://farm9.staticflickr.com/8090/8584270194_83fd8b920a.jpg" alt="http://www.flickr.com/photos/59454670@N07/8584270194" /></a></p> <p><a href="http://www.flickr.com/photos/59454670@N07/8584270194">photo by Xenomurphy</a></p> <p> </p> </div> <div>   先日英語に関するセミナーを聴く機会があったので、その覚え書きです。</div> <div> </div> <h3>◆英語カリスマ教師の講演</h3> <div>   登壇者の1人は<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%B0%C2%B2%CF%C6%E2%C5%AF%CC%E9">安河内哲也</a>氏。<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%C5%EC%BF%CA%A5%CF%A5%A4%A5%B9%A5%AF%A1%BC%A5%EB">東進ハイスクール</a>の英語講師で、いわゆるカリスマ講師として有名な方です。</div> <div><a href="https://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E5%AE%89%E6%B2%B3%E5%86%85%E5%93%B2%E4%B9%9F">&#x5B89;&#x6CB3;&#x5185;&#x54F2;&#x4E5F; - Wikipedia</a></div> <div>   講演のテーマは「本当に使える英語とは」という切り口です。予備校講師というプロだけあって、お話はライブ感に溢れていました。冒頭から英語に関するクイズを交えるなどして聴き手にも参加を促し巻き込んでいき、ご本人の性格もあるのでしょうが終始テンションが高め。語り口は明快でスクリーンに映し出されるスライドも時事ネタを織り込んだ軟らかい「ここ笑うところ」というのを仕込んでおり、聴き手を飽きさせないプロの仕事を垣間見た思いです。</div> <div> </div> <div>   話の中では日本の英語教育が中高6年かけても英語を話せるようにならない問題点が主として取り上げられました。曰く受験突破という目的と受験業界が英語教育を歪めているという指摘です。これには私も同意するところでこのブログでも過去に言及したことがあります。</div> <div><a href="http://hnktusrot.hatenablog.jp/entry/20150903/1441235236">&#x30AA;&#x30D0;&#x30B1;&#x306E;&#x82F1;&#x8A9E;&#x306F;&#x300C;&#x30B4;&#x30DE;&#x300D;&#x3068;&#x300C;&#x3061;&#x304F;&#x308F;&#x300D;&#x3001;&#x300C;&#x30D7;&#x30C1;&#x30C8;&#x30DE;&#x30C8;&#x300D;&#x3001;&#x300C;&#x30A4;&#x30F3;&#x30B2;&#x30F3;&#x8C46;&#x300D;&#x3067;&#x7406;&#x89E3;&#x305B;&#x3088; - &#x534A;&#x53EF;&#x901A;&#x7D20;&#x4EBA;</a></div> <div> </div> <h3>◆日本の英語教育が、変わる</h3> <div>   そしてそんな日本の英語教育が、これまで「変わる、今度こそ変わる」と狼少年のように何度も言われて変わらなかったのが今度は本当に変わります!というお話に。</div> <div> </div> <div> その中心になるのが<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%C2%E7%B3%D8%C6%FE%BB%EE%A5%BB%A5%F3%A5%BF%A1%BC%BB%EE%B8%B3">大学入試センター試験</a>に代わる新しい入試において、英語は4技能を総合的に評価できる問題に変わるというものです。既に報道されていますが、<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%BB%A5%F3%A5%BF%A1%BC%BB%EE%B8%B3">センター試験</a>は今後廃止され、2020年度から大学入学希望者学力評価テスト(仮称)が導入される予定で、このタイミングで変更するというものです。名前長い…。(更に、高校までに修得した学習成果を測るために高校2,3年生を対象に2019年度から「高等学校基礎学力テスト(仮称)」を導入する予定です。)</div> <div> <p><iframe class="embed-card embed-webcard" style="display: block; width: 100%; height: 155px; max-width: 500px; margin: 10px 0px;" title="入学者選抜改革における英語4技能の評価|文部科学省 英語教育 関連情報[英語4技能試験情報サイト]" src="//hatenablog-parts.com/embed?url=http%3A%2F%2F4skills.eiken.or.jp%2Feducation%2Finnovation.html" frameborder="0" scrolling="no"></iframe><cite class="hatena-citation"><a href="http://4skills.eiken.or.jp/education/innovation.html">4skills.eiken.or.jp</a></cite></p> </div> <div> </div> <div> 4技能とはあまり馴染みのない言葉ですが、LRSWすなわちListening(聞く)、Reading(読む)、Speaking(話す)、Writing(書く)の4つを指します。これまでの英語教育はReadingとListeningに偏っており、これは入試問題が正誤の判定が容易な読解、文法、リスニング問題に安易に偏重していたことに起因していました。これを打破し、「使える英語」を生徒に身に付けさせるためにメスが入ったということです。</div> <div> </div> <h3>◆壊滅はチャンス</h3> <div> これによって従来の<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%BC%F5%B8%B3%B1%D1%B8%EC">受験英語</a>ビジネスは壊滅することになり、これまでそれを推進する側にいた予備校講師の自分も危ういなどと安河内氏は自虐的に仰っていましたが、「壊滅はチャンス」ということも同時に仰っていました。これまでの体制が崩れ、新しいものに適応できる者が大きく伸びることができるということでしょう。ともあれ日本の英語教育は大きな転換点を迎えるようです。</div> <div> </div> <div> 要点としては、これからの英語教育改革は以下の5つが柱になるとのこと。</div> <div> 1 偏差値から<a href="https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A8%E3%83%BC%E3%83%AD%E3%83%83%E3%83%91%E8%A8%80%E8%AA%9E%E5%85%B1%E9%80%9A%E5%8F%82%E7%85%A7%E6%9E%A0">CEFR</a>へ</div> <div> 2 解説から活動へ</div> <div> 3 LRSWの4技能が中心</div> <div> 4 多様化</div> <div> 5 問題文法から使用文法へ</div> <div> </div> <div> </div> <div> 4技能という言葉、そして大学入試制度が大きく変わるというのは寡聞にして知らなかったのですが、これが変革を促す特効薬になるのかどうか。旧態依然とした英語教育を受けてきた身として今後に注目しています。</div> <div> </div> <div> ※安河内氏の英語教育論は以下も参考になると思うので興味のある方はどうぞ。</div> <div> <p><iframe class="embed-card embed-webcard" style="display: block; width: 100%; height: 155px; max-width: 500px; margin: 10px 0px;" title="安河内 哲也氏 英語学習は受信型から4技能の時代へ グローバル視点で“話せる英語”を身につける | 産業能率大学 総合研究所" src="//hatenablog-parts.com/embed?url=http%3A%2F%2Fwww.hj.sanno.ac.jp%2Fcp%2Fpage%2F12136" frameborder="0" scrolling="no"></iframe><cite class="hatena-citation"><a href="http://www.hj.sanno.ac.jp/cp/page/12136">www.hj.sanno.ac.jp</a></cite></p> </div> <div> </div> <div> </div> hnktusrot ブログを始めて1年経ちました。 hatenablog://entry/6653458415121549554 2015-09-16T12:46:02+09:00 2017-05-06T07:42:58+09:00 ◆1年経った 忘れるところでしたが、ふと気付くと昨日でこのブログを始めて丁度1年が経っていました。 最初の記事がこちら。 記事タイトル通りにささやかに始めて1年。「継続は力なり」というベタな感想を例に漏れず持つわけですが、まがりなくも続けてきたことで記事もそれなりに蓄積してきました。更新頻度は始めの頃はやはり張り切っていたものの、その後低空飛行で安定して推移しているので記事数としては誇れるものはありません。そしてジャンルを絞らず好きに書いているので分野は散逸していますが、広く浅く時には突っ込んで「世間を眺める私の観測所」を展開してきたというところです。 最初の記事から当初のブログを始めた動機を… <h3>◆1年経った</h3> <div>   忘れるところでしたが、ふと気付くと昨日でこのブログを始めて丁度1年が経っていました。</div> <div> </div> <div>   最初の記事がこちら。</div> <div><iframe src="http://hnktusrot.hatenablog.jp/embed/2014/09/15/085142" title="はじめに:ささやかなブログ開設宣言 - 半可通素人の漂流" class="embed-card embed-blogcard" scrolling="no" frameborder="0" style="display: block; width: 100%; height: 190px; max-width: 500px; margin: 10px 0px;"></iframe></div> <div> </div> <div>   記事タイトル通りにささやかに始めて1年。「継続は力なり」というベタな感想を例に漏れず持つわけですが、まがりなくも続けてきたことで記事もそれなりに蓄積してきました。更新頻度は始めの頃はやはり張り切っていたものの、その後低空飛行で安定して推移しているので記事数としては誇れるものはありません。そしてジャンルを絞らず好きに書いているので分野は散逸していますが、広く浅く時には突っ込んで「世間を眺める私の観測所」を展開してきたというところです。</div> <div> </div> <div>   最初の記事から当初のブログを始めた動機を振り返ってみると、</div> <div> <ul> <li>書くことで思考をアウトプット</li> <li>日本語のお勉強</li> <li>日々の出来事や気持ちに生じたひだなどを記録したい</li> </ul> </div> <div>などとありましたので、1年経った所感をここに記しておきます。</div> <div> </div> <h3><span style="line-height: 1.7;">●書くことで思考をアウトプット</span></h3> <div><span style="line-height: 1.7;">   これは心掛けていることなので割と実践できていそうです。むしろ<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%C0%A5%C0%CF%B3%A4%EC">ダダ漏れ</a>に近いかもしれません。しかし考えたことをそのまま書くだけでは相手に伝わらないのできちんと言語化し、分かりやすく書かなければいけません。それがブログを書くことの意義であり、また自らを鍛えられる利点となります。</span></div> <div><span style="line-height: 1.7;">   「書くこと」については過去にシリーズでつらつらとしたためました。</span></div> <div><a href="http://hnktusrot.hatenablog.jp/entry/20150217/1424126078">&#x66F8;&#x304F;&#x3053;&#x3068;&#xFF1D;&#x611F;&#x899A;&#x3092;&#x6FFE;&#x904E;&#x3057;&#x3066;&#x3044;&#x304F;&#x3053;&#x3068;&#xFF08;&#x305D;&#x306E;1&#xFF09; - &#x534A;&#x53EF;&#x901A;&#x7D20;&#x4EBA;&#x306E;&#x6F02;&#x6D41;</a><span style="line-height: 1.7;"><br /></span></div> <div><a href="http://hnktusrot.hatenablog.jp/entry/20150218/1424213702">&#x66F8;&#x304F;&#x3053;&#x3068;&#xFF1D;&#x611F;&#x899A;&#x3092;&#x6FFE;&#x904E;&#x3057;&#x3066;&#x3044;&#x304F;&#x3053;&#x3068;&#xFF08;&#x305D;&#x306E;2&#xFF09; - &#x534A;&#x53EF;&#x901A;&#x7D20;&#x4EBA;&#x306E;&#x6F02;&#x6D41;</a></div> <div><a href="http://hnktusrot.hatenablog.jp/entry/20150219/1424299724">&#x66F8;&#x304F;&#x3053;&#x3068;&#xFF1D;&#x611F;&#x899A;&#x3092;&#x6FFE;&#x904E;&#x3057;&#x3066;&#x3044;&#x304F;&#x3053;&#x3068;&#xFF08;&#x305D;&#x306E;3&#xFF09; - &#x534A;&#x53EF;&#x901A;&#x7D20;&#x4EBA;&#x306E;&#x6F02;&#x6D41;</a></div> <div><a href="http://hnktusrot.hatenablog.jp/entry/20150221/1424479239">&#x66F8;&#x304F;&#x3053;&#x3068;&#xFF1D;&#x611F;&#x899A;&#x3092;&#x6FFE;&#x904E;&#x3057;&#x3066;&#x3044;&#x304F;&#x3053;&#x3068;&#xFF08;&#x305D;&#x306E;4&#xFF09; - &#x534A;&#x53EF;&#x901A;&#x7D20;&#x4EBA;&#x306E;&#x6F02;&#x6D41;</a></div> <div><span style="line-height: 1.7;"> </span></div> <h3><span style="line-height: 1.7;">●日本語のお勉強</span></h3> <div><span style="line-height: 1.7;">   「伝わる文章を書く」という行為においては必然的に言葉を選ぶことになり、いかに適切な表現を用いるかと四苦八苦します。これだけで日本語の勉強になるので、書く、実践するというのは言わずもがな重要なことでありブログを始めたことで日常的に強化されている感覚があります。そして過去にも書きましたが、日本人なので安易な横文字や<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%AB%A5%BF%A5%AB%A5%CA%B8%EC">カタカナ語</a>はなるべく使わないという自己規則を設けています。これも日本語表現の勉強になります。</span></div> <div><span style="line-height: 1.7;">   横文字や<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%AB%A5%BF%A5%AB%A5%CA%B8%EC">カタカナ語</a>は使わないというのはブログ開設1ヶ月後に書いていました。</span></div> <div><a href="http://hnktusrot.hatenablog.jp/entry/2014/10/20/%E3%83%96%E3%83%AD%E3%82%B0%E5%A7%8B%E3%82%81%E3%81%A61%E3%83%B6%E6%9C%88%E7%B5%8C%E3%81%A3%E3%81%9F%E3%81%AE%E3%81%A7%E6%8C%AF%E3%82%8A%E8%BF%94%E3%81%A3%E3%81%A6%E3%81%BF%E3%82%8B%EF%BC%9A%E3%83%96">&#x30D6;&#x30ED;&#x30B0;&#x59CB;&#x3081;&#x3066;1&#x30F6;&#x6708;&#x7D4C;&#x3063;&#x305F;&#x306E;&#x3067;&#x632F;&#x308A;&#x8FD4;&#x3063;&#x3066;&#x307F;&#x308B;&#xFF1A;&#x30D6;&#x30ED;&#x30B0;&#x3092;&#x66F8;&#x304F;&#x6642;&#x306B;&#x5FC3;&#x639B;&#x3051;&#x3066;&#x3044;&#x308B;6&#x3064;&#x306E;&#x3053;&#x3068; - &#x534A;&#x53EF;&#x901A;&#x7D20;&#x4EBA;&#x306E;&#x6F02;&#x6D41;</a><span style="line-height: 1.7;"><br /></span></div> <div> </div> <h3>●日々の記録</h3> <div>   単にこんなことがあった、という個人の日記としての記事もありますが、過去記事を見返してみればどんな記事でも「この時はこんなことを考えていたのか」と振り返ることができ、「思考の記録」としての効用もあることが実感できます。これは蓄積型のメディアと言われるブログの利点であり、今後も続けることでコツコツ積み重ねていきたいところです。</div> <div> </div> <div> </div> <h3>◆最近のこのブログ</h3> <div>   平日のみ3日に1回程度更新の亀ブログですが、今後も細々と続けていくつもりです。最近少しPCページでの見た目を改変し、注目記事を10番目まで表示するようにしてみました。それまでは5番目まで表示でしたが順位に変動があまり無かったので、個人的にどんな記事が読まれているか把握するための改変です。</div> <div>   するとちょっとした変化が起きました。しばらく観察していると6番目以降の記事は結構変動があることが分かったのですが、そのうち6番目以降から徐々に順位が上がっていく記事が出始め、あまり変動の無かった5番目までの順位に食い込み上位も変動したのです。恐らくはこれまで見えていなかった記事が可視化されたことで目に留まりアクセスを集めたのだと思います。こうした読む人の振る舞いが動的に体感されたのはブログ書きとしては興味深いことでした。</div> <div>   <strong>詰まるところブログのデザイン大事だよっていう至極当然の結論です</strong>。</div> <div> </div> <div>   そして前々回の記事(<a href="http://hnktusrot.hatenablog.jp/entry/20150914/1442186591">&#x672C;&#x3092;&#x3044;&#x305F;&#x3060;&#x304D;&#x307E;&#x3057;&#x305F;&#x3002; - &#x534A;&#x53EF;&#x901A;&#x7D20;&#x4EBA;&#x306E;&#x6F02;&#x6D41;</a>)で書いた、ブログ経由での本の譲渡。ネットを超えた現実の繋がりが構築できる場としてオフ会などは既に知られていますが、それに限らず物のやり取りや知的交流の場としてブログにはまだまだ未知の活用方法があるのではと感じられる出来事でした。少し大袈裟かもしれませんが、ネットの開放性、双方向性を活かしてブログを起点とした何かしらの渦を巻き起こしてみたい。</div> <div>   今のところは素っ頓狂な思考を開陳して誰かの頭をちょっとくすぐる程度の存在です。</div> <div> </div> <div> </div> <div>   思いつくままに書きましたが、1年なんてまだまだヒヨッコです。ネットの大海で<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%D7%A5%E9%A5%F3%A5%AF">プランク</a>トンのように浮遊しながらしぶとく漂流を続けようと今は考えています。ちなみに<span style="line-height: 1.7;"><a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%D7%A5%E9%A5%F3%A5%AF">プランク</a>トンは自らの意思で水流に逆らって泳ぐことのできない浮遊生物という分類であり、自ら水流に逆らって泳ぐことのできる生物はネクトン(遊泳生物)と言います。そして水底に定着して生活する生物はベントス(底生生物)と呼ばれています。せめてネットの海深く沈められてベントスになってしまわないように精進せねば。</span></div> <div> </div> <h3>   ブログやってみると楽しいのでみんなやりましょう。</h3> <div> </div> <div> <p> </p> <p><a class="http-image" href="http://www.flickr.com/photos/63477821@N00/2424066974" target="_blank"><img class="http-image" src="http://farm4.staticflickr.com/3136/2424066974_760c4b965b.jpg" alt="http://www.flickr.com/photos/63477821@N00/2424066974" /></a></p> <p><a href="http://www.flickr.com/photos/63477821@N00/2424066974">photo by Lorenzo T. (ricominciamo...)</a></p> <p> </p> </div> <div> </div> hnktusrot 狂ってたのは、俺か?時代か?ー河鍋暁斎展を観てきた話 hatenablog://entry/6653458415121374854 2015-09-15T09:22:18+09:00 2015-09-15T09:22:18+09:00 もう先々週になってしまいましたが、三菱一号館美術館で河鍋暁斎展というのがあり興味があったので観てきました。画鬼暁斎 幕末明治のスター絵師と弟子コンドル|三菱一号館美術館 河鍋暁斎は幕末から明治にかけて活躍した日本画家です(河鍋暁斎 - Wikipedia)。戯画や風刺画が有名ですが写実の腕も巧みで画風は実に幅広く、底知れぬ才能をうかがわせます。 暁斎という画家がいたことは浅学にして知らなかったのですが、私が実は妖怪好きであるということを聞いた友人に教えてもらいました。(ちなみに妖怪好きなのは小学生の頃にゲゲゲの鬼太郎にハマってアニメ放送と本を読み漁ったのが発端です。水木しげる先生は今でも尊敬… <div><img class="hatena-fotolife" title="f:id:hnktusrot:20150915085830j:image" src="http://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/h/hnktusrot/20150915/20150915085830.jpg" alt="f:id:hnktusrot:20150915085830j:image"><br></div><div><br></div>&nbsp; &nbsp;もう先々週になってしまいましたが、三菱一号館美術館で<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%B2%CF%C6%E9%B6%C7%BA%D8">河鍋暁斎</a>展というのがあり興味があったので観てきました。<div><a href="http://mimt.jp/kyosai/">&#x753B;&#x9B3C;&#x6681;&#x658E; &#x5E55;&#x672B;&#x660E;&#x6CBB;&#x306E;&#x30B9;&#x30BF;&#x30FC;&#x7D75;&#x5E2B;&#x3068;&#x5F1F;&#x5B50;&#x30B3;&#x30F3;&#x30C9;&#x30EB;&#xFF5C;&#x4E09;&#x83F1;&#x4E00;&#x53F7;&#x9928;&#x7F8E;&#x8853;&#x9928;</a><br></div><div><br></div><div>&nbsp; &nbsp;<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%B2%CF%C6%E9%B6%C7%BA%D8">河鍋暁斎</a>は幕末から明治にかけて活躍した<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%C6%FC%CB%DC%B2%E8">日本画</a>家です(<a href="https://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E6%B2%B3%E9%8D%8B%E6%9A%81%E6%96%8E">&#x6CB3;&#x934B;&#x6681;&#x658E; - Wikipedia</a>)。戯画や風刺画が有名ですが写実の腕も巧みで画風は実に幅広く、底知れぬ才能をうかがわせます。</div><div>&nbsp; &nbsp;<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%B6%C7%BA%D8">暁斎</a>という画家がいたことは浅学にして知らなかったのですが、私が実は妖怪好きであるということを聞いた友人に教えてもらいました。(ちなみに妖怪好きなのは小学生の頃に<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%B2%A5%B2%A5%B2%A4%CE%B5%B4%C2%C0%CF%BA">ゲゲゲの鬼太郎</a>にハマってアニメ放送と本を読み漁ったのが発端です。<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%BF%E5%CC%DA%A4%B7%A4%B2%A4%EB">水木しげる</a>先生は今でも尊敬しています。)友人のブログ記事は以下。他に<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%C4%BB%BB%B3%C0%D0%B1%ED">鳥山石燕</a>という画家も教えてもらったので今後勉強しようと思います。</div><div><iframe src="//hatenablog-parts.com/embed?url=http%3A%2F%2Fwww.shin-tan.com%2Fkyosai" title="河鍋暁斎展@三菱一号館美術館" class="embed-card embed-webcard" scrolling="no" frameborder="0" style="display: block; width: 100%; height: 155px; max-width: 500px; margin: 10px 0px;"></iframe><br></div><div><iframe src="//hatenablog-parts.com/embed?url=http%3A%2F%2Fcorio-li.com%2Fkyosai2%2F" title="暁斎を見に行こう~♪@三菱地所" class="embed-card embed-webcard" scrolling="no" frameborder="0" style="display: block; width: 100%; height: 155px; max-width: 500px; margin: 10px 0px;"></iframe><br></div><div><br></div><div>&nbsp; &nbsp;<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%B6%C7%BA%D8">暁斎</a>展の最終日間近だったということもあり会場は入場待ち列で並ぶ程の混雑でした。</div><div><br></div><div><img class="hatena-fotolife" title="f:id:hnktusrot:20150915090352j:image" src="http://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/h/hnktusrot/20150915/20150915090352.jpg" alt="f:id:hnktusrot:20150915090352j:image"><br></div><div><br></div><div>&nbsp; &nbsp;これまで美術館など巡ったこともなかったのですが、少しは大人びた趣味も嗜もうという背伸びした気持ちもありつつ。実際に観てみると、やはり実物はもの言えぬ迫力があります。そして冒頭でも触れましたがコミカルな人物や動物の描写から仏教画、<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%C8%FE%BF%CD%B2%E8">美人画</a>までその画風の広さには驚くばかり。</div><div><br></div><div>&nbsp; &nbsp;特に印象に残ったのが鯉の絵です。(私が無類の魚好きでバイアスが掛かっているという点を差し置いても)魚の動きの捉え方と静止画なのに泳いでいるような臨場感、そして水面に広がる波紋の表現がシンプルだけど奥深く、しばらく見入ってしまいました。有名な絵なのでネットで検索すると出てきますが、本物の力はやはり目の当たりにしないと感じ取れません。</div><div><span style="line-height: 1.7;">&nbsp; &nbsp;そしてどの絵を観ても目に特徴があるというか、命が宿っている印象を受けました。いわゆる目力ってやつですが、そういう俗な表現がおこがましいような迫力を宿しています。</span><br></div><div><span style="line-height: 1.7;"><br></span></div><div><span style="line-height: 1.7;">&nbsp; &nbsp;期待していた妖怪画が思ったほど点数がなくすこし肩透かし気味だったのが残念ですが、美術館デビューとしてはなかなか満足の面白さでした。</span></div><div><span style="line-height: 1.7;"><br></span></div><div><span style="line-height: 1.7;">&nbsp; &nbsp;興味がある方は書籍や今後の企画展をチェックしてみたり、埼玉の蕨に<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%B2%CF%C6%E9%B6%C7%BA%D8">河鍋暁斎</a>記念美術館があるので訪れてみてはいかがでしょうか。</span></div><div><br></div><div>&nbsp; &nbsp;教えてくれた友人に感謝。</div><div><br></div><div><br></div> hnktusrot 本をいただきました。 hatenablog://entry/6653458415121293554 2015-09-14T08:23:11+09:00 2015-09-14T08:24:46+09:00 ふとした邂逅。 先日はてなブログ界隈を徘徊していたら、マトリョーシカ的日常(id:kyokucho1989)様の以下の記事が目に留まりました。 これは滅多に無い機会と小躍りした私は早速本のリクエストを送り、厚かましくも本を3冊送っていただきました。 いただいた本はこちら。モバイルハウス 三万円で家をつくる (集英社新書) →実は将来自分で家を建てて住んだら面白いじゃないかという密かな野望があり、書名を見て即座に飛びつきました。私の読書法 (岩波新書 青版 397) →読書は空いた時間に何気なくページをめくる程度ですが、改めて本を読むということとその方法論を捉え返したく。 知的複眼思考法 誰で… <div>&nbsp; &nbsp;ふとした邂逅。</div><div><br></div><div>&nbsp; &nbsp;先日<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A4%CF%A4%C6%A4%CA%A5%D6%A5%ED%A5%B0">はてなブログ</a>界隈を徘徊していたら、<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%DE%A5%C8%A5%EA%A5%E7%A1%BC%A5%B7%A5%AB">マトリョーシカ</a>的日常(<a href="http://blog.hatena.ne.jp/kyokucho1989/">id:kyokucho1989</a>)様の以下の記事が目に留まりました。</div><div><iframe src="http://matoyomi.hatenablog.com/embed/20150831/1441016905" title="本あげます。 - マトリョーシカ的日常" class="embed-card embed-blogcard" scrolling="no" frameborder="0" style="display: block; width: 100%; height: 190px; max-width: 500px; margin: 10px 0px;"></iframe><br></div><div>&nbsp; &nbsp;これは滅多に無い機会と小躍りした私は早速本のリクエストを送り、厚かましくも本を3冊送っていただきました。</div><div>&nbsp; &nbsp;いただいた本はこちら。</div><div><br></div><div><img class="hatena-fotolife" title="f:id:hnktusrot:20150914072441j:image" src="http://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/h/hnktusrot/20150914/20150914072441.jpg" alt="f:id:hnktusrot:20150914072441j:image"><br></div><div><br></div><div><p></p><p><a href="http://d.hatena.ne.jp/asin/B00IMSIVCG/hatena-blog-22">モバイルハウス  三万円で家をつくる (集英社新書)</a>&nbsp;→実は将来自分で家を建てて住んだら面白いじゃないかという密かな野望があり、書名を見て即座に飛びつきました。</p><p></p><p><a href="http://d.hatena.ne.jp/asin/4004150884/hatena-blog-22">私の読書法 (岩波新書 青版 397)</a>&nbsp;→読書は空いた時間に何気なくページをめくる程度ですが、改めて本を読むということとその方法論を捉え返したく。</p><p></p> <p></p><p></p><p><a href="http://d.hatena.ne.jp/asin/4062566109/hatena-blog-22">知的複眼思考法 誰でも持っている創造力のスイッチ (講談社 α文庫)</a>&nbsp;→思考というカテゴリはこのブログでもちょくちょく取り上げているので、書名だけで興味が湧きます。</p> <p></p><br></div><div>&nbsp; &nbsp;早速モバイルハウスを読み始めました。「家」という固定概念を軽く一蹴し、筆者の革命家然とした思考と文章のリズムが面白くどんどん読み進められます。詳しくは改めて記事にしようと思いますが、期待を上回る内容にこれだけで感謝感激です。</div><div><br></div><div>&nbsp; &nbsp;私は新品にこだわらないのでむしろ積極的に古本を買うのですが、前の持ち主の方が分かっている(一方的にブログを追っているだけですが)という読書体験は新鮮であり、本を手に取ったときの心持ちも何だか違ってくるようです。そしてこうしたやり取りが可能になるネットというインフラとブログというメディアの開放性、双方向性は素晴らしい利点であり、その恩恵を享受できる境遇にあるのはありがたいことです。</div><div><br></div><div>&nbsp; &nbsp;<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%DE%A5%C8%A5%EA%A5%E7%A1%BC%A5%B7%A5%AB">マトリョーシカ</a>的日常の局長様が書くブログは思考の刺激ポイントに富み、多くの書評と日常の描写は思考に裏打ちされ読み応えがあります。そしてブログカスタマイズの記事も非常に参考になるものが多く、オススメです。読み終えた本をあげちゃうという太っ腹なところも素敵ですね。</div><div><iframe src="//hatenablog-parts.com/embed?url=http%3A%2F%2Fmatoyomi.hatenablog.com%2F" title="マトリョーシカ的日常" class="embed-card embed-webcard" scrolling="no" frameborder="0" style="display: block; width: 100%; height: 155px; max-width: 500px; margin: 10px 0px;"></iframe><br></div><div><br></div><div>&nbsp; &nbsp;早く本を読みたい気もする一方でじっくり読みたい気もする。</div><div><br></div><div><br></div> hnktusrot オバケの英語は「ゴマ」と「ちくわ」、「プチトマト」、「インゲン豆」で理解せよ hatenablog://entry/6653458415119844544 2015-09-03T08:07:16+09:00 2015-09-09T14:20:26+09:00 「中高大学と10年間英語を習っても話すことができない」… これは日本の英語教育の明らかな欠陥ですが、英会話と同様に発音も全然できるようになりません。これは英語教育が受験対策に特化していることによる病理ですが、発音に関しては言語の成り立ちが日本語と英語では大きく異なるということにも起因しています。発音が理解できなければネイティブの会話が聞き取れず、自分で話すにも相手に通じるかいまいち自信が持てません。かといって「それっぽく」発音してみると何だか気取っているような印象を受ける始末。 どうにも手を焼く発音ですが、母国語でない以上訓練をしないと能力は向上しません。ということで本を買ってみました。 新装… <div>   「中高大学と10年間英語を習っても話すことができない」…</div> <div> </div> <div>   これは日本の英語教育の明らかな欠陥ですが、英会話と同様に発音も全然できるようになりません。これは英語教育が受験対策に特化していることによる病理ですが、発音に関しては言語の成り立ちが日本語と英語では大きく異なるということにも起因しています。発音が理解できなければネイティブの会話が聞き取れず、自分で話すにも相手に通じるかいまいち自信が持てません。かといって「それっぽく」発音してみると何だか気取っているような印象を受ける始末。</div> <div> </div> <div>   どうにも手を焼く発音ですが、<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%CA%EC%B9%F1">母国</a>語でない以上訓練をしないと能力は向上しません。ということで本を買ってみました。</div> <div> </div> <div> <div class="freezed"> <p> </p> <div class="hatena-asin-detail"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4800236924/hatena-blog-22/"><img class="hatena-asin-detail-image" title="新装版 オバケの英語 【CD付き】" src="http://ecx.images-amazon.com/images/I/41UMI3O2mjL._SL160_.jpg" alt="新装版 オバケの英語 【CD付き】" /></a> <div class="hatena-asin-detail-info"> <p class="hatena-asin-detail-title"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4800236924/hatena-blog-22/">新装版 オバケの英語 【CD付き】</a></p> <ul> <li><span class="hatena-asin-detail-label">作者:</span> <a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%C9%A5%EA%A5%A2%A5%F3%BD%F5%C0%EE">ドリアン助川</a>,クレイグ・ステファン</li> <li><span class="hatena-asin-detail-label">出版社/メーカー:</span> 宝島社</li> <li><span class="hatena-asin-detail-label">発売日:</span> 2015/01/17</li> <li><span class="hatena-asin-detail-label">メディア:</span> 単行本</li> <li><a href="http://d.hatena.ne.jp/asin/4800236924/hatena-blog-22" target="_blank">この商品を含むブログ (1件) を見る</a></li> </ul> </div> <div class="hatena-asin-detail-foot"> </div> </div> <p> </p> </div> <p>   <a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/Amazon">Amazon</a>で発音関係の書籍を検索してレビューを見る限り、この分野では割と有名な本のようです。タイトルからして親しみやすい感じですが、内容もニューヨークに来たものの英語ができずにくすぶっている青年の前に日本語堪能なネイティブのオバケ(幽霊)が現れ、無料の英語教室を開いてくれるという小説仕立てでネイティブの発音の仕方を分かりやすく解説してくれます。</p> </div> <div> </div> <div>   この本でオバケが教えてくれる発音の仕方がユニークです。一例を引用します。</div> <div> </div> <blockquote>“「さあ、ハナタロウ君(ブログ筆者注:主人公の青年の作中での呼び名)、ちくわをくわえてみなさい」「ちくわの穴をつぶすイメージで唇をつぼめ、その反動で開く。この比較的長い時間にわたってウーと発音するのがw。日本語のウに近く、喉の奥で一瞬発声するのが母音のu。そして、wに近い唇のイメージ、すなわち、ちくわの穴を半分だけつぶして、舌を後ろにそらせたまま声を出すのが、なんと、rの発音なのだよ」「まさにここがポイントなんだ。唇のイメージという点では、wとrは恋人どうしみたいなものなんだよ。lとは何の関係もないんだ」”</blockquote> <div> </div> <div>   多くの日本人の頭に?を浮かべさせるrとlの違いも、このように説明されると理解しやすいですね。本にはちくわをくわえたイメージの図も載っているので、文章だけでなく視覚的にも分かるようになっています。こんな調子でオバケは次々と食べ物を使って発音方法を教えてくれます。出てくるのはゴマ、ちくわ、プチトマト、インゲン豆、魚の小骨など…。イメージしやすく、明確な例えでこれならできそうという気にさせてくれます。</div> <div> </div> <div>   そして発音のみならず、オバケは時に教訓めいたことを言って聞かせるのですが、これも首肯させられることが多いです。</div> <div> </div> <blockquote>“「だめだよ、ハナタロウ君。ワタシはオバケだからわかる。生きているっていうのは有限ということなんだよ。寿命が七十年だとすれば、人の一生なんてたったの二万五千日だ。ぼんやりしている暇もなければ、他人の悪口を言っている暇もない。一日一日を大切にしなければならない。つまり、勉強しろってことだよ。勉強だけが貧乏人にもチャンスを与えている。楽しく、明るくやるんだ!」”</blockquote> <blockquote>“「好きなことが上達するのは、好きだから繰り返しが苦にならないってことだろう。嫌いなことは繰り返す気にもならない。だから上達しない。たったそれだけのことなんだよ。言葉そのものの好き嫌いよりも、その言葉を学ばなければいけなくなった理由が、自分にとって好ましいものなのかどうか。まさにそこが必然と呼べるかどうかの分岐点なんだ」”</blockquote> <div> </div> <div>   まさにごもっともです。発音の本に人の理を説かれる。これも本書の魅力の一つでしょう。</div> <div> </div> <div>   発音に話を戻すと、この本で学べるのは個々の発音記号の発音方法、すなわち音素の発音の仕方といったものです。例えば「check it out」が「チェキラ」となるような(カタカナで英語を表すのは本書にもあるようにナンセンスですが)、特定の音が続いた時に読みが変化する法則(<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%EA%A5%A8%A5%BE%A5%F3">リエゾン</a>と言います)など英語の音声変化については触れていません。しかし基礎のしっかりしていない家が安定しないように、言語の習得もしっかりとした基礎の上になされるべきでしょう。従って本書で基本を抑え、音声変化などの次の学習に進めば良いと思います。</div> <div> </div> <div>   そして小説仕立てということでオバケが何故青年の前に現れたのか、彼の願いは何なのか…というところも描かれており、最後まで読み物としてもきちんと読ませてくれます。そうした点でも好感が持てる一冊です。</div> <div> </div> <div> <p> </p> <p><a class="http-image" href="http://www.flickr.com/photos/37996585435@N01/3215454954" target="_blank"><img class="http-image" src="http://farm4.staticflickr.com/3084/3215454954_d218d017e9.jpg" alt="http://www.flickr.com/photos/37996585435@N01/3215454954" /></a></p> <p><a href="http://www.flickr.com/photos/37996585435@N01/3215454954">photo by Steve Bowbrick</a></p> <p> </p> </div> <div> </div> hnktusrot Teach For Japan、クロスフィールズ、ヒューマン・ライツ・ウォッチという変革者たち − ソーシャルビジネス話の続き(その2) hatenablog://entry/6653458415119608521 2015-09-01T08:17:36+09:00 2015-09-01T11:47:21+09:00 前々回、前回と書いている社会的企業に関するフォーラムの覚え書きの続きです。遅筆で恐縮です。 「37.5℃の涙」のモデルになったソーシャルビジネスの話を聞いてきた - 半可通素人 全米150都市に翌日までに荷物を届けるには?に学ぶイノベーションの手法 − ソーシャルビジネス話の続き - 半可通素人 この日は米倉誠一郎氏、NPO法人フローレンスに加えて、NPO法人Teach For Japan、NPO法人クロスフィールズ、国際人権NGOヒューマン・ライツ・ウォッチといったソーシャルビジネスを手がける団体が登壇していました。以下にそれぞれご紹介します。 <div>   前々回、前回と書いている<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%BC%D2%B2%F1%C5%AA%B4%EB%B6%C8">社会的企業</a>に関するフォーラムの覚え書きの続きです。遅筆で恐縮です。</div> <div> </div> <div><iframe src="http://hnktusrot.hatenablog.jp/embed/20150826/1440541569" title="「37.5℃の涙」のモデルになったソーシャルビジネスの話を聞いてきた - 半可通素人" class="embed-card embed-blogcard" scrolling="no" frameborder="0" style="display: block; width: 100%; height: 190px; max-width: 500px; margin: 10px 0px;"><a href="http://hnktusrot.hatenablog.jp/entry/20150826/1440541569">「37.5℃の涙」のモデルになったソーシャルビジネスの話を聞いてきた - 半可通素人</a></iframe></div> <div><iframe src="http://hnktusrot.hatenablog.jp/embed/20150827/1440631093" title="全米150都市に翌日までに荷物を届けるには?に学ぶイノベーションの手法 − ソーシャルビジネス話の続き - 半可通素人" class="embed-card embed-blogcard" scrolling="no" frameborder="0" style="display: block; width: 100%; height: 190px; max-width: 500px; margin: 10px 0px;"><a href="http://hnktusrot.hatenablog.jp/entry/20150827/1440631093">全米150都市に翌日までに荷物を届けるには?に学ぶイノベーションの手法 − ソーシャルビジネス話の続き - 半可通素人</a></iframe></div> <div>   この日は<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%CA%C6%C1%D2%C0%BF%B0%EC%CF%BA">米倉誠一郎</a>氏、<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/NPO%CB%A1%BF%CD">NPO法人</a>フローレンスに加えて、<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/NPO%CB%A1%BF%CD">NPO法人</a>Teach For Japan、<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/NPO%CB%A1%BF%CD">NPO法人</a>クロスフィールズ、国際人権<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/NGO">NGO</a><a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%D2%A5%E5%A1%BC%A5%DE%A5%F3%A1%A6%A5%E9%A5%A4%A5%C4%A1%A6%A5%A6%A5%A9%A5%C3%A5%C1">ヒューマン・ライツ・ウォッチ</a>といったソーシャルビジネスを手がける団体が登壇していました。以下にそれぞれご紹介します。</div> <div><br /> </div> <h3>◆Teach For Japan</h3> <div>   Teach For Japanのミッションは「教室から社会を変える」です。人材を採用し、研修を受けさせて教師(フェロー)として2年間学校に派遣します。何故教室かというと子供達がそこで1日の大半を過ごす場所だからであり、教師という子供達に大きく影響を与える存在が教室で多くの子供に接し、支援することで様々な社会課題を変えていこうとしています。</div> <div> </div> <div>   子供達を取り巻く環境は日々深刻さを増しています。以前も書きましたが、豊かと思われているここ日本において、子供の6人から7人に1人は貧困状態にあるという実態があります(<a href="http://www8.cao.go.jp/youth/whitepaper/h26honpen/b1_03_03.html">&#x7B2C;3&#x7BC0; &#x5B50;&#x3069;&#x3082;&#x306E;&#x8CA7;&#x56F0;&#xFF5C;&#x5E73;&#x6210;26&#x5E74;&#x7248;&#x5B50;&#x3069;&#x3082;&#x30FB;&#x82E5;&#x8005;&#x767D;&#x66F8;&#xFF08;&#x5168;&#x4F53;&#x7248;&#xFF09; - &#x5185;&#x95A3;&#x5E9C;</a>)。そして貧困問題の根が深いところは、親の収入に応じて子の学力に差が生じることが明らかになっており、その学力の差が進学率の差に繋がり、結果として学歴差が収入の差に帰結し、その子供もまた貧困状態に陥り…という悪循環を形成するところです。貧困状態に陥るとそこから抜け出すのは困難であり、世代を超えて困窮するという恐ろしい落とし穴が社会にぽっかり口を開けているのです。</div> <div>(これに関してはこちらの記事もどうぞ<span style="line-height: 1.7;">→<a href="http://hnktusrot.hatenablog.jp/entry/20150420/1429485225">&#x300C;&#x77E5;&#x3089;&#x306A;&#x3044;&#x3053;&#x3068;&#x300D;&#x306E;&#x58C1;&#x306F;&#x9AD8;&#x304F;&#x3066;&#x539A;&#x3044; - &#x534A;&#x53EF;&#x901A;&#x7D20;&#x4EBA;</a>/</span><span style="line-height: 1.7;"> <a href="http://hnktusrot.hatenablog.jp/entry/20150703/1435894604">&#x30CD;&#x30C3;&#x30C8;&#x304C;&#x53EF;&#x8996;&#x5316;&#x3059;&#x308B;&#x300C;&#x4F4E;&#x5B66;&#x6B74;&#x306E;&#x4E16;&#x754C;&#x300D;&#x306E;&#x6016;&#x3055; - &#x534A;&#x53EF;&#x901A;&#x7D20;&#x4EBA;</a>)</span></div> <div> </div> <div>   こうした悪循環を断ち切るため、Teach For Japanは学校教育の質を高め子供達の成長を促し、また教師を派遣することで教育問題に当事者意識を持つ人を増やし社会全体を課題解決に巻き込むことを意図して活動しています。2年間の派遣期間を終えた後は教師として教育現場に残る人が殆どだそうですが、再びビジネスの世界に戻る人もおり、沢山の子供を相手にすることで培われたリーダーシップがそれぞれのフィールドにおいて高く評価されるそうです。そうした社会で活躍できる人材の育成という側面も持っています。この<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%BB%F6%B6%C8">事業</a>は元々アメリカでTeach For Americaという活動が行われており、そのモデルを日本にも持ち込んだ格好です。今や世界の多くの国で同様の活動が行われています。</div> <div> </div> <div>   このブログでもちょくちょく教育の話を取り上げますが、教育はまさに国の根幹に関わる問題です。多くの課題がありますが、強者の理論を振りかざす社会のしわ寄せが社会の未来を担う教育に及ぶという構造はどう考えても不健全です。誰もが我が事として教育を捉えなければ問題は解決に向かいません。そのための取り組みとして注目すべき活動だと思います。</div> <div> </div> <div><iframe src="//hatenablog-parts.com/embed?url=http%3A%2F%2Fteachforjapan.org%2F" title="すべての子供が成長できる「教室」。Teach For Japan" class="embed-card embed-webcard" scrolling="no" frameborder="0" style="display: block; width: 100%; height: 155px; max-width: 500px; margin: 10px 0px;"><a href="http://teachforjapan.org/">すべての子供が成長できる「教室」。Teach For Japan</a></iframe></div> <div>Teach For Japanではこの<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%D5%A5%A7%A5%ED%A1%BC%A5%B7%A5%C3%A5%D7">フェローシップ</a>・プログラムの魅力を伝える説明会を予定しています。以下にご紹介しますので興味がある方は是非ご参照ください。</div> <div> </div> <div>--------------<<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%D5%A5%A7%A5%ED%A1%BC%A5%B7%A5%C3%A5%D7">フェローシップ</a>・プログラム説明会>----------------------------</div> <div> 9/5(土) 16:00~17:30 @TFJ東京オフィス </div> <div>(イベント終了後、ご希望の方は代表理事松田とじっくりお話いただくお時間を設けております)</div> <div>*申込みはこちらから</div> <div>詳細ご案内: <a href="http://teachforjapan.org/news/2015/08/20/768">http://teachforjapan.org/news/2015/08/20/768</a></div> <div>会場住所: 東京都港区新橋6-18-3 中村ビル4階</div> <div>Map: <a href="http://teachforjapan.org/outline#tokyo">http://teachforjapan.org/outline#tokyo</a></div> <div>アクセス詳細:</div> <div>「<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%B8%E6%C0%AE%CC%E7%B1%D8">御成門駅</a>」A4出口を出て、正面の通りを直進(右手に<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%B5%A1%BC%A5%AF%A5%EBK%A5%B5%A5%F3%A5%AF%A5%B9">サークルKサンクス</a>あり)。</div> <div>1ブロック分、直進、<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%D9%A5%EB%A5%B5%A1%BC%A5%EB">ベルサール</a><a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%B8%E6%C0%AE%CC%E7%B1%D8">御成門駅</a>前と<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%BB%B0%C9%A9%C5%EC%B5%FEUFJ%B6%E4%B9%D4">三菱東京UFJ銀行</a>の間の通りを右折。</div> <div>約2ブロック分直進し(途中、コインパーキングあり)、左手に「ゴルフダイジェスト社」ビルを確認。右手「中村ビル」の正面右手通路奥より、4階に移動。</div> <div>------------------------------------------------------------------------------------------------</div> <div> </div> <div> </div> <h3>◆クロスフィールズ</h3> <div>   クロスフィールズの活動は「留職プログラム」というものです。これは「留学の仕事バージョン」のようなイメージの造語ですが、いわば「企業版<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%C0%C4%C7%AF%B3%A4%B3%B0%B6%A8%CE%CF%C2%E2">青年海外協力隊</a>」といったところです。企業で働く人材が<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%BF%B7%B6%BD%B9%F1">新興国</a>の<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/NPO">NPO</a>などへ一定期間赴任し、本業で培ったスキルを活用して現地の人々と社会課題の解決に挑むというプログラムを実施しています。<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%BF%B7%B6%BD%B9%F1">新興国</a>側にとって日本の技術を導入できる利点があるのはもちろんですが、企業にとっても現地の人の生活や需要を直接知ることができ<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%BB%F6%B6%C8">事業</a>展開に活かせることや、海外で活躍できる人材を育成することができるという利点があります。</div> <div> </div> <div>   これはよくできた仕組みだと思いました。実際にプログラムを経験した方の紹介動画も流され、訪れた国の人に役立つだけでなく、自身も大きく成長できる機会になるということがよく分かりました。現地では日本のように設備や環境が整っておらず、その中である物から工夫をして成果を出さなければなりません。日本の環境がいかに恵まれているか、自分が会社というハコにいかに依存して仕事をしているかということを身を以て体験することになります。そして苦労して課題を解決すれば現地の人にとても感謝され大きなやりがいを感じるし、制約がある状況で課題を解決したという経験が日本に戻ってからも大きな財産になると話していました。</div> <div> </div> <div>   所属する企業がこのプログラムに参加する必要がありますが、非常に興味を引かれる<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%BB%F6%B6%C8">事業</a>です。</div> <div><iframe src="//hatenablog-parts.com/embed?url=http%3A%2F%2Fcrossfields.jp%2F" title="新興国「留職」プログラムのNPO法人クロスフィールズ" class="embed-card embed-webcard" scrolling="no" frameborder="0" style="display: block; width: 100%; height: 155px; max-width: 500px; margin: 10px 0px;"><a href="http://crossfields.jp/">新興国「留職」プログラムのNPO法人クロスフィールズ</a></iframe></div> <div> </div> <h3>◆<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%D2%A5%E5%A1%BC%A5%DE%A5%F3%A1%A6%A5%E9%A5%A4%A5%C4%A1%A6%A5%A6%A5%A9%A5%C3%A5%C1">ヒューマン・ライツ・ウォッチ</a></h3> <div>   アメリカに基盤を持つ国際的な人権<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/NGO">NGO</a>で、世界90ヶ国で人権状況をモニターしている団体です。日本においては弁護士の土井香苗氏が代表となり東京事務所を開設しています。</div> <div> </div> <div>   世界においては至る所で人権侵害や弾圧が行われているのが現実です。<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%D2%A5%E5%A1%BC%A5%DE%A5%F3%A1%A6%A5%E9%A5%A4%A5%C4%A1%A6%A5%A6%A5%A9%A5%C3%A5%C1">ヒューマン・ライツ・ウォッチ</a>では「調べる→知らせる→世界を変える」という方法論を用いて人権擁護活動を行っています。</div> <div>   「調べる」では現地に調査員が赴いて状況を徹底して調べます。例えば紛争地帯では使われている兵器がどのようなものであるか、調査員が不発弾を実際に見るなどして現地で得た情報を本部に送ります。本部には兵器に詳しい「兵器マニア」がいるそうで、現地からの情報を基に兵器の種類、威力、製造元などが詳しく分かり、それにより誰がその兵器を使用したのか、どの国が供給したのかが分かるということです。</div> <div>   「知らせる」フェーズでは冊子の刊行や、<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%C3%CF%B0%E8%A5%E1%A5%C7%A5%A3%A5%A2">地域メディア</a>および国際メディアへの情報提供を駆使して広範囲に報道し、社会の注目を集めます。</div> <div>   そして人権侵害を行っている当事者に対して政策提言やロビー活動を行い「世界を変える」のです。</div> <div><a href="https://www.hrw.org/ja">Human Rights Watch</a></div> <div> </div> <div> </div> <div>   以上、ソーシャルビジネスに関する覚え書きを終わります。民間の知恵で社会を変えるという変化は着実に起こっています。登壇者の方々は今は担い手が少なく、どんどん人に来て欲しいと言っていました。これからの選択肢の一つとして要注目です。</div> <div> </div> <div> <p> </p> <p><a class="http-image" href="http://www.flickr.com/photos/12836528@N00/4114167117" target="_blank"><img class="http-image" src="http://farm3.staticflickr.com/2569/4114167117_461065fe2a.jpg" alt="http://www.flickr.com/photos/12836528@N00/4114167117" /></a></p> <p><a href="http://www.flickr.com/photos/12836528@N00/4114167117">photo by kevin dooley</a></p> <p> </p> </div> <div> </div> hnktusrot 全米150都市に翌日までに荷物を届けるには?に学ぶイノベーションの手法 − ソーシャルビジネス話の続き hatenablog://entry/6653458415119105368 2015-08-27T08:18:13+09:00 2015-09-01T11:46:08+09:00 「37.5℃の涙」のモデルになったソーシャルビジネスの話を聞いてきた - 半可通素人 前回の記事で書いた社会的企業に関するフォーラムの覚え書きを続けます。 ◆イノベーション研究第一人者の話 前回ご紹介した認定NPO法人フローレンスの話の前に、基調講演としてイノベーション研究の第一人者として有名な米倉誠一郎氏による「何故いまソーシャルイノベーションなのか」という話がありました。 ご参考:米倉誠一郎 - Wikipedia <div><iframe src="http://hnktusrot.hatenablog.jp/embed/20150826/1440541569" title="「37.5℃の涙」のモデルになったソーシャルビジネスの話を聞いてきた - 半可通素人" class="embed-card embed-blogcard" scrolling="no" frameborder="0" style="display: block; width: 100%; height: 190px; max-width: 500px; margin: 10px 0px;"><a href="http://hnktusrot.hatenablog.jp/entry/20150826/1440541569">「37.5℃の涙」のモデルになったソーシャルビジネスの話を聞いてきた - 半可通素人</a></iframe></div> <div>   前回の記事で書いた<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%BC%D2%B2%F1%C5%AA%B4%EB%B6%C8">社会的企業</a>に関するフォーラムの覚え書きを続けます。</div> <div> </div> <h3>◆<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%A4%A5%CE%A5%D9%A1%BC%A5%B7%A5%E7%A5%F3">イノベーション</a>研究第一人者の話</h3> <div>   前回ご紹介した認定<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/NPO%CB%A1%BF%CD">NPO法人</a>フローレンスの話の前に、基調講演として<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%A4%A5%CE%A5%D9%A1%BC%A5%B7%A5%E7%A5%F3">イノベーション</a>研究の第一人者として有名な<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%CA%C6%C1%D2%C0%BF%B0%EC%CF%BA">米倉誠一郎</a>氏による「何故いまソーシャル<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%A4%A5%CE%A5%D9%A1%BC%A5%B7%A5%E7%A5%F3">イノベーション</a>なのか」という話がありました。</div> <div>ご参考:<a href="https://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E7%B1%B3%E5%80%89%E8%AA%A0%E4%B8%80%E9%83%8E">&#x7C73;&#x5009;&#x8AA0;&#x4E00;&#x90CE; - Wikipedia</a></div> <div> </div> <div> <p>   歴史を振り返ると、冷戦に象徴されるような<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%BC%D2%B2%F1%BC%E7%B5%C1">社会主義</a>と資本主義の<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%A4%A5%C7%A5%AA%A5%ED%A5%AE%A1%BC">イデオロギー</a>対立を人類は経験し、資本主義の勝利によって未来へのポジティブなイメージ、世の中は明るくなるという未来予想を多くの人が描きました。しかし現実はどうでしょうか。資本主義は世界に様々な影を落とし、例えばアフリカでは<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%BE%DD%B2%E7">象牙</a>の取引のために15分に1頭の割合で象が殺されています。しかも殺し方が生きたまま<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%C1%A5%A7%A5%F3%A5%BD%A1%BC">チェンソー</a>で頭の半分を切り落とすという残酷極まりない惨いものです。これは一見すると日本とは遠く離れた関係のない出来事のように思われますが、日本が戦後経済的に発展し、多くの家庭で<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%BE%DD%B2%E7">象牙</a>の印鑑が重宝されたことがアフリカでの<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%BE%DD%B2%E7">象牙</a>取引急増のトリガーになったのだそうです。</p> </div> <div> </div> <div>   資本主義によって引き起こされた様々な社会的課題。この解決は一筋縄ではいきませんが、これを革新的なビジネス手法を用いて解決しようという動きがソーシャル<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%A4%A5%CE%A5%D9%A1%BC%A5%B7%A5%E7%A5%F3">イノベーション</a>であり、その動きは途上国から巻き起こりました。代表的なのが前回記事でも触れた<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%B0%A5%E9%A5%DF%A5%F3%B6%E4%B9%D4">グラミン銀行</a>です。注目すべきはソーシャル<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%A4%A5%CE%A5%D9%A1%BC%A5%B7%A5%E7%A5%F3">イノベーション</a>は資本主義の発達した先進国ではなく、途上国から巻き起こったという点です。この分野においては途上国の手法を先進国が学ぶというリバース<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%A4%A5%CE%A5%D9%A1%BC%A5%B7%A5%E7%A5%F3">イノベーション</a>なる<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%BB%F6%BE%DD">事象</a>が起こっているそうで、ここにはやはり行き過ぎた資本主義社会に対する反動という要素が影響しているのでしょう。</div> <div> </div> <div> <p> </p> <p><a class="http-image" href="http://www.flickr.com/photos/39491352@N05/5351622529" target="_blank"><img class="http-image" src="http://farm6.staticflickr.com/5004/5351622529_5d4c782817.jpg" alt="http://www.flickr.com/photos/39491352@N05/5351622529" /></a></p> <p><a href="http://www.flickr.com/photos/39491352@N05/5351622529">photo by Hampton Roads Partnership</a></p> <p> </p> </div> <div> </div> <h3>◆<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%A4%A5%CE%A5%D9%A1%BC%A5%B7%A5%E7%A5%F3">イノベーション</a>とは何か、という事例</h3> <div>   そして話は<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%A4%A5%CE%A5%D9%A1%BC%A5%B7%A5%E7%A5%F3">イノベーション</a>とは何かという点に及び、「馬車を何台繋いでも機関車にはならない」という<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%A4%A5%CE%A5%D9%A1%BC%A5%B7%A5%E7%A5%F3">イノベーション</a>の大家<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%B7%A5%E5%A5%F3%A5%DA%A1%BC%A5%BF%A1%BC">シュンペーター</a>の言葉が引用されました。これには成る程と思わされますが、さらなる事例として、とあるアメリカの大学生フレデリック・スミスのレポートの紹介がされました。</div> <div>   彼は「全米の150都市の全てに翌日までに荷物を届けるには何台飛行機が必要か?」という問いを立てました。果たして何台でしょうか?少し考えてみてください。</div> <div> </div> <div>   答えは149台。メンフィスという都市をハブにして全米から集荷した飛行機が集まり、再び自転車のスポークのように散っていけば翌日までに配達可能になります。このア<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%A4%A5%C7%A5%A2">イデア</a>はまさに画期的でしたが、隣町に届ける荷物もわざわざメンフィスまで運ぶとなるとコストが掛かりすぎるなどという理由から当時の教授からはC評価を受けたそうです。</div> <div>   彼は卒業後に運送会社を創業しこのア<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%A4%A5%C7%A5%A2">イデア</a>を実現化しました。これがかの有名な<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/FedEx">FedEx</a>創業の歴史です。</div> <div>ご参考:<a href="https://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%82%A7%E3%83%87%E3%83%83%E3%82%AF%E3%82%B9">&#x30D5;&#x30A7;&#x30C7;&#x30C3;&#x30AF;&#x30B9; - Wikipedia</a></div> <div> </div> <h3>◆誰もがイノベーター</h3> <div>   この話は大変示唆に富んでおり、興味深く聞きました。こうした「誰もが見落としがちな、でも考えてみたら成る程その通りと思われること」を見つけ愚直に貫き通す姿勢が<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%A4%A5%CE%A5%D9%A1%BC%A5%B7%A5%E7%A5%F3">イノベーション</a>の源泉の1つなのだと感じます。ソーシャル<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%A4%A5%CE%A5%D9%A1%BC%A5%B7%A5%E7%A5%F3">イノベーション</a>、ソーシャルビジネスにもまさにそういった思考が求められ、社会を変えていく原動力となっていくのです。</div> <div> </div> <div>   日本においても日々ソーシャルビジネスの事例は蓄積され、土壌が広がっています。ア<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%A4%A5%C7%A5%A2">イデア</a>1つで社会を変えることが可能になる状況。私達は<span style="line-height: 1.7;">今大きな変革の中に立っていると言えます。</span></div> <div><span style="line-height: 1.7;"> </span></div> <div> <p> </p> <p><a class="http-image" href="http://www.flickr.com/photos/28674126@N02/4316157064" target="_blank"><img class="http-image" src="http://farm3.staticflickr.com/2711/4316157064_664c462083.jpg" alt="http://www.flickr.com/photos/28674126@N02/4316157064" /></a></p> <p><a href="http://www.flickr.com/photos/28674126@N02/4316157064">photo by Seth1492</a></p> <p> </p> </div> <div>   次回も続きます。</div> <div> </div> hnktusrot 「37.5℃の涙」のモデルになったソーシャルビジネスの話を聞いてきた hatenablog://entry/8454420450106844176 2015-08-26T07:26:09+09:00 2015-09-01T11:45:07+09:00 photo by Intersection Consulting ◆ソーシャルビジネスという事業 社会的課題をビジネスの手法で解決するーー「社会的企業」、「ソーシャルビジネス」あるいは「ソーシャルイノベーション」という企業体が近年注目されています。バングラデシュにあるグラミン銀行がムハマド・ユヌス総裁と共に2006年にノーベル平和賞を受賞し、一気に認知度と世間の注目度が上がったことはご存知の方も多いと思います。 社会的企業 - Wikipedia <p><a class="http-image" style="line-height: 1.7;" href="http://www.flickr.com/photos/32119772@N03/6157264353" target="_blank"><img class="http-image" src="http://farm7.staticflickr.com/6087/6157264353_4f75fa4677.jpg" alt="http://www.flickr.com/photos/32119772@N03/6157264353" /></a></p> <p><a href="http://www.flickr.com/photos/32119772@N03/6157264353">photo by Intersection Consulting</a></p> <p><br /> </p> <h3>◆ソーシャルビジネスという<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%BB%F6%B6%C8">事業</a></h3> <div>   社会的課題をビジネスの手法で解決するーー「<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%BC%D2%B2%F1%C5%AA%B4%EB%B6%C8">社会的企業</a>」、「ソーシャルビジネス」あるいは「ソーシャル<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%A4%A5%CE%A5%D9%A1%BC%A5%B7%A5%E7%A5%F3">イノベーション</a>」という企業体が近年注目されています。<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%D0%A5%F3%A5%B0%A5%E9">バングラ</a>デシュにある<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%B0%A5%E9%A5%DF%A5%F3%B6%E4%B9%D4">グラミン銀行</a>が<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%E0%A5%CF%A5%DE%A5%C9%A1%A6%A5%E6%A5%CC%A5%B9">ムハマド・ユヌス</a>総裁と共に2006年に<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%CE%A1%BC%A5%D9%A5%EB%CA%BF%CF%C2%BE%DE">ノーベル平和賞</a>を受賞し、一気に認知度と世間の注目度が上がったことはご存知の方も多いと思います。</div> <div><a href="https://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E7%A4%BE%E4%BC%9A%E7%9A%84%E4%BC%81%E6%A5%AD">&#x793E;&#x4F1A;&#x7684;&#x4F01;&#x696D; - Wikipedia</a></div> <div> </div> <div> <p>   社会問題に対しては公的機関がその対処と解決にあたるというのが一般的な認識です。しかしそれには当然限界があり、民間でも社会問題に取り組む組織を設立する事例が増えています。<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/NPO">NPO</a>がその代表的な団体として挙げられますが、それらは公的な<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%BD%F5%C0%AE%B6%E2">助成金</a>や<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%CA%E4%BD%F5%B6%E2">補助金</a>を原資に運営されているものがほとんどのため、<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%BC%D2%B2%F1%CA%DD%BE%E3">社会保障</a>費が削減されると途端に<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%BB%F1%B6%E2">資金</a>不足に陥るという側面があります。そこで社会問題の解決を中心業務に掲げ、ビジネスの手法で利益を上げながら持続可能な<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%BB%F6%B6%C8">事業</a>として回していくモデルが勃興し世界において様々な形で展開されています。</p> </div> <div> </div> <div>   こうした動きから日本においても<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%BC%D2%B2%F1%C5%AA%B4%EB%B6%C8">社会的企業</a>が増加してきており、私も少なからず関心を持っていました。そうしたこともあり、<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%BC%D2%B2%F1%C5%AA%B4%EB%B6%C8">社会的企業</a>の代表的な事例とこうした<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%BB%F6%B6%C8">事業</a>を創設した<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%BC%D2%B2%F1%B5%AF%B6%C8%B2%C8">社会起業家</a>の方の話を聞くフォーラムに先日参加してきたのでご紹介がてら覚え書きを記します。</div> <div> </div> <div>   <a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%CA%A3%BF%F4">複数</a>の登壇者の中で、今最も注目を集めていると思われたのが訪問型病児保育を提供する認定<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/NPO%CB%A1%BF%CD">NPO法人</a>フローレンスとその代表である<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%B6%F0%BA%EA%B9%B0%BC%F9">駒崎弘樹</a>氏のお話でした。</div> <div><a href="http://www.florence.or.jp/">&#x75C5;&#x5150;&#x4FDD;&#x80B2;&#x30FB;&#x75C5;&#x5F8C;&#x5150;&#x4FDD;&#x80B2;&#x306E;&#x8A8D;&#x5B9A;NPO&#x6CD5;&#x4EBA;&#x30D5;&#x30ED;&#x30FC;&#x30EC;&#x30F3;&#x30B9;</a></div> <div><a href="https://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E9%A7%92%E5%B4%8E%E5%BC%98%E6%A8%B9">&#x99D2;&#x5D0E;&#x5F18;&#x6A39; - Wikipedia</a></div> <div> </div> <h3>◆「37.5℃の涙」のモデル</h3> <div>   フローレンスの<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%BB%F6%B6%C8">事業</a>は現在TBS系の木曜ドラマ劇場で放送されている「37.5℃の涙」のモデルになっているもので、駒崎氏もこの原作マンガとドラマで注目度が上がったと語っていました。</div> <div><a href="https://ja.m.wikipedia.org/wiki/37.5%E2%84%83%E3%81%AE%E6%B6%99">37.5&#x2103;&#x306E;&#x6D99; - Wikipedia</a></div> <div><iframe src="//hatenablog-parts.com/embed?url=http%3A%2F%2Fwww.tbs.co.jp%2F375namida%2F" title="TBSテレビ「木曜ドラマ劇場『37.5℃の涙』」" class="embed-card embed-webcard" scrolling="no" frameborder="0" style="display: block; width: 100%; height: 155px; max-width: 500px; margin: 10px 0px;"><a href="http://www.tbs.co.jp/375namida/">TBSテレビ「木曜ドラマ劇場『37.5℃の涙』」</a></iframe></div> <div>   ドラマをチラ見程度に見ましたが、<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%C0%F5%CC%EE%B2%B9%BB%D2">浅野温子</a>さんが演じる母親の<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%B5%A5%A4%A5%B3%A5%D1%A5%B9">サイコパス</a>加減と妙な存在感(演技力のなせる技)が気になってしょうがなくなってしまい、本筋はあまり頭に入りませんでした。</div> <div> </div> <div>   仕事を持つ親がいる子供が病気にかかった際、普段子供を預かっている保育園では他の子供に病気をうつしてしまう可能性があるため子供を預かることができません。従って親は仕事を休まざるを得ず、更に子供の病気が長引いた場合は一定期間仕事ができない状態に陥り、子供と仕事の板挟みになってしまいます。こうした子供の保育を行うのが病児保育です。子供が病気の時くらい休むのが常識だろ、というのは正論ですが、1人親の家庭で経済的に困窮していたり職場の理解が得られなかったりなど様々な事情から病児保育に対する必要性が高いのが現実です。またエコノミックアニマルと揶揄される日本人の精神構造から、長期で休むことで職場に迷惑を掛けることに対して負い目を感じてしまうという傾向は避けられません。</div> <div> </div> <h3>◆フローレンスの<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%BB%F6%B6%C8">事業</a></h3> <div>   フローレンスではこの病気にかかってしまった子供を保育する病児保育を施設を持たない「訪問型病児保育」として提供しています。都市部においては新規に施設を設けられる場所が限られ、開設の手間がかかることも障壁です。また施設型では病気を他の子供にうつしてしまう可能性を排除できません。そうした課題を解決するのが自宅に訪問して保育を行う訪問型という訳です。</div> <div> </div> <div><span style="line-height: 1.7;">   フローレンスのミッションは「親子の笑顔を阻む社会的課題を解決する」というものだということで、まさにこのミッションに合致した取り組みと言えます。駒崎氏がこの<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%BB%F6%B6%C8">事業</a>を始めたのは、お母様がベビーシッターをしており、母から子供の看病のために仕事を休み、その結果解雇される母親がいるという話を聞いて衝撃を受けたという体験が背景にあると話していました。</span></div> <div><span style="line-height: 1.7;"> </span></div> <div><span style="line-height: 1.7;">   他にも保育の世界には「定員20名未満の施設は<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%CA%DD%B0%E9%BD%EA">保育所</a>として認められない」という謎の規制があるそうです。この20名の根拠を<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%B8%FC%C0%B8%CF%AB%C6%AF%BE%CA">厚生労働省</a>に聞いてみたところ、「昔からそうだから」という全くもって理不尽なご回答。これを聞いた駒崎氏は早速動き、定員9名で空き物件などを活用した「おうち保育園」を開設しました。これが反響を呼んで多数の応募があり、おうち保育園の数も増えていき結果小規模<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%C7%A7%B2%C4%CA%DD%B0%E9%BD%EA">認可保育所</a>として認められたという経緯があります。</span></div> <div><a href="http://www.ouchi-hoikuen.jp">&#x304A;&#x3046;&#x3061;&#x4FDD;&#x80B2;&#x5712; | &#x5C0F;&#x898F;&#x6A21;&#x4FDD;&#x80B2;&#x5712;&#x3067;&#x3001;&#x3059;&#x3079;&#x3066;&#x306E;&#x5B50;&#x3069;&#x3082;&#x304C;&#x826F;&#x8CEA;&#x306A;&#x4FDD;&#x80B2;&#x3092;&#x53D7;&#x3051;&#x3089;&#x308C;&#x308B;&#x793E;&#x4F1A;&#x3078;</a><span style="line-height: 1.7;"><br /></span></div> <div> </div> <div><span style="line-height: 1.7;">   また医療的ケアが必要な障がい児に関して、保育の受け入れ先がこれまでゼロだったという問題にも着手し、日本初の障がい児保育園も開設しています。</span></div> <div><a href="http://www.helen-hoiku.jp">&#x65E5;&#x672C;&#x521D;&#x306E;&#x969C;&#x5BB3;&#x5150;&#x5C02;&#x9580;&#x306E;&#x4FDD;&#x80B2;&#x5712;&#x300C;&#x969C;&#x5BB3;&#x5150;&#x4FDD;&#x80B2;&#x5712;&#x30D8;&#x30EC;&#x30F3;&#x300D; | &#x8A8D;&#x5B9A;NPO&#x6CD5;&#x4EBA;&#x30D5;&#x30ED;&#x30FC;&#x30EC;&#x30F3;&#x30B9;</a>   <a href="http://annie-hoiku.jp">&#x969C;&#x5BB3;&#x5150;&#x5411;&#x3051;&#x81EA;&#x5B85;&#x3067;&#x306E;&#x30DE;&#x30F3;&#x30C4;&#x30FC;&#x30DE;&#x30F3;&#x4FDD;&#x80B2;&#x300C;&#x969C;&#x5BB3;&#x5150;&#x8A2A;&#x554F;&#x4FDD;&#x80B2;&#x30A2;&#x30CB;&#x30FC;&#x300D; | &#x8A8D;&#x5B9A;NPO&#x6CD5;&#x4EBA;&#x30D5;&#x30ED;&#x30FC;&#x30EC;&#x30F3;&#x30B9;</a></div> <div> </div> <h3>◆<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%BC%D2%B2%F1%C5%AA%B4%EB%B6%C8">社会的企業</a>の可能性</h3> <div>   このように、社会が抱える様々な問題に対してかつての公共機関による対処の枠組みを超え、民間の力で解決を目指す動きが活発化してきています。社会問題を解決するという<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%BB%F6%B6%C8">事業</a>は収益化が難しく、持続可能なモデルを展開していくのに課題も多いのが現実です。<span style="line-height: 1.7;">給与水準も現状では高いとは言えず、転職した場合収入は概ね下がると見込まれます。</span><span style="line-height: 1.7;">しかしお上に頼らず民間の知恵で問題に対処しようという動きは今後ますます増えていき、減ることはないでしょう。前回の記事(<a href="http://hnktusrot.hatenablog.jp/entry/20150821/1440111491">&#x300C;&#x307F;&#x3093;&#x306A;&#x3061;&#x304C;&#x3063;&#x3066;&#x3001;&#x307F;&#x3093;&#x306A;&#x3044;&#x3044;&#x300D;&#x3058;&#x3083;&#x306A;&#x3044;&#x3068;&#x75C5;&#x3093;&#x3067;&#x308B;&#x3057;&#x697D;&#x3057;&#x304F;&#x306A;&#x3044;&#x3088;&#x306D; - &#x534A;&#x53EF;&#x901A;&#x7D20;&#x4EBA;</a>)で社会の<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%C2%BF%CD%CD%C0%AD">多様性</a>が重要だと書きましたが、<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%BC%D2%B2%F1%C5%AA%B4%EB%B6%C8">社会的企業</a>はまさに社会の<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%C2%BF%CD%CD%C0%AD">多様性</a>を支えるのに少なからぬ貢献が期待できます。</span></div> <div><span style="line-height: 1.7;"> </span></div> <div>   これらの動きは行き過ぎた資本主義社会が生んだ歪みに対する揺り戻し、カウンターアクションという側面も含んでいると見ることができます。かつての高度経済成長時代で私達は物質的に豊かな社会を享受してきました。しかし過去の成功モデルはとっくに崩壊し、人口が減少していく中で皆がさらなる成長を見込むことが難しいのは誰もが肌身で感じることです。ではそのような社会で「働くことの喜び」を見出せるでしょうか?過去の成功体験、働いて経済的物質的に豊かになるにという幻想に縛られていては難しいでしょう。</div> <div> </div> <div>   発展著しいアジア、アフリカなどの海外<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%BF%B7%B6%BD%B9%F1">新興国</a>に活路を拓くのも1つの可能性です。一方国内においては「社会問題をビジネスの手法で解決する」という<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%BC%D2%B2%F1%C5%AA%B4%EB%B6%C8">社会的企業</a>が1つの選択肢として浮かんできます。給与を含めた待遇面、現場での問題解決の困難さなど現実は確かに厳しいものがありますが、社会において役割を果たすという実感、そこから生まれるやりがいは大きなものがあります。モノとカネを追い求め、何かを忘れてきてしまった私達。ですが失ったものを取り戻し、働きがいのある仕事に就くという新たな地平が実はすぐそこに広がってきているのです。</div> <div><br /> </div> <div> <p><a class="http-image" href="http://www.flickr.com/photos/71038389@N00/2337307518" target="_blank"><img class="http-image" src="http://farm4.staticflickr.com/3164/2337307518_4716168a5d.jpg" alt="http://www.flickr.com/photos/71038389@N00/2337307518" /></a></p> <p><a href="http://www.flickr.com/photos/71038389@N00/2337307518">photo by Vermin Inc</a></p> <p><br /> </p> </div> hnktusrot 「みんなちがって、みんないい」じゃないと病んでるし楽しくないよね hatenablog://entry/8454420450104756545 2015-08-21T07:58:11+09:00 2015-09-01T11:42:37+09:00 先日の記事で川についての話を幾つかご紹介しました。少しでも興味を持っていただけたら幸いですが、私がいわばニッチな分野である「川マニア」になっている理由の一つに大学在学時に行っていた研究があります。 photo by Storm Crypt <div>    先日の記事で川についての話を幾つかご紹介しました。少しでも興味を持っていただけたら幸いですが、私がいわばニッチな分野である「川マニア」になっている理由の一つに大学在学時に行っていた研究があります。</div> <div><br /> </div> <div> <p><a class="http-image" href="http://www.flickr.com/photos/21366409@N00/1195660012" target="_blank"><img class="http-image" src="http://farm2.staticflickr.com/1351/1195660012_c4e1a13302.jpg" alt="http://www.flickr.com/photos/21366409@N00/1195660012" /></a></p> <p><a href="http://www.flickr.com/photos/21366409@N00/1195660012">photo by Storm Crypt</a></p> <p><br /> </p> </div> <h3>◆<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%C0%B8%CA%AA%C2%BF%CD%CD%C0%AD">生物多様性</a>に関する研究</h3> <p>   子供の頃からの釣り好きが高じて魚の勉強がしたくなり大学に進んだ訳ですが、研究は「河川の蛇行復元に伴う魚と水生昆虫の種<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%C2%BF%CD%CD%C0%AD">多様性</a>回復」というものをテーマとしてやっていました。先日の記事(<a href="http://hnktusrot.hatenablog.jp/entry/20150810/1439183617">&#x702C;&#x3092;&#x8E0F;&#x3093;&#x3067;&#x6DF5;&#x3092;&#x77E5;&#x308B;&#x3079;&#x3057;&#xFF1A;&#x5DDD;&#x306B;&#x3064;&#x3044;&#x3066;&#x77E5;&#x3063;&#x3066;&#x307F;&#x3088;&#x3046; - &#x534A;&#x53EF;&#x901A;&#x7D20;&#x4EBA;</a>)でも書きましたが、人類の諸活動による環境破壊の一つとして河川環境の<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%C2%BF%CD%CD%C0%AD">多様性</a>が失われ、そこに棲む生物の<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%C2%BF%CD%CD%C0%AD">多様性</a>も大きく損なわれてしまっています。一頃から「<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%C0%B8%CA%AA%C2%BF%CD%CD%C0%AD">生物多様性</a>」という言葉が環境保護のキーワードとして取り上げられるようになっていますが、私の研究もまさにそこに寄与するものとして取り組んでいました。</p> <div>   さわりだけご紹介すると、直線化された河川において国の<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%BB%F6%B6%C8">事業</a>で蛇行が試験的に復元された場所があり、その試験区での環境と生物(魚類および水生昆虫)の<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%E2%A5%CB%A5%BF%A5%EA%A5%F3%A5%B0">モニタリング</a>、直線部分との比較等を行い蛇行復元が生物の種<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%C2%BF%CD%CD%C0%AD">多様性</a>に及ぼす評価をするというものです。ダイビング用のウェットスーツを着て毎日川に潜り魚の生息数調査、水深や流速等の環境の測定をしていました。</div> <div> <p> </p> <p><a class="http-image" href="http://www.flickr.com/photos/49208525@N08/9899172844" target="_blank"><img class="http-image" src="http://farm4.staticflickr.com/3735/9899172844_f4d4bea4d1.jpg" alt="http://www.flickr.com/photos/49208525@N08/9899172844" /></a></p> <p><a href="http://www.flickr.com/photos/49208525@N08/9899172844">photo by U.S. Fish and Wildlife Service - Midwest Region</a></p> <p><br /> </p> ↑まさにこんな感じ。はたから見ると完全にただの不審者然としているのが残念ポイントですが、<strong>科学の発展と教授の信頼に応えるためにはそんな些末なことなど意に介してはいけません</strong>。</div> <div> </div> <h3>◆人間社会における<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%C2%BF%CD%CD%C0%AD">多様性</a></h3> <div>   さてここでキーワードとなっている「<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%C2%BF%CD%CD%C0%AD">多様性</a>」という言葉ですが、自然環境に限らず人間社会においても重要な要素であることは論を待ちません。人種、能力、性格、価値観、信条、得手不得手、興味嗜好、職業、宗教…など様々において多様さを持つ人々によって社会が構成されており、それが世界の面白さ、奥深さにも繋がっています。文化芸術が発展し、社会が成熟していくためにこうした<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%C2%BF%CD%CD%C0%AD">多様性</a>は欠くべからざる要素です。</div> <div> </div> <div>   社会で生活を営む個人にとっても<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%C2%BF%CD%CD%C0%AD">多様性</a>は重要です。人はその成長過程において、多様な考えや価値観に触れ自己の世界を広げること無しに思考や精神、人格といった内面の成長は遂げられません。私にとっては大学の寮における集団生活がまさに<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%C2%BF%CD%CD%C0%AD">多様性</a>に放り込まれその後の成長を感じることができる経験でした。この辺は過去記事(<a href="http://hnktusrot.hatenablog.jp/entry/20150731/1438314420">&#x4F55;&#x3082;&#x8A71;&#x3055;&#x306A;&#x3051;&#x308C;&#x3070;&#x305D;&#x3053;&#x306B;&#x3044;&#x306A;&#x3044;&#x306E;&#x3068;&#x4E00;&#x7DD2;&#x3067;&#x3042;&#x308B;&#x3001;&#x3068;&#x3044;&#x3046;&#x4E0D;&#x90FD;&#x5408;&#x306A;&#x771F;&#x5B9F; - &#x534A;&#x53EF;&#x901A;&#x7D20;&#x4EBA;</a>)をご参照ください。</div> <div> </div> <div>   <a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%B6%E2%BB%D2%A4%DF%A4%B9%A1%B6">金子みすゞ</a>さんが書いた「私と小鳥と鈴と」という詩の中に、「<strong>みんなちがって、みんないい</strong>」という大変有名な一節があります。<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%C2%BF%CD%CD%C0%AD">多様性</a>とはまさにこの「みんなちがって、みんないい」状態を大事に保つことだと言えます。(詩の全文はこちらで見ることができます→<a href="http://www.h2.dion.ne.jp/~apo.2012/misuzu06.html">&#x79C1;&#x3068;&#x5C0F;&#x9CE5;&#x3068;&#x9234;&#x3068;</a>)</div> <div> </div> <h3>◆<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%C2%BF%CD%CD%C0%AD">多様性</a>を担保しない社会は病む</h3> <div>   従って、<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%C2%BF%CD%CD%C0%AD">多様性</a>を担保しない社会は構造的に病むことになります。画一的な状態によって硬直化が進み社会の成熟が鈍化し、発展は望めず、そこに属する個人の成長も大きく期待できない状態に堕ちることとなります。そのような社会は魅力的でしょうか?また昨今国際化の波が押し寄せ世界との距離が縮まっている状況において、<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%C2%BF%CD%CD%C0%AD">多様性</a>を認め自らもその<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%C2%BF%CD%CD%C0%AD">多様性</a>の一部であることを認識することが求められています。</div> <div> </div> <div>   今の日本社会を眺めるとどうか、という点で考えてみます。</div> <div> </div> <div>   戦後奇跡と呼ばれる経済成長を遂げ、日本は「一億総中流」と称される分厚い中間層が形成されました。企業を見ても、裾野の広い<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%BC%AB%C6%B0%BC%D6%BB%BA%B6%C8">自動車産業</a>を中心に幅広い多数の中小企業が日本のモノづくりと技術革新を支えてきました。労働者および産業構造の<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%C2%BF%CD%CD%C0%AD">多様性</a>によって日本は発展してきたという側面を認めることができます。</div> <div>   しかし<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%D0%A5%D6%A5%EB%CA%F8%B2%F5">バブル崩壊</a>後の「失われた20年」と<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%B0%A5%ED%A1%BC%A5%D0%A5%EA%A5%BA%A5%E0">グローバリズム</a>の名のもと進められた<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%C0%AE%B2%CC%BC%E7%B5%C1">成果主義</a>の導入、終身雇用の崩壊、<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%C8%F3%C0%B5%B5%AC%B8%DB%CD%D1">非正規雇用</a>の拡大などによって近年経済的格差は拡大する一方です。結果現在の日本において、子供の6人から7人に1人は貧困状態にあるという衝撃的な事態があります。(<a href="http://www8.cao.go.jp/youth/whitepaper/h26honpen/b1_03_03.html">&#x7B2C;3&#x7BC0; &#x5B50;&#x3069;&#x3082;&#x306E;&#x8CA7;&#x56F0;&#xFF5C;&#x5E73;&#x6210;26&#x5E74;&#x7248;&#x5B50;&#x3069;&#x3082;&#x30FB;&#x82E5;&#x8005;&#x767D;&#x66F8;&#xFF08;&#x5168;&#x4F53;&#x7248;&#xFF09; - &#x5185;&#x95A3;&#x5E9C;</a>)。中間層は消失し、中小企業は苦境に陥り一部の大企業のみが巨額の利益をあげ<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%D6%A5%E9%A5%C3%A5%AF%B4%EB%B6%C8">ブラック企業</a>が<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%C8%F3%C0%B5%B5%AC%B8%DB%CD%D1">非正規雇用</a>者を食い物にしています。また<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%BE%AF%BB%D2%B9%E2%CE%F0%B2%BD">少子高齢化</a>が進み、若年世代が減少していることも多様な社会の担い手がいなくなるという点で大きな問題です。</div> <div> </div> <div> </div> <div>   かつての成功体験に縛られ、経済的合理性の追求を推し進めた結果私達の社会は分断が進み病んでしまいました。国内の事情だけではなく世界情勢や諸外国との関係も複雑に絡んでいるためそう単純ではありませんが、「<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%C2%BF%CD%CD%C0%AD">多様性</a>」という観点から社会を見つめた時に見えてくるものがあり、そこから今私達が生きている社会、これから生きる社会をより良くしていくヒントが得られるのです。</div> <div> </div> <div> <p> </p> <p><a class="http-image" href="http://www.flickr.com/photos/49889874@N05/8633197974" target="_blank"><img class="http-image" src="http://farm9.staticflickr.com/8101/8633197974_f9b4fb026a.jpg" alt="http://www.flickr.com/photos/49889874@N05/8633197974" /></a></p> <p><a href="http://www.flickr.com/photos/49889874@N05/8633197974">photo by marc falardeau</a></p> <p> </p> </div> <div> </div> hnktusrot 戦後70年の節目に「西洋政治思想史」から考える:何故私達は過ちを犯すのか hatenablog://entry/8454420450105657708 2015-08-15T23:55:53+09:00 2015-08-18T18:12:27+09:00 ※8/18追記修正しました。 photo by --Tico-- 今日は70回目の終戦記念日です。 70年という年月は長いもので、私は直接戦争を知らない世代ですし、日本に住んでいれば「戦争」という言葉はどこか実感を伴わないものになってしまっているというのが偽らざる感覚です。しかし、人類が辿った悲惨な歴史を直視し、大き過ぎるほど大きな過ちを振り返りこれを二度と繰り返さないためにも、この節目に何を思い、何を考えるのかというのは言うまでもなく重要なことです。 <div> <p>※8/18追記修正しました。</p> <p><a class="http-image" href="http://www.flickr.com/photos/84474308@N00/205129943" target="_blank"><img class="http-image" src="http://farm1.staticflickr.com/57/205129943_89cdaee6e4.jpg" alt="http://www.flickr.com/photos/84474308@N00/205129943"></a></p> <p><a href="http://www.flickr.com/photos/84474308@N00/205129943">photo by --Tico--</a></p> <p><span style="line-height: 1.7;">&nbsp;</span><br></p> <p>&nbsp; &nbsp;今日は70回目の<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%BD%AA%C0%EF%B5%AD%C7%B0%C6%FC">終戦記念日</a>です。</p> <p> 70年という年月は長いもので、私は直接戦争を知らない世代ですし、日本に住んでいれば「戦争」という言葉はどこか実感を伴わないものになってしまっているというのが偽らざる感覚です。しかし、人類が辿った悲惨な歴史を直視し、大き過ぎるほど大きな過ちを振り返りこれを二度と繰り返さないためにも、この節目に何を思い、何を考えるのかというのは言うまでもなく重要なことです。</p> <p>&nbsp;</p> </div> <div> <p>&nbsp;&nbsp;&nbsp;殊に国外では未だに戦争の火は消えず、罪の無い市民が犠牲になる悲劇が繰り返されています。かつてのような国家間の<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%A4%A5%C7%A5%AA%A5%ED%A5%AE%A1%BC">イデオロギー</a>の対立が戦争を引き起こすのではなく、「テロとの闘い」という大義名分のもと終わりの見えない戦闘が続き、憎しみの連鎖はむしろ増大しています。日本でも<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%BD%B8%C3%C4%C5%AA%BC%AB%B1%D2%B8%A2">集団的自衛権</a>行使容認の<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%B3%D5%B5%C4%B7%E8%C4%EA">閣議決定</a>とそれに続く安保法案の<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%B6%AF%B9%D4%BA%CE%B7%E8">強行採決</a>に代表される動きから不穏な状況が表面化し、多くの人が漠とした不安を感じているところでしょう。人間は戦争の業火から逃れることはできないのでしょうか?</p> </div> <div>&nbsp;</div> <div>&nbsp; &nbsp;「<strong>人間は繁栄よりむしろ不幸な出来事を観察することによって利益を受ける</strong>」という言葉を「西洋政治思想史」という本を最近読んで知りました。</div> <div> <p><br>&nbsp;</p> <div class="freezed"> <div class="hatena-asin-detail"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4623024008/hatena-blog-22/"><img class="hatena-asin-detail-image" title="概説 西洋政治思想史" src="http://ecx.images-amazon.com/images/I/51k3IrwiHGL._SL160_.jpg" alt="概説 西洋政治思想史"></a> <div class="hatena-asin-detail-info"> <p class="hatena-asin-detail-title"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4623024008/hatena-blog-22/">概説 西洋政治思想史</a></p> <ul> <li><span class="hatena-asin-detail-label">作者:</span> 中谷猛,足立幸男</li> <li><span class="hatena-asin-detail-label">出版社/メーカー:</span> <a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%DF%A5%CD%A5%EB%A5%F4%A5%A1%BD%F1%CB%BC">ミネルヴァ書房</a></li> <li><span class="hatena-asin-detail-label">発売日:</span> 1994/04</li> <li><span class="hatena-asin-detail-label">メディア:</span> 単行本</li> <li><span class="hatena-asin-detail-label">購入</span>: 1人 <span class="hatena-asin-detail-label">クリック</span>: 17回</li> <li><a href="http://d.hatena.ne.jp/asin/4623024008/hatena-blog-22" target="_blank">この商品を含むブログ (4件) を見る</a></li> </ul> </div> <div class="hatena-asin-detail-foot">&nbsp;</div> </div> <p>&nbsp;</p> </div> <p> 「愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ」という言葉もあります。先にも述べましたが、戦争を経験していない立場にとって戦争は我がこととして感じることが難しく、世間に流れる戦争のニュースも何か他人事のように傍観する対象になってしまっています。しかし歴史に学べば私達のような一般市民こそが戦争で最も苦しめられ犠牲になり、悲惨な経験を強いられるということを強く自覚しなければなりません。つまり当たり前ですが戦争は常に他人事ではなく我が身に降りかかってくる出来事として、それを避けるために自分は何ができるかを一人一人が考える必要があります。</p> <p>&nbsp;</p> <p> 戦争は国家の意志として起こされ、そこに巻き込まれる個々の人々の運命を大きく左右することになります。その国家は政治によって運営されますが、前述のように個人の運命や社会のあり方を大きく左右する程の権力が政治には与えられています。ではこの政治権力とは何なのか、何故多くの国民の意に反して権力は過ちを犯し暴走するのでしょうか?先の「人間は繁栄より~」の言葉が書かれていた「西洋政治思想史」の序章「人生にとっての政治の意味」にある記述を拾うことで考えてみました。</p> <p>&nbsp;</p> </div> <h3>◆政治への関心</h3> <div>&nbsp; &nbsp;戦争を考える時、同時に政治について考えることを避けることはできません。しかし政治について語ることは特にこの日本においては敬遠されがちです。自己主張をせず、意見の衝突を避けたがる日本人の精神構造は政治に関する主張をする人を面倒臭いと感じがちです。右翼、左翼といった<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%A4%A5%C7%A5%AA%A5%ED%A5%AE%A1%BC">イデオロギー</a>対立や<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%CD%A5%C8%A5%A6%A5%E8">ネトウヨ</a>による炎上騒ぎなどそれが時に巻き起こす過激な騒動なども政治を敬遠させるのに一役買っています(その多くはプロレスなのですが)。そして政治はどこか遠い世界の出来事であり、誰かが決めてくれるし自分は日々の生活に忙しいから特に関心を持たない、となりがちです。しかしそこに罠があります。</div> <div>&nbsp;</div> <div> 政治の決定はまさにその日々の生活に直接の影響を与えます。経済政策しかり、税金しかり、医療<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%CA%A1%BB%E3">福祉</a>しかり。戦争という事態はその最たるものであり、事がそこまで進んでから慌てるのではあまりに遅すぎるのです。しかし私達はまさに歴史に学ぶことをせずに政治を遠ざけ、過ちを再び繰り返しているのです。今の状況を見ればそれは火を見るより明らかでしょう。(一方政治の側も市民に関心を持たれると都合が悪い部分が生じるという要素が多分にあるため、意図的に関心を持たないように誘導しているという側面も否定できません。しかしここでは話を明快にするためにあくまで一般市民を主体としたいわば綺麗ごと、理想論を敢えて書くこととします。)</div> <div>&nbsp;</div> <div> <strong>自分事として考えなければ政治は必ず牙をむきます。</strong></div> <div>&nbsp;</div> <h3>◆「制度」と「運用」</h3> <div>&nbsp; &nbsp;政治とは人々が共同生活を営む社会において個々の利害を調整し<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%C1%B4%C2%CE%BA%C7%C5%AC">全体最適</a>を図るために必要な制度と言えます。従って必要性に立脚して政治を行う政府が組織されているわけですが、たとえ高邁な理想を掲げ立派な政治制度が構築されたとしても、運用が伴わなければそこに生きる人々に多大な害悪を及ぼすことになります。政治について考える時、この「制度」と「運用」を適切に切り分けて考えなければ誤謬に陥ります。戦時中の日本における政治の運用が如何に誤ったものであったかは多くの人が知るところですし、戦後から現在においても目を覆わんばかりの運用の稚拙さがそこかしこに見られます。</div> <div>&nbsp;</div> <div> 自分の利害に関わる部分の議論になるとつい感情が入り込み冷静な視点を見失いがちになるので、この「制度」と「運用」の切り分けという視点は個人的になるほどと思わされました。制度の不備は運用でカバー、という例が世の中多く見受けられるように(会社の仕事とかまさにそうですね)、誰もが納得のいく政治というのは実現ができないと思いますが運用次第でそれに近づけることができるのではないかとも思えます。</div> <div>&nbsp;</div> <h3>◆権力の問題点</h3> <div>&nbsp; &nbsp;そんな政治が行使する権力について考えてみます。権力は社会における個々人の行動を規制し、権力を行使する者と行使される者の上下関係を作り出します。同時に権力とは「権力の配分についての不平等性」を前提にしなければ存在し得ないものです。「西洋政治思想史」にあるこの「<strong>権力は上下関係と配分の不平等性を前提としている</strong>」という記述は、言われてみると至極当然ですがそれだけに見逃されがちな点であるでしょう。ここに権力の問題点の源泉を見た思いがして、私はハッとしました。「権力を配分される者」と「権力を配分されない者」という不平等な関係があって初めて権力は成立し、同時にその不平等さが権力の問題点なのです。</div> <div>&nbsp;</div> <div>&nbsp; &nbsp;そうした点に加えて、「権力を実際に行使する者」に焦点を当てて記述が続きます。権力が戦争における殺人行為などの非情な命令を下した時、権力の下部組織に属し命令を実行する個人の<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%C6%BB%C6%C1%BF%B4">道徳心</a>がそれに勝ると考えるのは、人間心理の側面を軽視していることになると本書では指摘しています。権力の統治構造による上下関係の強い規制力のもとで服従に馴らされる個人には、<strong>「命令されてやる」ということの中に既に行為に対する責任感の希薄性が見出されます</strong>。その上組織が大きくなればなるほど各個人の任務はごく細分化されたものになるため、自分の行為自体の意味を問うという肝心なことが雲散霧消してしまうことになります。これが戦争などの極端な例において個人が非人道的な行為に手を染めることの底流にある構造です。</div> <div>&nbsp; &nbsp;「1人殺せば犯罪者、1000人殺せば英雄」などとはよく言われる喩えですが、権力が引き起こす残酷な現実が個人を翻弄する悲劇を人類は嫌というほど味わってきました。</div> <div>&nbsp;</div> <div>&nbsp; &nbsp;そして現在においても悲劇は繰り返され、人は過ちを犯し続けています。</div> <div> 戦争における非人道的行為は決して許されるものではありませんが、行為の主体である個人の倫理や<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%C6%BB%C6%C1%BF%B4">道徳心</a>ばかりを責めるのではなく、権力によって個人が狂わされるというという事実を私達は冷徹に見つめそれを防がなければなりません。これは重い課題です。</div> <div>&nbsp;</div> <div> <p><a class="http-image" href="http://www.flickr.com/photos/48973657@N00/9681349486" target="_blank"><img class="http-image" src="http://farm3.staticflickr.com/2833/9681349486_508f0dff6d.jpg" alt="http://www.flickr.com/photos/48973657@N00/9681349486"></a></p> <p><a href="http://www.flickr.com/photos/48973657@N00/9681349486">photo by See-ming Lee 李思明 SML</a></p> <p>&nbsp;</p> </div> <h3>◆権力の自己目的化</h3> <div>&nbsp; &nbsp;国家における政治という巨大な枠組みの中では、国の定める行動規範が人々を規定することによっていわば「制度への信仰」が醸成されます。そして制度信仰には、上記のような個人の責任感の希薄化に見られるように権力への批判知を欠如させる罠があります。政治にとって危険なことは、これまで繰り返されてきたように政治が持つ権力をその保持のために自己目的化することであり、同時にそうした現象に対する批判知の欠如にあると本書は言います。<span style="line-height: 1.7;">権力はそれを行使する者にとっては甘美なものであり、それを保持するための強力な動機付けが働きます。</span></div> <div><span style="line-height: 1.7;">&nbsp; &nbsp;しかし政治とは、社会において立場や利害を異にする人々の間の社会秩序を保つための営みであり、政治による社会秩序と権力による支配秩序とは明確に区分して捉えるべきと指摘されています。この点については「権力と結びついている政治=支配するもの、悪」と混同されやすいため、より強く意識される必要があると言えます。</span></div> <div>&nbsp;</div> <div> 権力がその保持のために自己目的化し暴走した結果が戦争に結びつくという見方もできます。更にここで指摘しておきたいのが武力もその保持のために自己目的化するという点です。詳述は避けますが、<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%B7%B3%BC%FB%BB%BA%B6%C8">軍需産業</a>は武器を消費しなければ需要がないために成り立ちません。従って戦争によって武器が消費され、それによって<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%B7%B3%BC%FB%BB%BA%B6%C8">軍需産業</a>が儲かり維持拡大していくという非常に歪んだグロテスクな現実があります。<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%B7%B3%BB%BA%CA%A3%B9%E7%C2%CE">軍産複合体</a>という言葉にあるように、軍事が産業と結びつき権力と結びつき、こうしたビジネスの面から戦争が引き起こされるという唾棄すべき構造が動かしがたい事実として存在しています。このことも現実として私達は強く認識すべきことです。</div> <div>&nbsp;</div> <div> <h3>◆現実を知り、考え、行動しよう</h3> </div> <div>&nbsp; &nbsp;以上のように、政治権力がもつ性質によって私達は過ちを犯し、戦争を繰り返してきました。権力の乱用に対して市民は批判の知性と抵抗の勇気をもって抗うしかありません。一方で国家という共同体が対立する時、自国を守るために武力を備えるというのも現実として受け入れなければならない面があります。平和を叫ぶだけ、<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%B7%FB%CB%A1">憲法</a>を掲げるだけで平和が実現するほど現実は甘くはありません。相手が殴りかかってきたら無防備の状態ではこちらが怪我をしてしまいます。とはいえまずは殴らせないというのが大前提であるのは言うまでもありません。そして自分からも殴りかからない、ましてや他人の喧嘩に加勢しないというのも当たり前の話です。</div> <div> 備えは現実的対処として致し方ないとしながらも、決して武力に訴えてはならないという矛盾した状態を実現しなければならない厳しい課題を成し遂げなければなりません。</div> <div>&nbsp;</div> <div> 「殴らせない」ということに関して、「西洋政治思想史」に書かれているように<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%B3%D8%BD%D1">学術</a>的には既に権力に対する多くの知見が得られていますが、現実に権力を抑止するには十分至っていません。理想と現実と言えばそれまでですが、知識の世界で得られていることと現に生きている私達の思考、行動とがもっと有機的に繋がらなければ歴史の教訓を活かしきれないのでは、と感じます。この本に書かれていることは一見難しく正直取っ付きにくいですが、序章だけでも多くの知的な刺激に溢れており、今回のような考えを進めるきっかけになりました。</div> <div>&nbsp;</div> <div> また現実には「灰色」の存在(過去記事<a href="http://hnktusrot.hatenablog.jp/entry/2014/12/04/%E6%AE%8B%E9%85%B7%E3%81%A0%E3%81%91%E3%81%A9%E3%81%93%E3%81%AE%E4%B8%96%E3%81%A7%E8%B5%B7%E3%81%8D%E3%81%A6%E3%81%84%E3%82%8B%E3%81%93%E3%81%A8%EF%BC%9A%E3%81%86%E3%81%95%E3%81%8E%EF%BC%81%E3%82%92">&#x6B8B;&#x9177;&#x3060;&#x3051;&#x3069;&#x3053;&#x306E;&#x4E16;&#x3067;&#x8D77;&#x304D;&#x3066;&#x3044;&#x308B;&#x3053;&#x3068;&#xFF1A;&#x3046;&#x3055;&#x304E;&#xFF01;&#x3092;&#x8AAD;&#x3093;&#x3067;&#x77E5;&#x308D;&#x3046; - &#x534A;&#x53EF;&#x901A;&#x7D20;&#x4EBA;</a>ご参照)による<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%CA%AC%C3%C7%C5%FD%BC%A3">分断統治</a>(こちらも過去記事<a href="http://hnktusrot.hatenablog.jp/entry/20150209/1423491895">&#x8EAB;&#x8FD1;&#x306B;&#x8EE2;&#x304C;&#x3063;&#x3066;&#x3044;&#x308B;&#x4E8C;&#x9805;&#x5BFE;&#x7ACB;&#x306E;&#x7F60;&#x306B;&#x6C17;&#x3092;&#x3064;&#x3051;&#x3088;&#x3046; - &#x534A;&#x53EF;&#x901A;&#x7D20;&#x4EBA;</a>ご参照)が実に効果的に行われていることもあって現実はままならず、暗い気分になってしまいそうですが、まずは知ることから始まります。思考停止が危険なことはこれまた歴史が教えてくれている通りです。</div> <div><br>&nbsp;</div> <div> <p>&nbsp;</p> <p><iframe src="https://www.youtube.com/embed/videoseries?list=RDhgHIuyIJKNY" width="480" height="270" frameborder="0" allowfullscreen=""></iframe><cite class="hatena-citation"><a href="https://www.youtube.com/watch?v=hgHIuyIJKNY&amp;list=RDhgHIuyIJKNY">www.youtube.com</a></cite></p> <p>&nbsp;</p> <p> 1:45~あたりから</p> <p> 立ち上がれ 死んでも譲れないものがある</p> <p>&nbsp;</p> </div> hnktusrot キッチンで簡単に燻製を楽しもう hatenablog://entry/8454420450105091193 2015-08-14T14:02:56+09:00 2015-08-18T11:47:43+09:00 前回、前々回と川の話を書き、また季節は夏ということでアウトドア寄りの話題をお届けします。 photo by jmauerer ◆いつものアウトドアを一味違ったものに アウトドアと言えばキャンプや登山、ラフティング、釣りなどが思い浮かびますが、手軽にアウトドア感覚を楽しめるものとしてバーベキューがあります。キャンプや釣りの際に行うこともありますね。このバーベキュー、肉と野菜たまに魚介を炭火の上で焼くのが定番です。それだけでも十分美味しいのですが、毎回代わり映えしないな、何か新鮮味が欲しいなと感じた時には「燻製」をやってみるのもお薦めです。 <div>    前回、前々回と川の話を書き、また季節は夏ということでアウトドア寄りの話題をお届けします。</div> <div> </div> <div> <p><a class="http-image" href="http://www.flickr.com/photos/34584590@N05/14885935042" target="_blank"><img class="http-image" src="http://farm6.staticflickr.com/5592/14885935042_76518b6816.jpg" alt="http://www.flickr.com/photos/34584590@N05/14885935042" /></a></p> <p><a href="http://www.flickr.com/photos/34584590@N05/14885935042">photo by jmauerer</a></p> <p> </p> </div> <h3>◆いつものアウトドアを一味違ったものに</h3> <div>   アウトドアと言えばキャンプや登山、ラフティング、釣りなどが思い浮かびますが、手軽にアウトドア感覚を楽しめるものとしてバーベキューがあります。キャンプや釣りの際に行うこともありますね。このバーベキュー、肉と野菜たまに魚介を炭火の上で焼くのが定番です。それだけでも十分美味しいのですが、毎回代わり映えしないな、何か新鮮味が欲しいなと感じた時には「燻製」をやってみるのもお薦めです。</div> <div> </div> <div> <p>   燻製というと少し詳しい人なら塩漬けして、乾燥して…と何やら敷居が高く聞こえますが、燻製セットなどを買い、そのままでも食べられる食材を使えば割と手軽にできます。</p> </div> <div><iframe src="//hatenablog-parts.com/embed?url=http%3A%2F%2Fgigazine.net%2Fnews%2F20140713-cardboard-smoke-box%2F1300%2F" title="約1300円で超本格的ベーコンやスモークステーキなどが燻製できる「燻家スモークハウス」を使い倒した" class="embed-card embed-webcard" scrolling="no" frameborder="0" style="display: block; width: 100%; height: 155px; max-width: 500px; margin: 10px 0px;"><a href="http://gigazine.net/news/20140713-cardboard-smoke-box/1300/">約1300円で超本格的ベーコンやスモークステーキなどが燻製できる「燻家スモークハウス」を使い倒した</a></iframe></div> <div>こちらのページではお手頃な燻製セットを使って初心者向けから本格的なベーコン、はたまた変わり種まで多種多様な試みをしていて参考になりますし、読んでいるだけでも面白いです。</div> <div> </div> <h3>◆キッチンでもできちゃいます</h3> <div>   そんな「アウトドア!」、「男の料理!」といったイメージがある燻製ですが、実は自宅のキッチンでも簡単にできてしまいます。ということでやってみました。</div> <div> </div> <div><img class="hatena-fotolife" title="f:id:hnktusrot:20150810105148j:image" src="http://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/h/hnktusrot/20150810/20150810105148.jpg" alt="f:id:hnktusrot:20150810105148j:image" /></div> <div>   まずは煙を出すのに必要な燻製材。スモークウッドとスモークチップがありますが今回はスモークチップを使いました。ホームセンターなどで簡単に手に入ります。</div> <div>   燻製材や燻<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%C0%BD%CB%A1">製法</a>の違いについてはこちらが参考になります→<a href="http://www.be-tackle.com/seikatsuzakka/smoke/cipswood_tukaiwake.htm">&#x30B9;&#x30E2;&#x30FC;&#x30AF;&#x30A6;&#x30C3;&#x30C9;&#x3068;&#x30B9;&#x30E2;&#x30FC;&#x30AF;&#x30C1;&#x30C3;&#x30D7;&#x306E;&#x4F7F;&#x3044;&#x65B9;(&#x6E29;&#x71FB;&#x6CD5;&#x30FB;&#x51B7;&#x71FB;&#x6CD5;&#x30FB;&#x71B1;&#x71FB;&#x6CD5;)&#x60C5;&#x5831; &#x30B9;&#x30E2;&#x30FC;&#x30AF;&#x30AF;&#x30C3;&#x30AD;&#x30F3;&#x30B0;&#x901A;&#x8CA9;</a></div> <div> </div> <div><img class="hatena-fotolife" title="f:id:hnktusrot:20150810105207j:image" src="http://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/h/hnktusrot/20150810/20150810105207.jpg" alt="f:id:hnktusrot:20150810105207j:image" /></div> <div>   アルミホイルを適当にお皿状にしてスモークチップを一掴み程度敷きます。量は少なめの方が煙が出やすくて良いようです。</div> <div> </div> <div><img class="hatena-fotolife" title="f:id:hnktusrot:20150810105224j:image" src="http://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/h/hnktusrot/20150810/20150810105224.jpg" alt="f:id:hnktusrot:20150810105224j:image" /></div> <div>   フライパンにアルミのお皿を入れ、食材を並べる網を上に置きます。燻製材と網が触れないようにしましょう。網も適当なものでいいです(今回は蒸し物用の網を使用)。</div> <div> </div> <div><img class="hatena-fotolife" title="f:id:hnktusrot:20150810105251j:image" src="http://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/h/hnktusrot/20150810/20150810105251.jpg" alt="f:id:hnktusrot:20150810105251j:image" /></div> <div>   食材を並べ、初めは強めの中火で熱し、煙が出てきたら弱めの中火もしくは弱火にして蓋をして10分程度燻します。チーカマとウィンナーでやってみました。</div> <div>   なおうちは温度センサー付きのコンロだったため、火にかけていると自動的に火が小さくなってしまい煙がほとんど立ちませんでした。空焚き防止のためだと思いますが、コンロによってはそういう場合もあります。これから分かるように、空焚きに近い状態のため通常の料理よりもフライパンの温度が上がります。火元からは離れないようにしてください。また煙と匂いが出るので換気扇も回してください。</div> <div> </div> <div><img class="hatena-fotolife" title="f:id:hnktusrot:20150810105306j:image" src="http://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/h/hnktusrot/20150810/20150810105306.jpg" alt="f:id:hnktusrot:20150810105306j:image" /></div> <div>   何となくいいかなーというところで完成です。チーカマの色がほんのり変わっているのがお分かりでしょうか。煙は立たなかったものの、香りはしっかり付きました。燻製には当然ビールで乾杯。いいつまみです。</div> <div> </div> <div><img class="hatena-fotolife" title="f:id:hnktusrot:20150810105319j:image" src="http://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/h/hnktusrot/20150810/20150810105319.jpg" alt="f:id:hnktusrot:20150810105319j:image" /></div> <div>   ウィンナーはしっかり燻したかったのでチーカマより時間をかけました。こちらも燻製の香りがついてかつ水分が飛びパリッとして美味しくなりました。ビールグビグビ。</div> <div> </div> <h3>◆可能性は無限大</h3> <div>   この他にチーズも燻製にしました。お高めの気取ったチーズよりも、お手軽安価な6Pチーズで十分美味しくできます。チーズを燻製にする場合、熱しすぎると溶けるので包装のアルミを下に敷いておき香りがついたら裏返して裏面も燻すと良いです。私は面倒くさいので包装は全部剥いてしまい、チーズが少しクタっとなったタイミングで完成としました。</div> <div> </div> <div>   そして燻製にしたら美味しい食材というのはまだまだ沢山あります。今度はうずらの卵とかまぼこ、<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/%BB%A7%CB%E0%CD%C8%A4%B2">薩摩揚げ</a>を試そうと思っています。はんぺんと厚揚げもやってみたいところ。ネットで検索すると他にも色々見つかりますし、冒頭の<a class="keyword" href="http://d.hatena.ne.jp/keyword/Gigazine">Gigazine</a>のように好きなものを試す楽しさもあります。燻製の可能性は無限大です。</div> <div> </div> <div>   皆様もいつもの料理にもう一品、燻製を加えてみてはいかがでしょうか?</div> <div> </div> <div> </div> hnktusrot 瀬を踏んで淵を知るべし(2):川の歩き方入門をまとめてみた hatenablog://entry/8454420450105236191 2015-08-11T16:31:54+09:00 2015-08-13T14:58:11+09:00 瀬を踏んで淵を知るべし:川について知ってみよう - 半可通素人 前回の記事で川の基礎知識をご紹介しましたが、夏の行楽シーズンということで涼を求めて川に出掛ける方もいらっしゃるかもしれません。身近な自然に触れるという意味でも川で遊ぶのはとても良い体験です。一方川はプールなどと異なり水の流れがあり、流れの強さも場所によって様々です。今回はそんな川に入る時に知っておくと良さそうな知識について書こうと思います。 photo by naturalengland <div><iframe src="http://hnktusrot.hatenablog.jp/embed/20150810/1439183617" title="瀬を踏んで淵を知るべし:川について知ってみよう - 半可通素人" class="embed-card embed-blogcard" scrolling="no" frameborder="0" style="display: block; width: 100%; height: 190px; max-width: 500px; margin: 10px 0px;"><a href="http://hnktusrot.hatenablog.jp/entry/20150810/1439183617">瀬を踏んで淵を知るべし:川について知ってみよう - 半可通素人</a></iframe></div> <p>   前回の記事で川の基礎知識をご紹介しましたが、夏の行楽シーズンということで涼を求めて川に出掛ける方もいらっしゃるかもしれません。身近な自然に触れるという意味でも川で遊ぶのはとても良い体験です。一方川はプールなどと異なり水の流れがあり、流れの強さも場所によって様々です。今回はそんな川に入る時に知っておくと良さそうな知識について書こうと思います。</p> <div> </div> <div> <p><a class="http-image" href="http://www.flickr.com/photos/44791479@N05/15213709319" target="_blank"><img class="http-image" src="http://farm4.staticflickr.com/3879/15213709319_83160c0c2e.jpg" alt="http://www.flickr.com/photos/44791479@N05/15213709319" /></a></p> <p><a href="http://www.flickr.com/photos/44791479@N05/15213709319">photo by naturalengland</a></p> <p> </p> <h3>◆川は思ったより深いことがある</h3> <div>   水が綺麗な川では特に、川底が見えているような場所でも光の屈折によって実際よりも浅く見えていることがあるため、思わぬ深みが潜んでいます。前回の記事でも書きましたが、<span style="line-height: 1.7;">タイトルの「瀬を踏んで淵を知る」とはまさにこのことを言っています。川を渡る時は深い所を避けるためにまず明らかに浅瀬の場所から入るようにしましょう。少しでも深ければ水の流れで足元を取られる可能性があります。</span></div> <div> <div> </div> <h3>◆一歩先は闇、と思え</h3> <div>   上記に関連しますが、川の中では一歩先はどんな深さか分かりません。また大きな石があるかもしれないし、逆に泥状で足がはまってしまうかもしれません。常に一歩先には何があるか分からないということに注意しながら歩を進めてください。</div> <div>   かつて私はウェダー(胴長。胸まで高さのある長靴のロングバージョン状のもの。こんな感じ→<a href="https://www.google.co.jp/search?q=%E3%82%A6%E3%82%A7%E3%83%80%E3%83%BC&client=safari&hl=ja&source=lnms&tbm=isch&sa=X&ved=0CAgQ_AUoAWoVChMI5_jY0q2gxwIVhKymCh2jgArW&biw=768&bih=928">&#x30A6;&#x30A7;&#x30C0;&#x30FC; - Google &#x691C;&#x7D22;</a>)を履いて川に立ち込んで釣りをしていた時に、ポイントを移動しようと歩いていたらそれまで腰くらいの深さだった所が急に身長以上に深くなっていて見事に沈み、あっという間に流されたことがあります。張り出していた枝に掴まってなんとか事なきを得ましたが、ウェダーの中に水が流れ込んで泳ぐに泳げず、そのまま流されていたらと思うとゾッとする経験をしました。</div> <div>   そのようなことがあるので、どんなに注意してもしすぎることはありません。流れの速い場所では特に、そしてウェダーを履いている場合は更に危険な状況になる可能性があるので川でもライフジャケットの着用が必須です。</div> <div> </div> </div> <h3>◆重心は後ろ足に</h3> <div>   一歩先は闇なので、陸で歩くような感覚でどんどん前に重心を預けていくと転倒する可能性が高くなります。まず重心は後ろ足に置いておき、一歩先の安全が確認できたら重心を移すようにしましょう。</div> <div>   ちなみに大学の研究室時代、ウェダーを履いている状態で転倒するなどしてウェダー内部に水が侵入することを「<strong>沈する(ちんする)</strong>」と言っていました。防水のためにウェダーを履いているのに、ひとたび水が入ると当然水はウェダーから出ていかず、中のズボンからパンツまでビショビショになります。しかも川の水だからなんか臭い。その元も子もなさと「ちんする」というキワドイ呼称から、沈することは川に入る者にとって最大級の屈辱となります。何かの拍子にこけた、私のように突然の深みにはまった、ウェダーの高さギリギリまで深い所を攻めた、など沈するシチュエーションには様々なものがありますが、待っているのは一様に陸に上がってウェダーを脱いだ後の下半身ずぶ濡れの情けない姿です。</div> <div> </div> <h3>◆流れの力はあなどれない</h3> <div>   話が脱線したので戻します。川には流れがあります。従って川に入る際には水の流れによる力を無視することはできません。流れが体に当たると体を押す力が働きます。深い所ほど流れが当たる面積が増えるので押される力は強くなります。大体膝より深くなると流れに逆らって歩くのが辛くなってきます。これは流れの速さや川底の状態、大人か子供か、男性か女性かによっても異なってくるので一概には言えませんが、流れの力を軽視すべきではありません。</div> <div> </div> <h3>◆対岸の目的地より上流から入る</h3> <div>   前述の通り川には流れの力があるので、流れに逆らって歩くのは力が必要で体力を消耗します。逆に言うと流れに押されて歩くと陸地より楽に早く歩くことができます。これを利用して、川を横断する時は流れの影響を考慮して対岸にある目的地より上流から入り、流れに押されながら下流に向かって斜めに渡っていくと楽です。地形や周囲の状況によりけりですが、無理に流れに直角に歩く必要はありません。</div> <div> </div> <h3>◆大人は子供より下流にいるべし</h3> <div>   子供連れの場合、大人よりも力や体力に劣る子供の安全を考えることが重要です。万が一子供が流されたことを考えると、下流に大人がいれば救助できる確率が上がります。この時ロープのついた浮き輪を備えておくとなおいいです。そこまでいかなくても、子供が何か落としたりした時に下流側にいれば拾うことができます。</div> <div> </div> <div>   以上さらっとまとめてみましたが、その他ネットで検索すれば川で遊ぶ際の安全対策が学べるので、出掛ける前におさらいしておきましょう。この季節は毎年痛ましい水の事故が後を絶ちません。必要以上に恐れる必要はありませんが、自分だけは大丈夫なんてことは有り得ないので、安全対策を万全に行い、身近な涼を楽しんでください。</div> <div> </div> <div> <p><a class="http-image" href="http://www.flickr.com/photos/91300281@N05/10177219725" target="_blank"><img class="http-image" src="http://farm9.staticflickr.com/8545/10177219725_781ed2ff37.jpg" alt="http://www.flickr.com/photos/91300281@N05/10177219725" /></a></p> <p><a href="http://www.flickr.com/photos/91300281@N05/10177219725">photo by pontla</a></p> <p> </p> <p> </p> </div> </div> hnktusrot